ヒトはなぜ「戦争」をするのか
ヒトはなぜ「戦争」をするのか。答は簡単である。ヒトは「戦争をする」ように生まれついた動物だからである。人間の歴史をふりかえればわかるように、ヒトは、いつの時代でも、どこの地域でも、数限りない「戦争」を繰り返してきた。 「戦争」とは、人間同士の殺し合いのことだが、その前にヒトは「雑食動物」として... 続きをみる
古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。
ヒトはなぜ「戦争」をするのか。答は簡単である。ヒトは「戦争をする」ように生まれついた動物だからである。人間の歴史をふりかえればわかるように、ヒトは、いつの時代でも、どこの地域でも、数限りない「戦争」を繰り返してきた。 「戦争」とは、人間同士の殺し合いのことだが、その前にヒトは「雑食動物」として... 続きをみる
報道によれば、〈政府の行政刷新会議(議長・鳩山由紀夫首相)は27日、2010年度予算概算要求の無駄を洗い出す事業仕分けを終えた。9日間の作業で「廃止」や「予算縮減」の削減額は最大で約7700億円に上った。基金など「埋蔵金」の国庫返納額約1兆円を合わせ、財政効果は最大で総額約1兆7700億円になっ... 続きをみる
アメリカ大統領選でドナルド・トランプ候補が勝利した。彼は、駐留にかかわる費用全額を日本が負担しない限り米軍を撤収する由、まことにけっこうな話である。日本全土から米軍がいなくなれば、日本は自力で国を守らなければならない。当然のことである。世界中のどの国も、自分のことは自分で始末するのが常識である。... 続きをみる
「日本列島を強く豊かに」は、自民党最新のポスターに高市総裁の画像とともに記された文言である。それが明治以来の国策であった「富国強兵」と同義であることは一目瞭然だが、はたして自民党員の面々は、その意味を正しく理解しているのであろうか。 いうまでもなく戦前の日本列島は資源に乏しく、臣民の生活は貧困... 続きをみる
東京新聞朝刊「発言」欄(5面)の下段に以下の投稿記事が載っている。〈「靖国参拝は戦争の美化 無職・阿伽陀しげみ(90)毎年、靖国神社の例大祭では、閣僚に加えて政治家の集団参拝が物議を醸している。彼らは「国のために命を捧げた英霊に尊崇の念を払うのは当然」と口をそろえる。だが、勝ち目のない戦争で、一... 続きをみる
3月16日の参院予算委員会で、自民党の三原じゅん子議員が「八紘一宇」の思想を紹介したのに対して、麻生太郎副総理兼財務相は〈戦前の歌の中でも「往け八紘を宇となし」とかいろいろある。(略)こういった考え方をお持ちの方が三原先生みたいな世代におられるのに、ちょっと正直驚いたのが実感だ〉と応じたそうであ... 続きをみる
東京新聞8月5日付け朝刊に、中国新聞社が実施した被爆六十年のアンケート結果が「広島でも進む風化」というタイトルで紹介されていた。「次世代への体験継承がうまくできていないと感じる被爆者と若者がともに三割を超す」ことは分かったが、原爆投下の是非に関する回答には、疑問が生じた。若者の25.3%、被爆者... 続きをみる
東京新聞朝刊発言欄に「大東亜戦争は侵略行為ゆえ」というタイトルの記事が載った。投稿者は93歳の阿伽陀しげみ氏、私は三年前にも氏の投稿(「靖国参拝は戦争の美化」)から多くを学んだが、今回も深い感銘を受けた。本紙特報面、映画「第九条」の紹介記事に触れ、防衛大生が「大東亜戦争は侵略戦争ではない。白人か... 続きをみる
「東京新聞」6月15日付け朝刊(1面)に「自衛官候補発砲 2人死亡1人ケガ 18歳容疑者、叱責の直後 岐阜・射撃訓練中」という見出しの記事が載った。記事(の一部)には〈男と撃たれた三人はいずれも守山駐屯地(名古屋市〉所属で、亡くなったのは二十五歳と五十二歳の隊員。男は、教官だった五十二歳の隊員に... 続きをみる
日本の「自衛隊」は、戦争をしない。なぜなら、「日本国憲法」に、以下のように規定されているからである。〈第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。2 前項の目的を達する... 続きをみる
