梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

1977年のブログ記事

1977年(ムラゴンブログ全体)
  • 乳幼児の育て方・Ⅳ・指を動かす遊びをしましょう

    【2歳頃から3歳頃まで】   人間が他の動物に比べて決定的に異なることは「安定して二本足で歩ける」ことだといわれていますが、そのことによって人間は両手(前足)を自由に使いこなすことができるようになりました。火を使ったり、物(道具)を作ったり、絵や記号を描いたりすることができるのも、この手を自由に動... 続きをみる

  • 乳幼児の育て方・Ⅳ・お子さんと遊びましょう・Ⅳ

    【2歳頃から3歳頃まで】  お子さんと遊ぶということは、「お子さんを遊ばせる」ことではありません。お子さんのために家事の仕事をしないで「お子さんを見守っている」ことでもありません。文字通り、お子さんと「一緒に何かをする」ことなのです。その時、お母さんはもうお母さんではなくなってしまうことが必要です... 続きをみる

  • 乳幼児の育て方・Ⅳ・「できるのにやろうとしない子」と「できないのにやろうとする子」

    【2歳頃から3歳頃まで】  デパートのおもちゃ売り場でのできごとです。1歳半のAちゃんと2歳半のBちゃんが、乗り物コーナーの前にやって来ました。Aちゃんは、すぐに三輪車を見つけると「それに乗るんだ」という様子で必死です。お母さんは、まだ無理だからこっちにしなさいとブランコを勧めますが聞き入れません... 続きをみる

  • 乳幼児の育て方・Ⅳ・「指しゃぶり」の意味

    【2歳頃から3歳頃まで】                             お子さんが「指しゃぶり」をするのは何故だと思いますか。それはひとことで言うと「さびしい」からです。心が満たされていないからです。「そんなはずはない。私は十分にかわいがっているつもりだし、ほしがるものはたいてい与えてい... 続きをみる

  • 乳幼児の育て方・Ⅳ・「抱っこ」「添い寝」はいつまで?

    【2歳頃から3歳頃まで】  結論から申しますと、「抱っこ」や「添い寝」は、お子さんが「もういい」というまで続けるべきです。「抱っこ」や「添い寝」をやめる時期は、お母さんではなくお子さんが決めることなのです。  「そんなことをしたら、いつまでたってもやめられない」とお母さんは思うかもしれません。それ... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅳ・「おもらし」について

    【2歳頃から3歳頃まで】  お子さんが「おもらし」をしてしまいました。そんな時、お母さんはどんなことを感じますか。また、どんなことを考えますか。「ああ、もうイヤになっちゃう。また洗濯物がふえちゃった。いつになったら教えるようになるのかしら」と溜息がでるかもしれません。「となりの○○チャンは、もうず... 続きをみる

  • 乳幼児の育て方・Ⅳ・「ゴロゴロ」「ウロウロ」行動の意味

    【2歳頃から3歳頃まで】  お子さんがたいへん静かにしているので、ふと気がつくと部屋の隅やテーブルの下などでゴロゴロと寝そべっていたりすることはありませんか。どう考えても眠いはずはないのに、ゴロゴロと寝そべりたがることはありませんか。あるいは、意味もなく部屋の中をウロウロ歩き回ったりしていることは... 続きをみる

  • 乳幼児の育て方・Ⅳ・「むずかり」や「反抗」

    【2歳頃から3歳頃まで】  このごろのお子さんの様子を見てみると、以前に比べてどうも素直でなくなってきたというようなことが気になりませんか。靴下をはかせようとすると、前はおとなしくはかせてもらっていたのに、このごろは自分ではくと言って聞かない。「じゃあ自分でやってごらん」と言うと、うまくはけないで... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅳ・お子さんの「行動」を観察しましょう

    【2歳頃から3歳頃まで】  お子さんは2歳になりました。「わが子は耳のきこえが悪い」という思いは、いっときもお母さんの心からはなれず、毎日が「心配」と「あせり」の連続であるかもしれません。とりわけ2歳ともなると、他の子どもはずいぶんとしっかりしてきて「何でもできる」ように思われ、わが子の「未熟さ」... 続きをみる

