2019年7月のブログ記事
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「自閉症スペクトラム」の原因が「脳の機能的障害」であるか否かという問題にかかわりなく、生育上の環境、とりわけ育児法のあり方が、「自閉症状」(行動特徴)に多大な影響を及ぼしていることは明らかである。 20世紀初頭、アメリカの行動主義心理学の創始者・ジョン・ワトソンは、以下のような育児法を提唱した... 続きをみる
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「2020東京五輪」まであと1年を切り、にわかに期待が高まってきた、と言いたいところだが、私自身は全く白けている。その理由は以下の通りである。 まず第一に、「オリンピック憲章」にある《オリンピズムの根本原則》が具現化されそうもないからである。 根本原則には、《オリンピズムの目的は、人間の尊厳の... 続きをみる
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ある私立中学校の入学試験(算数)に、「2時から3時の間で、長針と短針がぴったり重なる時刻は何時何分でしょうか」という問題が出された。はたして、この問題を何人(の大人)が解けるだろうか。この問題を解くためにどうすればよいか。実物の時計で確かめるのが手っ取り早いとは言え、いくら時計を眺めてみて... 続きをみる
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テレビの「国会中継」(参院予算委員会)を観ていたら、以下のような「やりとり」があった。質問者御本人のホームページから、その内容を引用すると、〈予算委員会の質疑は何度立っても、緊張します。慣れません。NHK中継付であろうと、なかろうと独特の雰囲気があるのが予算委員会室です。今日は、太田国土交通大臣... 続きをみる
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「今、赤ちゃんが危ない」(田口恒夫・近代文芸社・2002年)という《警告》
今、私の手元に一冊の本がある。タイトルは「今、赤ちゃんが危ない 母子密着育児の崩壊」(田口恒夫・近代文芸社・2002年)。新書版180ページの小冊子で、定価は953円だが、現在、この本は絶版、書店では入手できない。インターネットの通販(アマゾン)では、中古品12000円という値がついている。12... 続きをみる
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高校の文芸部の中で、石賦助(ペンネーム)は見るからに温厚・柔和な風貌で、目立つ存在ではなかったが、彼の詩作は際立っていた。今、手元に残存する詩集の中に以下の作品がある。《真間川にて》たそがれの/真間川の/ふちの/野いちご//赤い/野いちごの/影はとかげ//とかげよ//真間川の/岸のコンクリートに... 続きをみる
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高校三年になった新学期、私は文芸部の仲間を誘って生徒会役員の選挙に立候補した。「高校は大学の予備校ではない、本来の高校生活を楽しもうではないか。学校はただちに受験教育を止めるべきである。学業成績による序列にとらわれず、本当の学問を始めよう。文化、スポーツのサークル活動を活発にし、個性を伸ばそう」... 続きをみる
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高校の文芸部には山岳部部員Mもいた。Mは両親と死別、叔父夫婦のもとから通学していた。早熟で「60年安保闘争」にも参加していた。先輩の詩作「《Revolution》革命と/訳されるが/日本の社会には/いまだ/訳されない/」に共鳴し、文芸部に入部したのであろう。Mはまた山を愛し、穂高、槍ヶ岳、谷川岳... 続きをみる
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高校二年の春休み、知友六人で京都・奈良・大阪方面を訪れた。一足早い「修学旅行」を気取っていたが、リュックサックにテント持参、食糧はアメヤ横町で調達、早朝の鈍行列車で東京駅を出発、京都、木津を経て加茂駅下車、そこから徒歩で浄瑠璃寺に向かう、10時間以上かけての「山行」であった。私たちは近隣農家の許... 続きをみる
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高校の体育の授業は「ラグビー」が必修であった。まず、楕円形のボールを相手の胸元にパスする練習、その時ボールが回転しないようにしなければならない。次は、横一列に並んで走りながらするラインパス、さらにフォワードとバックスに分かれてのフォーメーション、スクラムの組み方、タックルの仕方、ラインアウトのキ... 続きをみる
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高校では文芸部に所属した。今、私の手元には当時の文集、詩集が残存している。作品はいずれも青春特有のメランコリーに覆われている。表現は生硬、未熟で採るに足らな代物だが、「若気の至り」の記念として一編の詩を記したい。《かげろう》十二月になると/街角から/白いかげろうが/立ち/祈る/平和/もう誰も知ら... 続きをみる