「東京新聞」(2月28日付け朝刊・1面)に「ギフト『結婚式の祝儀参考に』予算委 首相、違法性重ねて否定」という見出しの記事(大野暢子)が載っている。27日の衆院予算委員会で、中道改革連合の小川代表の質問に答えた内容だが、それによると、高市首相は「衆院選後、多くの国会議員やグループから、若手議員ら... 続きをみる
衆議院の解散・総選挙を目前にして、政権の交代が行われるかどうか、興味津々というムードをつくり出したいのは、他ならぬ小泉首相じしんではないだろうか。 世論調査の結果を待つまでもなく、国民が支持している政党で最も得票率が高いのは「支持政党なし」という、現実には存在しない「幻の政党」であることに変わ... 続きをみる
東京新聞の社説(2003年9月26日付け朝刊)では、国連総会における北朝鮮の強弁に対して、「小泉新内閣は『圧力と対話』をうまく使い分け、解決を急いでほしい」と述べている。「圧力と対話」をうまく使い分けるとは、具体的に何をすることなのだろうか。また、そのことで早急な解決が可能になるのだろうか。 ... 続きをみる
第二次世界大戦後、60年近くが経とうとしている。その間における日本社会の変化は「筆舌に尽くしがたい」が、一言でいえば、日本は望むと望まないとにかかわらず、身も心も「アメリカ化した(させられた)ということであろう。1853年のペリー来航以来、150年間かけて、アメリカは初志を貫徹したことになる。 ... 続きをみる
東京新聞2月13日付け朝刊(21面)の「本音のコラム・勝てば官軍の王様政治」で、ジャーナリスト・北丸雄二氏が、今回の衆議院選挙の結果(得票率と議席数の乖離)について言及している。1969年から適用された「小選挙区比例代表並立制」では、〈小選挙区の1議席を“総取りする”第1... 続きをみる
「2026衆議院選挙」の結果は自民党の「歴史的圧勝」と評されているが、本当にそうか。なるほど議席数は316でほぼ68%(三分の二以上)を占めるが、だからといって国民(有権者)の68%が自民党を支持したわけではない。では、自民党に投票した有権者はどれくらいだったか。それは各政党の比例区の得票率を見... 続きをみる
「衆院選2017」の結果は、(予想通り)自民党の大勝に終わったように見える。しかし、投票率、得票率、議席数等々の数値(の関係)を詳細に検討すれば「大勝」という評価が、真っ赤な嘘であることがわかる。まず第一に、自民党の得票率は選挙区で47.82%、比例代表で33.28%であった。この数値は嘘ではな... 続きをみる
安倍首相は、「森友・加計疑惑」により内閣支持率が低下、このままでは政権維持がおぼつかないと判断、麻生副首相、二階幹事長らの助言によって衆議院を解散した。その構図は先輩・小泉元首相の「郵政民営化」を国民に問う解散にも酷似しているが、今回の解散には「大義名分」が見当たらない。したがって、この時点で、... 続きをみる
「衆院選2017」は首相Aと副首相A’の暗躍・私闘によってもたらされた茶番劇である。彼らはおのれの私欲(権力欲)のために国政を私物化しているのである。Aが衆議院を解散したのは、「今なら勝てる」とA’にそそのかされたためであり、A’には首相の座からAを引きずり下... 続きをみる
Aが番頭役Nおよび先輩A'にそそのかされて衆議院を解散した。その目的は、低下を続ける内閣支持率を回復し、(身内の防衛産業を促進して)「私腹を肥やす」ことにある。しかし、この解散はA'がAを陥れるために打って出た窮余の一策であったことにAは気づいていない。A'は秘かにAの失... 続きをみる
人の一生は「産声」から始まる。「産声」とは、肺呼吸が始まったことを現す証しに他ならないが、いわゆる「オギャーオギャー」という「発声」のことである。以後、乳児は頻繁に「オギャーオギャー」という泣き声を発するようになる。親は、それを聞いて、乳児の状態を観察、授乳、おむつの取り替え、衣服の着せ替え等々... 続きをみる
《第13章 Fくんの場合》(秦野智子) 1.入園時のようす・・・不安定な母子 ・6歳0カ月の時、初めて来園した。すんなりと保育室に入り、母親のひざにすわっていた。しばらくすると黒板に石油会社名を書くようにせがむことをはじめた。書いた後は必ず声にして読ませた。その後、ワゴン車に乗り込み押してもらい廊... 続きをみる