  • 乳幼児の育て方・Ⅲ・お母さんの「話しかけ」

    【1歳頃から2歳頃まで】                              ことばは、生まれつき人間にそなわっているものではありません。だから、子どもはおとなのことばを「学ぶ」ことによって初めて身につけることができるのです。お父さんやお母さんの「話しことば」をお手本として聞きながら、それを... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅲ・お子さんに「お手伝い」をしてもらいましょう

    【1歳頃から2歳頃まで】  このころのお子さんは、おとなのすることを何でもまねします。「まね」は、お子さんの成長・発達にとって必要不可欠であることは、すでに述べました。そこで、今度はその「まね」を単なる「まね」に終わらせないで、ひとつの「仕事」へと高めていくことを考えてみてはいかがでしょう。  「... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅲ・ことばがはっきりしません

    【1歳頃から2歳頃まで】  どんな子どもでも、ことばを話しはじめたその時から誰にでもわかるようにはっきり話すということはありません。はじめは、ただ声を出すだけであり、その声が次第にことばらしくなっていくのです。耳が普通にきこえる子どもでも、私たちおとなと全く同じように話せるようになるためには5年間... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅲ・絵本を見せましょう

    【1歳頃から2歳頃まで】  お母さんが絵本を読んであげようと思って、お子さんをひざの上にのせ、最初のページを読みはじめました。ところがどうしたことでしょう。お子さんはまだそのページを読み終わらないうちに、次のページをめくろうとするのです。「何だかこの子は絵本を見るよりめくる方がおもしろいみたい」、... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅲ・お子さんと遊びましょう・Ⅲ

    【1歳頃から2歳頃まで】  お子さんにとって一番大切なことは、「音に対して敏感になる」「音に対して気持ちを集中させる」ということです。しかし、お子さんの前でいろいろな音を出してみたところで、「敏感になったか」「気持ちを集中させているか」どうかはわかりません。「よく聞いてごらん」と言ってもても、「聞... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅲ・「指さし」をしますか?

    【1歳頃から2歳頃まで】  「あんよ」ができるようになると、お子さんは自由にあたりを動き回ることができるようになり、いろいろな事物に対する興味・関心は、今までとは比べものにならないほど増大します。もう、思ったところへ行くことができ、さわりたいものを思う存分いじることができるのです。「いたずら」の量... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅲ・「聞こえない」ことと「聞こうとしない」ことの違い

    【1歳頃から2歳頃まで】   名前を呼んでも振り返らない、話しかけても反応がない、ことばを全然おぼえない、聞きわけがなくしつけができない、言いたいことをことばで表せない、といった「事実」があると、まず疑ってみるのは「耳のきこえ」です。そして事実、そのような場合には、いずれにせよ「耳のきこえ」に問題... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅲ・「たっち」「あんよ」はできますか

    【1歳頃から2歳頃まで】  早いもので、赤ちゃんが生まれてからもう1年が過ぎました。静かに目をつぶると、お母さんの頭の中には赤ちゃんとのさまざまな情景が走馬燈のように浮かんでくるでしょう。その思い出がお母さんにとって楽しいものであればあるほど、赤ちゃんは順調に育っているのです。しかし、お母さんによ... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅲ・お母さん大好き、補聴器も大好き

    【1歳頃から2歳頃まで】  お子さんの「きこえの問題」が、「聞こうとしない」ではなく「普通のようには聞こえない」ということがはっきりしたら、補聴器をつける必要があります。しかし、「普通のようには聞こえない」といっても、それがどのような状態であるかは千差万別であり、補聴器をつければ「普通のように聞こ... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅱ・「ことば」がなかなか出てきません

    【3ヶ月頃から12ヶ月頃まで】  赤ちゃんが生まれてからはじめてことばを言えるようになるには、通常1年間の時間が必要です。しかし、その時間は赤ちゃんによってずいぶん差があり、10ヶ月頃にはもう片言をしゃべれるようになる赤ちゃんもいれば、1歳半頃になってやっとことばが出てくる赤ちゃんもいます。1歳半... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅱ・赤ちゃんと遊びましょう・Ⅱ

    【3ヶ月頃から12ヶ月頃まで】  この頃の赤ちゃんの活動で特徴的なことは、「物を取って渡す」ということです。したがって、赤ちゃんと二人で物をあげたりもらったりする遊びをしながら、その中に適当な「声」や「ことば」を混ぜていき、相手のすることや言うことを、情報として受けとめていこうとする気持ちを育てて... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅱ・「まね」と「おいた」

