梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

コロナの《不思議》・4

 2020年2月にクルーズ船ダイヤモンドプリンセス号の船内で、新型コロナウィルス感染症の集団感染が発生したことを契機に、日本国内でも感染が拡大しはじめ、3年半が経過した。現在は「第7波」の最中と思われるが、厚生労働省のホームぺージの中の「国内の発生状況」では以下のような数字が公表されている。(2022年8月30日現在)
①PCR検査等実施人数 70939816
 これまでに、およそ7100万人がPCR検査を実施した。国民の約60%が検査を受けたことになる。
②陽性者数 18632422
 検査を受けた者のうち、およそ1863万人が陽性であった。陽性率は約26%である。     ③入院治療等を要する者の数 1830230
現在の有症者数は、およそ183万人である。
④うち重症者の数 618
重症者の有症者に対する割合は約0.03%である。
⑤退院又は療養解除となった者の数 16678164
 これまでにおよそ1667万人が「退院又は療養解除」となった。陽性となった1863万人のうち、有症化し入院治療等を受けたが、回復した者の数はおよそ1667万人であり、回復率は約89%である。
⑥死亡者数 39253
 これまでにおよそ4万人が死亡した。陽性者数に対する割合は0.2%である。
 上の数字は累計(①、②、⑤、⑥)と現在数(③、④)が混同しているので単純に比較できないが、感染する割合は26%程度に過ぎない。そのうちどれくらい有症化するかはわからない。また、有症者のうち重症化するのは0.03%にすぎず、90%近くが回復していることがわかる。
 したがっって、これまでの経過をみると、新型コロナウィルス感染症という疾患はそれほど深刻なものではないといえるのではないか。
 ただし、厚生労働省のホームページではわからないが、新聞報道などのデータでは、「第7波」の、一日あたりの死亡者数が250人~350人と「10倍に拡大し過去最多」であることが伝えられている。
 従来に比べて、死亡者数が倍増しているのはなぜか。専門家、マスコミは相変わらず「感染防止」を強調するだけで、そのことには触れようとしない。なぜだろうか。
(2022.8.31)