《第12章 Eちゃんの場合》(後藤徹男) 1.入園時のようす・・・薬物療法施行中 ・4歳3カ月の時、母親と来園。何をして遊ぶでなく、フラフラと歩き回っていた。トランポリンの上では、されるままで、自分から動こうとする意欲はまったく感じられなかった。発声はあまりなく、無表情で笑い声も聞かれなかった。4... 続きをみる
《第11章 Dくんの場合》(小柴真喜子) 1,入園時のようす・・・表情固く言葉を発しない ・Dくんは非常におとなしい子で、感情表現が乏しく、一定の表情しかみられなかった。・電気のスイッチをつけたり消したり、オルガンの音に興味をもち、オルガンの下にもぐり込んでばかりいた。シーソーブランコを動かしては... 続きをみる
《第10章 Cちゃんの場合》(久我晴代) 1.入園時のようす・・・3日に1度くらいしか声を出さない ・2歳11カ月の時、父母と見学に来る。泣いて入ろうとしない。強引に中につれて入る。父母と面談中も泣いてぐずっていた。給食は1人で好き嫌いなく全部食べた。その後、機嫌がなおったので保育室でボール遊びを... 続きをみる
《第9章 Bくんの場合》(荻野俊子) 1.入園時のようす・・・固執傾向と独占欲 ・4歳2カ月月の時、初めて来室した。母親と一緒だったせいか不安も抱かず、いろいろな遊具に興味を示した。興味の対象は次々と移っていく。 ・4歳3カ月から通園開始。朝、帰りの会、給食の時など皆と一緒にいることはほとんどなく... 続きをみる
《第3部 実践》 《第8章 Aくんの場合》(石田遊子) 1,入園期のようす・・・無反応な対人関係 ・3歳4カ月の時、家庭訪問して対面した。Aくんは私たちには全く無関心、ソファーに よじ登ったり、まわりを歩き回ったり、「リーダーズ・ダイジェスト」の本をめくったりしていた。母親が抱いても、嫌がってすぐ... 続きをみる
《8.予防措置》 ・まず、危険防止に配慮しなくてはならない。 ◆不必要な道具は片づけてておく。 ◆道具は金属製のものではなく、木製、プラスチック製のものにする。 ◆子どもが転ぶ可能性のある所には、マットを敷いておく。(階段からの転落に注意する)◆吊り下げる道具はできるだけ床近くまで下ろしておく。 ... 続きをみる
《7.固有感覚訓練》 ・固有感覚刺激は、身体の各部分の関節を曲げたり伸ばしたりすることで、与えられる。・この訓練も、子どもの反応にしたがって、喜ぶ活動を選べばよい。活動の種類としては、身体各部を曲げる、伸ばす、圧泊する、そうした感覚を統合するといった運動が考えられる。身体各部の屈伸は、「赤ちゃん体... 続きをみる
C.痛覚 ・たたくということで痛覚の刺激が与えられる。刺激の強さは、保育者自身の力の入れ具合で自由にコントロールできる。ゆうやかな刺激としては、子どもの肩や背中をリズミカルにやさしく叩いてあげればよい。子どもによっては、もっと強い刺激を必要としている場合もある。自傷行為がある場合には、その行為を止... 続きをみる
B.圧覚 ・圧覚刺激は、子どもの身体をおしたりもんだりして与えられる。いわゆる指圧やマッサージなどと同じような活動と考えてよい。 ・触覚刺激(こすること)は興奮を高める効果を持つのにたいして、圧覚刺激(おすこと)は興奮を抑える働きがあるといわれる。したがって、圧覚刺激はとくに多動な子どもの場合に奨... 続きをみる
《6.皮膚感覚訓練》 ・刺激を与える場所は、子どもの気に入るところならどこでもよい、ということが原則である。 ・エアーズは触覚刺激を重視しているので、触覚、圧覚、痛覚、振動覚、くすぐり覚、温(冷)覚、水中覚の順に、活動例を紹介する。 ・皮膚感覚を刺激する活動は、スキンシップといわれている行為に含ま... 続きをみる
《5.平衡感覚訓練》 ・平衡感覚に働きかける刺激とは、身体の動きと姿勢に変化を与えるということである。刺激の種類は次の7つに分類される。 ①身体の前後方向への直進加速度 ・ブランコに乗る。電車・バスの前向きの座席に乗る。ジェットコースターに乗る。 ②身体の左右方向への直進加速度 ・電車・バスの横向... 続きをみる
《4.刺激の与え方》 ・まず感覚診断を行い、子どもの反応を調べる。かなり強い刺激を与えても子どもがかえって喜ぶようならプラス、ちょっとした刺激でも子どもがいやがるようならマイナスの反応といえる。 ・最初はプラスの反応を示した行動から始める。子どもの反応を観察しながら、かなり強い刺激にまで高めていく... 続きをみる
