梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

2017年2月のブログ記事

  • 三島由紀夫・「愛の乾き」「真夏の死」

     三島由紀夫の作物、「愛の乾き」(昭和26年)、「真夏の死」(昭和27年)読了。この二作物を読んで、文学とは何ぞや?、とりわけ、「小説とは何か」という問題に対する回答が容易にできるような感じがする。要するに、文学とは、小説とは、「所詮、言葉を弄ぶ児戯に等しい」ということである。およそ、人間の生活に... 続きをみる

  • 「イスラム国」と「わが国」の《共通点》

     武装集団「イスラム国」の思想・信条・戦略・戦術には、「わが国」との《共通点》が仄見える。「わが国」日本も、つい70年前までは、《八紘一宇》という標語のもとに、「撃ちてし止まん」「欲しがりません勝つまでは」といった(押しつけられた)信条が、巷間を闊歩していた。戦略は「大東亜共栄」と「鬼畜米英」、「... 続きをみる

  • 政治家の《笑い》

     フランスの劇作家、マルセル・パニョルは「笑いについて」(岩波新書)の中で、人間の笑いには三種類ある、と述べている。その一は強者が弱者を見下す笑い、その二は弱者が強者を皮肉る笑い、その三は同等の人間同士が喜びを共有する連帯の笑い、である。その一には「嘲笑」「哄笑」、その二には「冷笑」「嬌笑」(媚笑... 続きをみる

  • 米海軍特殊部隊「最強の狙撃手」の死

      インターネットのYahooニュースに「米海軍特殊部隊『最強の狙撃手』、テキサス州で射殺される」(ロイター 2月4日(月)8時49分配信)という見出しの記事が載っている。その内容は以下の通りであった。〈2月3日、テキサス州公安局によると、米海軍特殊部隊の元隊員で、「ネイビー・シールズ最強の狙撃手... 続きをみる