梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

2004年のブログ記事

2004年(ムラゴンブログ全体)
  • ヒトはなぜ戦争をするのか

     ヒトはなぜ「戦争」をするのか。答は簡単である。ヒトは「戦争をする」ように生まれついた動物だからである。人間の歴史をふりかえればわかるように,ヒトは,いつの時代でも,どこの地域でも,数限りない「戦争」を繰り返してきた。  「戦争」とは,人間同士の殺し合いのことだが,その前にヒトは「雑食動物」として... 続きをみる

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  • 兄弟の死

     愛くるしい二人の兄弟は、遂に逝ってしまった。児童相談所の所長は「助けてあげられなくてごめんなさい」と謝ったが、同時代に生きる大人たちのすべてが謝らなければならない、と私は思う。 それにしても、二人の兄弟はどうしてあのように「かわいらしい表情」を見せることができたのだろうか。報道されたあの写真は、... 続きをみる

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  • 脱テレビ宣言・検証・《絶叫アナウンサー》

     テレビのスポーツ実況番組では,ほとんどのアナウンサーが絶叫している。大昔,NHKのアナウンサーが「前畑,ガンバレ」と絶叫したのが始まりのようだが,それはラジオの実況放送であった。テレビの絶叫では,古館伊知郎のプロレス中継がそのはしりといえようか。いずれにせよ,ワンパターンの絶叫は,アナウンサーの... 続きをみる

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  • 脱テレビ宣言・検証・《番組表》

        いつの頃からか,テレビの番組表が新聞の1ページを占めるようになった。それまでは,放送時刻と番組のタイトル,出演者を紹介する程度であった物が,徐々に拡大され,今では,見なくても内容がわかってしまうほど詳細に,その番組のキャッチフレーズが載っている。テレビ業界が熾烈な視聴率獲得競争を展開してい... 続きをみる

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  • 脱テレビ宣言・検証・《コマーシャル》

     テレビが日本の文化を駄目にしている。映画「生きる」の監督・黒澤明は自分の作品をテレビで放映することを極端に嫌ったそうだが,途中で無関係な広告映像が次々と挿入され,本来の作品とは似ても似つかぬ代物に変貌させられてしまうのだから,当然なことであろう。そればかりではない。コマーシャルという広告映像は,... 続きをみる

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  • 脱テレビ宣言・検証・《嘘と真実》

     「百聞は一見に如かず」というが,はたしてそうか。テレビの映像を見て,そこに映し出された事物が「真実」であると思ってはいけない。寄席の手品と同様に,テレビには種も仕掛けもあるのである。 昔,スプーンを曲げる少年が登場し,実際にその場面が放映された。そこに居合わせた,画家の岡本太郎が感想を聞かれ,苦... 続きをみる

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  • 脱テレビ宣言・《テレビの功罪》

     この五十年の間にテレビが果たした役割は,日本の文化の主流を「活字文化」から「映像文化」に変換させたことであろう。「百聞は一見に如かず」という言葉があるように,テレビから流れる「映像」は一目瞭然であり,「活字」(文字言語)になじめない人々でも容易に親しむことができた。その結果,日本人は「情報」を共... 続きをみる

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  • 昭和の歌謡曲・5・二葉あき子の《歌唱力》

     二葉あき子の歌を聴いたことがあるだろうか。私が初めて彼女の歌を聴いたのは「夜のプラットホーム」(奥野椰子夫作詩・服部良一作曲・昭和21年)であった。昭和26年2月,当時6歳だった私は,父と祖母に連れられ,住み慣れた静岡から東京に向かうことになった。静岡には母の実家があった。満州で生まれた私は,す... 続きをみる

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