《3.子どもの反応》 ・おとなが意図的に刺激を与えるときの着眼点や注意すべき点について述べる。 A.刺激を与える前の子どもの反応 ・新しい活動ということだけで尻込みしたり、自分自身の限界について鋭く意識している子どもがいる。子どもが道具を見て不安症状を示したら、その道具が脅威を与えていると考えなく... 続きをみる
《2.感覚回路についての一般的原則》(デラカート) A.鈍すぎる感覚の場合 ①危険な場所や危ない物、有毒など危険に対して無防備なので、事故に気をつける。 ②いろいろな強い刺激を与えて感覚を目覚めさせる。 ③強い刺激からだんだん弱い刺激へと進める。 ④与えっぱなしにして慣れをおこさないように気をつけ... 続きをみる
《第7章 統合訓練の方法》(石田遊子) 《1.子どもにとって最適な刺激》 ・エアーズは、一般的原則として次のように言っている。「一般的にいって、楽しいもの・喜ぶものは統合されるものだと考えられる。」「もし子どもがその刺激が好きで自分からすすんでそれを求め、そのあと気持ちよく感じ、それによって興奮過... 続きをみる
《6.療育キャンプの経験から》 ・千葉県中央児童相談所の好意により、1泊2日の自閉症療育キャンプ(昭和53年9月7~8日)に参加した自閉症児及び自閉傾向児18名(3~9歳)について感覚診断を行う機会を得た。母親に記入してもらった常同行動チェックリスト、児童相談所の個別記録、および、平衡感覚・皮膚感... 続きをみる
《4.診断の実例 2(『自閉性精神薄弱児の家庭指導1』(小林提澍著・福村出版)のYくん)》 ・昭和30年5月30日から同年10月24日までの約半年間の記述を利用して、感覚診断の演習を行う。 ◆Yくんの感覚診断の結果 ●平衡感覚《鈍い》→・同一の位置で盛んにとび上がる。・ブランコが大好き。... 続きをみる
《3.診断の実例 1(『愛の奇跡」のアン』》 ・現実に子どもを相手にするのでないから、第2の方法である設定刺激は利用できない。◆診断の結果 ●平衡感覚《鈍い》・特定のイスにかけて何時間もゆすっている。・ブランコを何時間も乗っている、大きく前後に揺すって喜ぶ ●皮膚感覚《鋭い》・(触覚)→... 続きをみる
《2.感覚診断の方法》 ・私たちはデラカート(の感覚障害論)を踏襲している。しかしデラカートの分類では「触覚」が広義に用いられすぎているため、感覚統合訓練の中で特に重要な、近接受容器の諸感覚が詳しくとらえられていないという欠点がある。そこで私たちは、次のような実用的な分類法を用いている。 ◆平衡感... 続きをみる
《第2部 方法》 《第6章 感覚診断の方法》(鈴木佐江子) 《1.母子関係の評価》 ・まず最初に、母子関係がどの程度に育っているかを評価する。そして、母子関係が十分に育ち切っていなことが疑われる場合には、母子関係の発達を阻害している感覚障害が存在しないかどうかの診断に進むのである。 ・評価を容易に... 続きをみる
【中間的総括】(感想) ・以上で「第1部 理論」の各章を読み終えた。ウィング理論、田口理論を著者らの批判を交えながら、「感覚統合」を提唱する論述はわかりやすく、たいへん参考になった。 ・私が最も知りたかったのは、「母子関係」と「感覚障害」の《関連性》、つまり①母子関係が形成されないと感覚障害が生じ... 続きをみる
《5.『愛の奇跡』(ホッジス手記、コープランド著述・篠崎書林・昭和50年)のアン》 ・1973年イギリスで出版され、1975年わが国で翻訳されたこの本が私たちの関心をひくきわめてユニークな点は、両親の愛の「しごき」によって少女が自閉の壁を打ち破り、大きく成長することができたという点である。 ◆アン... 続きをみる
《4.テレビと自閉》 ・岩佐京子氏の著書『テレビに子守をさせないで』は昭和51年に発行され、「自閉症の原因はテレビである」という仮説によって話題をにぎわしたが、その間に岩佐氏自身の自閉症に対する考え方が大きく変化し、昭和53年に『新版テレビに子守をさせないで』が発行された。 ・旧版では、「ことばは... 続きをみる
