梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

政治家の資質

 弱肉強食が自然界の摂理とはいえ、それをそのまま人間の社会に当てはめようとすることは許されない。とりわけ「政治」と「宗教」という分野においては・・・。「政治」も「宗教」も《弱者を救う》ことが標榜されなければならないから。
 政治家は、人々に奉仕することから始め、奉仕することで終わる。自分のことは考えない。まず何よりも、人々が幸せに暮らしているか、人々の安全は守られているか、見極めることを一義とし、その実現のために尽力する。それが政治家の資質として必要不可欠なことである。
 しかし、現実には、そのような政治家は「非現実的」な「理想主義者」として排斥され、存在することはできない。ほとんどの政治家が「議員」を目指しており、「議席の確保」「地位の向上」のために尽力する。だれもがそうしているので、それが当たり前だという風潮が蔓延している。
 その結果、「政治家と統一教会の癒着」といった問題が発生する。
 人々が政治家を「先生」と奉り、自分たちも「甘い汁」のおこぼれを頂戴しようと考えている限り、この現状は変わらないであろう。
(2022.9.12)