    【3ヶ月頃から12ヶ月頃まで】  赤ちゃんがスヤスヤと眠っています。そんな時、赤ちゃんの身の回りに並べられたおもちゃの数々をながめてみて下さい。そのひとつひとつのおもちゃを見ているだけで、お母さんの脳裏にはさまざまな赤ちゃんの情景が浮かんでくることでしょう。そう言えば、最近、赤ちゃんがあまりそれら... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅱ・赤ちゃんは声を出していますか

    【3ヶ月頃から12ヶ月頃まで】  赤ちゃんは声を出していますか。それはどんな時ですか。どんな声ですか。  生後まもない頃の赤ちゃんは、泣くときに声を出しています。それは「声を出そう」と思って出しているのではありません。「反射的」に、泣くときに付随して「声が出てしまう」のです。  その「泣き声」もは... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅱ・赤ちゃんと遊びましょう・Ⅰ

    【3ヶ月頃から12ヶ月頃まで】  さあ、おせんたくはすみましたか。これから赤ちゃんと遊ぶことにしましょう。まず、心の中をからっぽにして下さい。家の仕事のことは忘れて下さい。これから30分間は、赤ちゃんと遊ぶこと「だけ」を「考えて」下さい。そして、赤ちゃんと遊ぶこと「だけ」を「して」下さい。  赤ち... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅱ・なによりも「人の声」が大切

    【3ヶ月頃から12ヶ月頃まで】  デパートのおもちゃ売り場へ行くと、数え切れないくらいいろいろなおもちゃが並んでいます。しかし、このころ(乳児期)の赤ちゃんのものとなると、おのずと限定されてきて、品物はたくさんあっても、いくつかの種類に分類されてしまいます。その一は、音の出るおもちゃで、赤ちゃんが... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅱ・お母さんはどうやって赤ちゃんを泣きやませますか?

    【3ヶ月頃から12ヶ月頃まで】  赤ちゃんが泣いています。赤ちゃんは今、お母さんを呼んでいるのです。さあ、あなたはどうしますか。時と場合によるかもしれません。しかしそれがどんな時であっても、赤ちゃんが「来てほしい」と思っていることにかわりないのです。その気持ちにどうやって応えるかが問題です。一番ま... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅰ・「抱っこ」がらくにできますか?

    【誕生から3ヶ月頃まで】  このころの赤ちゃんにとって、「抱っこ」をしてもらうことは、最大の喜びです。その喜びの中には、次の四つの喜びがふくまれているからです。  第一は、お母さんの体の感触(ぬくもり)をじかに味わえる喜びです。もしかしたら、お母さんのおなかの中で聞いた心臓のリズミカルな快い響きを... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅰ・「笑う子」と「笑わない子」

    【誕生から3ヶ月頃まで】 お母さんにとって、赤ちゃんの「にっこりした笑顔」ほど素晴らしく感じるものはありません。思わず抱き上げて、ほおずりしたくなるでしょう。毎日の育児や家事の疲れがいっぺんにふきとんでしまい、この子のためならどんなことでもしてあげようという気持ちが湧き上がってくるでしょう。赤ちゃ... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅰ・「抱きぐせ」と「添い寝」

    【誕生から3ヶ月頃まで】  おなかがすいているわけではない、おむつが汚れているわけでもない、それなのに赤ちゃんが泣いています。そばへ行ってお母さんが「抱っこ」するとケロリと泣き止んでしまう、やれやれと思ってベッドにおろそうとすると、また泣き出す。このようになってしまうことを、「抱きぐせ」がつくとい... 続きをみる

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  • 乳幼児の育て方・Ⅰ・「泣く子」と「おとなしい子」

    【誕生から3ヶ月頃まで】 今、目の前で赤ちゃんが火のついたように泣いていたら、お母さんはどうしますか。思わず、抱き上げるでしょう。「おお、よしよし」と声をかけてほおずりをしたり、おしりを軽くたたいてあげたりするでしょう。ミルクがほしいのかな、おむつが汚れたのかな、など、いろいろと考えてみるでしょう... 続きをみる

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