《3.原始感覚と弁別感覚》 ・セガンは、触覚を例に取りながら「同一感覚の二種の作用」(1866年)(『障害児の治療と教育』(ミネルヴァ書房・昭和48年)に言及して次のように述べている。 ◆触覚には、1つ以上の感覚が含まれている。1つは触覚そのものを形成する感覚の受容器官として、今1つは、接触という... 続きをみる
《2.近接受容器と遠隔受容器》 ・自閉的な子どもにおける感覚障害を強調する論者の中で、デラカートは、五官をすべて同じ程度に重視している。五官とは、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚であり、平衡感覚や体性感覚、温覚、痛覚などもろもろの皮膚感覚は、すべて「触覚」というカテゴリーに包含されている。「触覚」に無... 続きをみる
《第5章 母子関係と感覚統合》(阿部秀雄) 《1.ハーロウの実験をどう読むか》 ・サルの乳児を使った有名なハーロウの隔離飼育実験から明らかになった事実は、母子関係とは子どもがこの世界で生きて行くのに不可欠な基本的安心感の源泉であり、生後一定期間母親(ないしはそれに代わるもの)を与えられずに育つと、... 続きをみる
⑶服薬に対する指導について ・ティンバーゲン夫妻は「お医者さんの中には、自閉症児とみるとすぐに精神安定剤その他の薬を飲ませようとする人がいます。・・・これは緊急の場合か短期間だけの場合でないかぎり、好ましくありません」(「自閉症 文明社会への動物行動学的アプローチ」(田口恒夫訳編・新書館・1972... 続きをみる
《3.考察・・・ 田口理論実践面での疑問点》 ⑴田口理論の適応について ・「ことばの遅れ」の要因は,田口氏の古い著書(「言語発達の病理」・医学書院・昭和45年)から引用すると、①知能発達の遅れ、②聴覚障害、③発語器官の異常、④情緒的要因、⑤中枢神経機能障害、⑥環境的条件、である。筆者も同じ見解であ... 続きをみる
◆症例4.女(昭和46年7月20日生) ・6歳2カ月の時、通園中のE肢体不自由児通園施設にて面接をした。 ・脳性マヒ(四肢マヒ)のため座位も保持できない。 ・対人関係はよくとれ、言語理解力はほぼ年齢相当であったが、言語表出では、発声・発語器官のマヒの影響で、発声しようとすると緊張が強まり声が出ない... 続きをみる
《第4章 言語臨床から見た田口理論》(千葉県障害者相談センター 鈴木弘二) 《1.はじめに》 ・筆者は言語治療に携わって6年になるが、子どもの相談では「ことばの遅れ」を主訴とする相談ケースが相当数あり、その中で田口氏らが言う「しばしば、自閉症とか自閉傾向とか微細脳障害症候群とか発達性失語症とかいっ... 続きをみる
《3.「子どもの不安・緊張の原因」の分析》 ・『言語発達の臨床第2集』では62例にもわたる「不安・緊張の原因」が次の11項目の下に整理されている。A.視線、B.顔、C.声、D.音、E.人の接近、F.接触、G.人の動き・姿勢、H.人からの働きかけ、I.周囲の状況、J.子どもの身体的状態、K.母親の状... 続きをみる
《2.「子どもの不安緊張症状と思われる行動」の再整理》 ・田口恒夫編『言語発達の臨床第2集』に収められた「子どもの不安緊張症状と思われる行動」は、現実に子どもが不安な状態に陥っているかどうかを見抜くうえで、臨床上きわめて有益である。そこには、144例の行動例が、A.声に関するもの、B.ことばに関す... 続きをみる
《第3章 田口理論をめぐって Ⅱ》(鈴木佐江子) 《1.「人にしてもらって楽しい活動」の生理学的分析》 ・田口氏らによって推奨されている「人にしてもらって楽しい活動」90余例を感覚の種類別に系統的に分類整理してみた。その結果、平衡感覚および皮膚感覚刺激の活動例が圧倒的に多く、聴覚、視覚などの活動例... 続きをみる
《9.自閉論への寄与》 ・田口理論やティンバーゲン夫妻の理論をめぐって、心因論か素質論か器質論かをあげつらってみても、あまり生産的ではないかもしれない。 ・田口理論の持つ最も重要な意義は、「言語発達遅滞」児にとっても、正常に発達した児童とまったく同様に、母子関係が言語発達の基盤である、という命題を... 続きをみる
《8.集団生活に入れる時期》 ・母子関係ができて初めて他児への関心が育ってくるのが発達の原則であるから、早すぎる母子分離が子どもの発達の基盤を弱めてしまう危険は十分にある。「お母さんから離れたがらない子どもを子どもを無理に引き離して、子どもの成長のためにはよいことはひとつもありません」という助言は... 続きをみる
