梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

2019年3月のブログ記事

  • 気分のバロメーター

     気分のバロメーターを5段階評価で表すとすると、5は「爽快」、4は「快調」、3は「普通」、2は「不調」、1は「最悪」となるかもしれない。いうまでもなく気分は体調に左右されるので、体調の変化に伴い千変万化する。  「急性心筋梗塞」で緊急入院してから9か月が経過したが、退院後、気分が5になったことは一... 続きをみる

    nice! 1
  • 《新元号「安久」など回避方針》

        今日のYAHOOニュースに《新元号「安久」など回避方針》という見出しの記事が載っている。その内容は以下の通りである。 〈平成に代わる新しい元号について、政府は民間の元号予想ランキングで上位となっている案をなるべく避ける方針だ。4月1日の有識者による「元号に関する懇談会」などに提示するのは5... 続きをみる

    nice! 2
  • 大関・貴景勝の「武士道精神」

     一昨日(3月27日)、大相撲の関脇・貴景勝は大関昇進を伝えに来た使者に「武士道精神を重んじ・・・」という口上で応えたという。その意味を彼自身がどの程度理解しているかは判らないが、ずいぶんと思い切った「物言い」だと、私は思う。  武士道を表した「葉隠」で山本常朝は「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり... 続きをみる

    nice! 1
  • 父のレコード・4・軍国歌謡

     同じ松平晃が歌う「急げ幌馬車」「夕日は落ちて」の舞台は、明らかに「大陸」、満州であろう。いずれも大陸を放浪する旅鴉の心情を描いている。「夕日は落ちて」は芸者・豆千代とのデュエットだ。二人で「休めよ黒馬(あお)よ 今しばし 月が出たとて 匂うとて 恋しの人が 待つじゃなし 頼むはせめて そち一人」... 続きをみる

  • 父のレコード・3・「サーカスの唄」

     「サーカスの唄」の作詞は西條八十である。松平晃は冒頭の一節を「旅のつばくら 寂しかないか オレも寂しいサーカス暮らし」と歌っていた。「つばくら」とはツバメのことだが、ツバメは「つばくろ」という人の方が多い。どちらでもよいということだが、松平があえて少数派を選んだのはなぜだろうか。父もそのことをし... 続きをみる

    nice! 1
  • 父のレコード・2・「影を慕いて」

     父が遺したSPレコードを発売順に並べると以下の通りになる。 ■「東京行進曲」(佐藤千夜子)昭和4年・1929年 ■「紅屋の娘」(佐藤千夜子)昭和4年・1929年 ■「女給の唄」(藤本二三吉)(羽衣歌子)昭和5年・1930年 ■「唐人お吉小唄」(藤本二三吉)昭和5年・1930年 ■「唐人お吉の唄」... 続きをみる

    nice! 2
  • 父のレコード・1・「さのさ節」

     父が遺した本箱の上4段までは書籍が並んでおり、最下段(観音開き)には古いレコードが収納されている。最も古い物は満州から持ち帰ったSPレコード(端唄「さのさ節」「鬢ほつ」東京・小花)であろうか。他にも、長唄「菖蒲浴衣」「新曲浦島」「越後獅子」「時雨西行」、清元「十六夜清心」、新内「膝栗毛赤坂並木の... 続きをみる

    nice! 2
  • 友人A

     突然、中学・高校をともにした友人Aが横浜からやって来た。私が外出できないので「見舞い」に来たのだろう。私は「もう病人はやめて老人になるつもりだ」と言うと、うなずいて「それがいい」と言う。Aは都内の住宅地に永年住んでいたが、周囲に高層マンションが建ち始め、Aの自宅には全く陽が当たらなくなってしまっ... 続きをみる

    nice! 3
  • 父のアルバム・4

     2冊目のアルバム3ページ以降は、昭和26年4月、私が小学校に入学した(手製の)記念写真から始まる。私はそれまで母の実家である静岡の祖母宅で、母方の祖母、父方の祖母とともに過ごしていた。父の就職も決まったので、父方の祖母と私を引き取って、東京での生活を始めようとしたのだろう。とはいえ、住居は容易に... 続きをみる

    nice! 1
  • 父のアルバム・3

     父が遺したアルバムの2冊目には「昭和20年6月~昭和29年12月」というタイトルが記されている。この時期は私が生まれて0歳8か月から10歳2か月に相当する。案の定、最初の1ページは私の乳児期の写真4枚が貼られている。私は母の死後(昭和20年3月以後)、父も応召されたので、北京に在住する、(父の友... 続きをみる

    nice! 1
  • 「病人」から「老人」へ

     今日は亡母74回目の命日だ。ちょうど去年の今日、私は《「病む」ということ》という駄文を綴った。その結びは以下の通りである。 〈最近は、腰痛が拡大して、「歩行困難」になった。なぜか。まだ若いつもりで「歩き回った」からである。自業自得、私の身体が「しっぺ返し」をしたのである。「いい気になるな、おまえ... 続きをみる

