梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

《夏籠り》記・1

 「夏籠り」を始めてから10日が過ぎた。自宅1階の書庫に閉じこもり、「災害並みの酷暑」が通り過ぎるのを、ひたすら待つ。だが、まだ早い。30℃を超える日はほとんどなかった。にもかかわらず、「体調」の方は陽気(湿度?)に反応して、昨年の退院直後と同様に、「吐き気」「息切れ」「食欲不振」「腹部膨張感」が続いている。体重も51㎏まで低下した。ジタバタしても始まらない。「秋まで辿りつく」ことを目標に、「夏籠り」を成功させよう。まず第一に、生活のリズムを一定に整えることである。といっても、その日の体調(気分)によって、アバウトでよい。起床5時~7時(足上げ30分、血圧測定)朝食7時30分~8時、9時~10時:ループ・トレーニング、10時~12時:読書、パソコン、12時~13時:昼食・休憩、13時~16時:映画鑑賞、16時~18時:入浴・休憩、18時~19時:夕食、19時~22時:テレビ視聴、パソコン、22時就寝。第二に、食事は「吐き気」が治まるまでは「介護食」中心とする。無理に食べようとせず、自然に食欲が出るのを待つ。第三に、休憩時はモーツアルトのCD(音楽療法)を聴く。第四に、読書は「宗教学概論」(仁戸田六三郎)、「法華経 現代語訳」(三枝充悳)、「鞭と独楽」(埴谷雄高)、「恥部の思想」(花田清輝)、を抄読する。第五に、映画鑑賞は、戦後の日本映画を中心にDVD、ユーチューブを観る。
 「夏籠り」はまだ始まったばかり、途中には手術1年後の「検査入院」も予定されている。はたしてこの夏を無事乗り超えられるか、楽しみな毎日ではある。
(2019.6.30)