《6.「喜ばせる」活動の位置づけ》 ・「喜ばせる」活動は、『第1集』では「言語発達遅滞」児を援助する主要な活動であったが。『第2集』以後になると、「ただ喜ばせることから、安心させること、おびえさせないことに重点をおく」ように方針が少し変えられている。 ・「喜ばせる」ことのこの比重低下は、それが母子... 続きをみる
《5.子どもの側の問題》 ・田口理論をさらに発展させるためには、むしろ子どもの側に視点をずらして、そうした子どもたちはなぜ生得的に泣かないか、あるいは泣きやまないかという問いを提起することが必要であろう。母性行動は本来、最も切実な基本的欲求を満たすものとして、子どもから泣き求められ、かつ喜びをもっ... 続きをみる
《4.心因論への偏り》 ・田口理論の問題点のひとつは、心因論に傾きやすい点である。 ・『第1集』において生得的に愛着行動が弱い事実は認められているにしても、それによって誘発される育児行動が少なくなることが直接の原因として重視されている。 ・『第2集』以後では泣かない子どもに加えて逆に「泣き出すと何... 続きをみる
《2.「言語発達の臨床」理論から人格発達の臨床理論へ》 ・田口理論の卓越した点は、家庭から離れて育てられている児童に対してでなく、また実の家庭にあって両親から虐待ないしは放置されている児童に対してでもなく、両親の愛護のもとで育てられている「言語発達遅滞」児に一貫して適用した点にある、ということがで... 続きをみる
《第2章 田口理論をめぐって Ⅰ》(阿部秀雄) ・本稿では、お茶の水女子大学の田口恒夫氏を中心とする言語発達臨床研究会の言語発達遅滞」児に関する理論(以下「田口理論」と称する)を紹介しながら、私見を述べる。 《1.田口理論でいう言語発達遅滞児》 ・田口氏らは自閉症とか自閉傾向とか微細脳障害症候群と... 続きをみる
《4.「基本的障害」を腑分けすれば》 ・ウィング女史の「基本的障害」にある「コミュニケーションの障害」というカテゴリーは、対人関係の障害という二次的障害の結果生じるいわば三次的障害としてはずすことにする。 ・また「運動統制の障害」にある「腕を交互に振らずに、爪先立ちで跳ねるようにして歩く」「自発的... 続きをみる
《3.コミュニケーション能力は上部構造》 ・ウィング女史に従えば、自閉症児におけるコミュニケーション能力の障害は、表現と理解、話しことば(スピーチ)、言語(ランゲージ)、言語以前のコミュニケーションというあらゆる水準に及んでいる。「自閉症児の障害は、コミュニケーションのすべての形態にわたっている」... 続きをみる
《2.母子関係の軽視》 ・ウィング女史らに発達的な視点が欠落している、と言えばたしかに言い過ぎであろう。しかし、対人関係がどのように発達するか、対人関係とコミュニケーション能力との発達的関連はどのようなものであるか、についての考察は不十分である。 *対人関係の発達 ◆人に無関心→人一般と... 続きをみる
【第1部 理論】 《第1章 ウィング理論を超えて》(阿部秀雄) 《1.あまりに多面的すぎる》 ・ウィング夫妻らの自閉論の特徴は、自閉を派生的な(二次的)な障害としてとらえる器質論的共通の立場に立ちながら、基本的(一次的)な障害は単一のものではなく、言語障害を中核とする多面的な障害群から成っている... 続きをみる
《まえがき》(つくも幼児教室施設長・阿部秀雄) ・現状では(自閉症、早期小児自閉症、自閉的傾向、自閉性精神薄弱などと呼ばれている子どもたちの)本態も原因も治療の方法もほとんどわかっていない。せいぜい1つの状態像(症状)を記述する用語として「自閉」という表現を用いるにとどめ、その原因はけっせて単一の... 続きをみる
【序】 『「自閉」を開く 母子関係の発達障害と感覚統合訓練』(つくも幼児教室編・風媒社・1980年)を精読する。この本の目次を見ると「第1部 理論 第1章 ウィング理論を超えて 第2・3章 田口理論をめぐって 第4章 言語臨床から見た田口理論 第5章 母子関係と感覚統合」「第2部 方法 第6章 ... 続きをみる