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高校の授業の中では「美術」が好きだった。石膏像のデッサンから始まり、水彩の静物画、風景画へと進み、デザイン、陶器皿の絵付けで終わった。一つの作品が完成すると、それを並べて、担当のT先生が批評する。先生は「事物をよく見なさい、頭の中で描いてはダメだ」と言いながら、生徒の作物を楽しそうに鑑賞していた... 続きをみる
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昭和35年4月、私は東京郊外の公立高校に進学した。広い敷地には、木造校舎、食堂、図書館、体育館、プール等が立ち並び、校門から校舎玄関までは銀杏並木が続いていた。校則は緩く、下駄(朴歯)履きが許されるなど「自由」な雰囲気であったが、授業の内容は大学受験「一辺倒」で、学期末には成績優秀者の氏名が掲示... 続きをみる
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中学校のN先生は保健体育を担当したが、生徒にせがまれると時折り「戦争の話」をしてくれた。先生は体操競技を専攻し、とりわけ鉄棒の演技が得意であった。「日頃から運動で体を鍛えていたので、私は戦地から生還できた。極寒の埠頭に重装備のまま降りたとき、表面の氷で軍靴が滑り海中に転落する者が続出した。私は右... 続きをみる
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生後1年ほどになると、乳児は「マンマ」「ブーブ」などと片言を話すようになるが、同時に(人差し指1本で)「指を差す」行動が現れる。この行動は、「人間」特有の行動であり、他の動物には見られない。そしてまた、その行動は、「指差し確認」とか「人から後指を差されないように」とか「指示する」とか、言われるよ... 続きをみる
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学校は「人間の生活」を学ぶためにある。「人間の生活」とは何か。それは、母親(またはそれに代わる人)と一緒にいることから始まる。多くの場合、「抱かれる」「背負われる」という形で、母親と直接的に触れ合いながら、互いに「生きていること」を感じ合うことから始まる。その時、母親も子どもも「快感」を感じてい... 続きをみる
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平成15年、文部科学省は「自閉症とは、3歳位までに現れ、1他人との社会的関係の形成の困難さ、2言葉の発達の遅れ、3興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害であり、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される」と定義した。厚生労働省もホームページで、「自閉症の原因... 続きをみる
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昨年6月末に急性心筋梗塞を発症、1年が経過したので、血管の状態を再検査(の予約を)するために、大学病院に赴いた。事前の説明では、2泊3日の入院でカテーテル検査を行うということだった。その予約のために訪れたが、受付で「主治医の診察の前に検査を受けてください」と言われ、①血液採取検査、②血管伸展性検... 続きをみる
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この映画のあらすじ(「映画.com」https://eiga.com/movie/37351/より引用)は以下のとおりである。 《両親に結婚を反対されたため、連れ立って栃木から上京した義治と蔦枝は、どこへ行くアテもなく夕暮の浅草吾妻橋附近を歩いていた。以前廓にいた好みで洲崎遊廓へ入り込んだ蔦枝は... 続きをみる
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ユーチューブでテレビドラマ「日本の日蝕」(NHK・1959年)を観た。原作は安部公房、演出は和田勉である。戦後15年、場所は大都会のとある居酒屋、酔客に混じって一人の老人・大貫忠太(伊藤雄之助)がコップ酒を口にしている。隣の客の話を聞きながらニヤリとすると「何がおかしい!」と一蹴された。思わず「... 続きをみる
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サラリーマン川柳に「いい数字出るまで測る血圧計」という傑作があった。これまでの経験によると、医師は1回しか測らない。看護師も2回までしか測らない。ところが、血圧を気にしている当人は何回でも測りたくなる。なぜなら、測るたびに数値が変動するからだ。いったい、どの値が正しいのかわからない。測れば測るほ... 続きをみる