    nice! 3
  • 脊柱管狭窄症・Ⅴ・続「MRI検査」

     今日は(3月12日)に受けた「MRI検査」の結果が判る日である。自宅付近に来る送迎バスに乗車して、○○中央病院に向かう。いつもの乗客は2~3人だが、今日はあちこちで手を挙げる人が多く、病院間近では満席になってしまった。こんな日もあるのかと驚いた。受付は9時45分、「5番の前でお待ちください」と言... 続きをみる

    nice! 2
  • 父のアルバム・2

     父は東京の大学(法科)を卒業後、高等文官試験を受けたが合格せず、満州に渡った。そのため、(タイトルに「昭和20年8月15日以前」と記された)父のアルバムの後半は、ほとんどが満州時代の写真で47枚ある。中には日本の写真もあるが、おそらく送られてきたものであろう。年月が記されているのは昭和12年8月... 続きをみる

    nice! 2
  • 父のアルバム・1

     押し入れに、父が遺したアルバムが20冊余りある。「昭和20年8月15日以前」というタイトルがつけられた1冊を取り出してみる。冒頭には着物姿の肖像写真、見知らぬ初老の男性だが、おそらく父の父(私の祖父)であろう。昭和3年8月30日に64歳で没している。私が生まれたのは昭和19年だから、その15年以... 続きをみる

    nice! 2
  • 脊柱管狭窄症・Ⅳ・「MRI検査」

     今日は○○中央病院で脊柱管狭窄症の「MRI検査」を受ける日だ。本来なら8か月前に受けるはずだったが、急性心筋梗塞を発症したために延び延びになってしまった。検査は17時からということで、受付は16時30分に指定されている。予約表の注意書きを見ると、金属類、ヒートテックの下着、湿布薬、エレキバンなど... 続きをみる

    nice! 1
  • 東日本巨大地震は「自然の摂理」

     3月11日に起こった「東日本巨大地震」は、文字通り「自然の摂理」という他はない。まるで「自然」にも「意思」があるかのように、「人間の存在」がいかに無力なものであるかを、それらの造営物を完膚無きまでに叩きのめすことによって、思い知らせたのであった。これまで「平和」「豊かさ」「便利さ」では世界一を誇... 続きをみる

    nice! 1
  • 東日本大震災・《マスコミ・メディアの責任と役割》

     「東日本巨大地震」が発生してから1週間が経過した。その間の経緯をマスコミ・メディアはどのように報道してきたか。ちなみに、(私が購読している)東京新聞一面記事の「見出し」を羅列(抜粋)すると、以下の通りである。①3月12日(土)朝刊・「東北・関東大地震 仙台で10㍍津波 首都圏の機能マヒ 茨城の高... 続きをみる

  • 春一番

    ■ 病状記閉じる朝(あした)や春一番 (2019.3.11)

    nice! 1
  • ■じじい

     押し入れから高校時代の文集が出てきた。その中に、私の未熟な詩が載っている。 ■じじい あんなじじいに何ができるか 小さく禿げ上がった頭に しょうゆにつけた手ぬぐいをまきつけ 小さく弱くつるはしをふるう ぜいぜい口で息をしながら 目をしょぼつかせながら つるはしをふるう 昔盛り出した胸の筋肉も 今... 続きをみる

    nice! 2
  • 子どもたちの《未来》

     今から15年前、私は以下の駄文を綴った。 ■兄弟の死  愛くるしい二人の兄弟は、遂に逝ってしまった。児童相談所の所長は「助けてあげられなくてごめんなさい」と謝ったが、同時代に生きる大人たちのすべてが謝らなければならない、と私は思う。 それにしても、二人の兄弟はどうしてあのように「かわいらしい表情... 続きをみる

  • 「食欲が出ない」わけ

     福辻鋭記氏から《「食欲が出ない」という質問に回答します》というタイトルのメルマガ配信が届いた。そこには以下のような記述があった。 〈食欲がなくなるのは主に、薬の副作用からなのだとおもいます。薬は主に、胃酸が出るのを抑える働きがあるので、消化が悪く胃粘膜も荒れているのだと思います。まずは、薬の量を... 続きをみる

    nice! 2
  • 2019・駄句六句

    ■(正月の風景)福笑い見つめる猫の思案顔 ■(旧友を追悼)梅林にトツゼンノサヨナラをする人よ ■(プレバトのお題に寄せて)梅雨晴れて「拉致帰国号外」を待つ ■(プレバトのお題に寄せて)「帰国せり」号外を待つ新時代 ■(横田滋氏に寄せて)病室に春が来た号外まだか ■(現況)病室に春の訪れ暦そのまま ... 続きをみる

  • 「私の仕事」

     他人の人生に、私はつゆほどの関心もわかない。同様に、他人は私の人生に全く関心を寄せないだろう。したがって、私の人生は私だけのものに過ぎない。その人生も「終焉」を迎えているようだ。私の(母方の)祖母は98歳まで生きたが、米寿を過ぎたころ「わしゃあ、もう、飽いたよ」(私はもうこれ以上生きていくことに... 続きをみる

    nice! 1