【感想】 E 既存の概念との関係 ⑷心理神経学的学習障害児・各種の行動問題児とはどこが共通し、どこが本当に違っているのか。 《所見》 ・いわゆる「学習障害(LD)児」は、WISC知能診断検査やITPA言語学習能力診断検査などにより、下位検査項目の「アンバランス」が認められる。「動作性検査」と「言語... 続きをみる
【感想】 D 治療 ⑴ひとりひとりの子どもに即した、もっとも有効的なアプローチは、どのようにしたらもっとも能率的に発見することができるか。 《所見》 ・子どもへのアプローチで最も大切なことは、「実態を的確に把握すること」(今、どんなことができるか)だと思う。そのためには「行動観察」が必要不可欠だが... 続きをみる
6)残された課題と問題点 【感想】 著者は、今後の研究課題として、29項目列挙しているが、その中から私の独断と偏見で抜粋すると、以下の通りである。また、それぞれの課題について、私なりの《所見》も加えたい。 A 人関係と症状 ⑴人関係の(“構造”の変化)発達の過程のどの時... 続きをみる
【要約】 3)解釈と仮説 以下に述べるのは、われわれの解釈およびそれに基づく臨床仮説である。この考えの基礎にあるのは、既述した「1章1節5)新しい見方」や3章で紹介する資料などに含まれた見方である。 ⑴正常発達(既述したA~Hの行動項目参照) ・H(言語)はG(模倣)に依存し、Gの基礎にはC(愛... 続きをみる
【要約】 I' 人への関心や愛着が育たなかったことに伴い、自分自身の体の一部や体の働きまたは外界の“物”を遊び相手にして育ってきたと考えられる行動。 189. 何でもなめる。 190. 何でも匂いをかぐ。 191. 食べものでないものを何でも口に入れる。 192. ... 続きをみる
【要約】 H' 言語能力の他の面については能力があっても、人との間にコミュニケーション関係が成立しにくいために現れると思われる症状。 159. 指さしをしない。 160. 人が指さしても、指さした先を見ない。 161. 外に出かけたとき、「ほらブーブよ」などと言って指さしても、それとは別な... 続きをみる
【要約】 F’環境条件や情報の変化に対して臨機応変に対応する能力が低いため、物事が一定していることを好み、それが変化するといらだちを示す症状。 131. 偏食がひどい。 132. 偏食がある。肉のかたまりがきらい、野菜がきらい、など。 133. 特定のものしか食べない。 134. 水に... 続きをみる
【要約】 E’おそらくは愛着的母子相互反応を通して身につけられていく、人や環境とのやりとりのし方やふるまい方や判断のし方がわからず、そのために、見なれない人や新しい場面に対して、とまどい、緊張、恐れ、回避などをみせ、関係の変化や進歩が乏しいことを示す症状。 78. お風呂に入ったとき人... 続きをみる
【要約】 C’2 (隔離飼育のサルに見られる行動にも似た)好奇心や探索行動の乏しさを示す、うづくまり・ゴロゴロ・ウロウロ症状。 63. 眠るわけでもないのにゴロゴロと床に寝そべっていた。 64. ゴロゴロしている。何をするでもなくキョロキョロしている。 65. 部屋の棚、ベッドの下にも... 続きをみる
【要約】 C’1. 母親との間に、信頼・愛着・依存関係が成立・充実してくれば、当然みられるはずの行動に欠けていることを示すもの。 30. 哺乳びんが倒れないように枕で支えて飲ませた。おとなしく飲んでいた。 31. あやされても喜ばない。 32. あやしても知らん顔をしているように見えた... 続きをみる
【要約】 B’.本来反射的・生得的だった活動が、おとなとの相互反応を通して強化され、活発化し、分化してきて、しだいにおとなを動かす力を帯びてくるべきところ、それがはっきりとみられなかったことに関係があるのではと思われる症状。 14. 人の目をまっすぐに見ることがほとんどない。 15. ... 続きをみる
【要約】 2)臨床例にみられる特徴 ・ここにあげたA’~Iの242項目は、ことばの発達に問題があるということで相談に来た数多くの子どもたちにみられた、症状や所見である。現象的にも意味的にも一部重複している項目が多い。統一のとれていないランダムなものである。しかし、これが初回面接時前後に... 続きをみる
【要約】 *表2.言語発達質問紙の項目の抜粋 【感想】 以上、A~Gの項目は、“正常な発達像”を示す子どもの行動特徴であるが、著者は、さらにこれまで使ってきた「言語発達質問紙」の中から、A~Gに該当すると思われる項目を(多少の無理を承知で)抜粋している。それを(私なりに)... 続きをみる
【要約】 F.母子関係が他の人にも広がり社会化されてきていることを示す行動 45. 小さい子どもの声を聞くと反応が多くなる。 46. ものなどを相手に渡す。(0:11) 47. 幼い子ども見ると近づいていって着物などにさわってみたりする。(1:3) 48. おもちゃを人に見せてあげようとする。(1... 続きをみる
【要約】 E.愛着関係の上に立った積極的な探索ないし人への働きかけや、人とのやりとりや人の反応を楽しむ活動。 30. 乳を飲む時、哺乳びんや乳房をさわったりする。 31. 哺乳時に、母親の着物を引っぱったりさわったりする。(0:4) 32. 抱いた時などに大人の顔をいじる。(0:4) 33. 抱き... 続きをみる
【要約】 B.原始的な活動が人との関係で強化され、条件づけられてきて、おとなを動かす力をもち始めてきたもの。 3. 気にいらないときむずかっておこる。 4. オムツが汚れると泣いて教える。(0:1) 5. おこると手足をバタバタさせて大声で泣く。(0:1) 6. 泣いた時涙を流す。(0:3) 7.... 続きをみる
【要約】 【2.人関係を重視した言語臨床】 1)正常発達像 ・ここにあげた90項目は順調に成長している、出生から満2歳ごろまでの、いわゆる“正常な”子どもの観察やその関係資料から得られた行動の特徴である。 ・母子関係の成立・発展という観点から見て、これをおおまかにA~Hの8... 続きをみる
「言語発達の臨床第1集」(田口恒夫編・言語臨床研究会著・光生館・昭和49年)という本を通読する。これは、昭和40年代末期、お茶の水女子大学家政学部児童学科言語障害研究室・言語臨床研究会が、(最近数年間の)「臨床経験」をまとめたものである。私自身も昭和47年から52年まで「言語治療教育」にかかわっ... 続きをみる
《第五章 発達障害児をめぐる諸問題》 【医師の診断について】 ・現在のところ、病気なのか単なる行動上の偏奇なのか明らかではない。いくつかの薬剤があるものの、いずれも、教育指導との併用を条件にしていて、主役は教育指導の内容である。 【発達検査について】 ・検査という名前で呼んでいることに疑問を感じる... 続きをみる
【固執、こだわり行動】 ・水や砂の感触に没入、道順や換気扇へのこだわり、などの症状行動は、直接の禁止や抑制は労多くして益少なしで、賢いやり方ではない。実生活上に大きな支障がなければ、「後回し」にすべきである。 ・子どもの情緒状態の判断の指標にする方がいい。情緒的に良好な時には固執やこだわりの強度が... 続きをみる
【自傷行動】 ・自傷行動への対処は大ざっぱに二つに分けられる。一つは自傷を人のいないところで隠れてやっているかどうかである。もうひとつは、自傷を必ず人がいるところでやっているかどうかである。前者は人の存在が邪魔な場合、後者は人の存在が必須条件である。 1.人の存在が無関係な自傷行動 ・この自傷は、... 続きをみる
《第四章 不適応行動への対応》 ・一般的に言って、障害児の攻撃行動であれ破壊行動であれ、そこには強烈な敵意や憎悪、力の誇示、ステータスの上昇意図などのような大人の感情は含まれていない。繰り返される行動には必ずその背後にオペラント条件づけのメカニズムが働いていて、それが解決のカギになる。まず、生じて... 続きをみる
《第三章 フリーオペラント法実施への補足》 【徹底的な甘やかし】 ・フリーオペラント法の実施でまずしなければならないのが、徹底的な甘やかしである。・「母子関係の理論」(J.ボウルビィ著、黒田実郞訳、岩崎学術出版社) 【わがままが酷い例】 ・母親の笑顔が一番の強化機能を持つものになっていれば、物品は... 続きをみる
《第一章 広汎性発達障害について》 ・(広汎性発達障害=自閉症スペクトラムの原因は脳障害であるという)脳障害説に付和雷同せずに、「現在まだ原因が解明されていない。必ずしも親の育て方が原因というわけではない」と、実態を正確に伝えるべきであろう。原因不明なのである。 ・人は学習によって人になる。脳障害... 続きをみる