梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

出血性大腸憩室症の疑い・6

 午後4時30分過ぎに、担当医が病室に来訪、「特に変わりはないですか」「はい」「お腹は痛くないですか」「はい」「では、予定通り明日退院ということにします」「ありがとうございます」「週末から普通食にしていいです。薬は1か月分だしますので、無くなり次第、循環器内科(主治医)の先生にもらってください、では」ということで、明日退院が決定した。絶食と点滴注射が功を奏して、下血・血尿は消失したが、病状が全快したわけではない。次から次へと新たな症状が現れてくる。次は何だろうか。
 これまでを振り返ると、最初が(読書し過ぎによる)頭痛、脳外科を受診してMRI検査を行ったが異常なし。しかしその時「高血圧症」が判明して降下剤を服用、4か月後に「脊柱管狭窄症」で整形外科受診、治療中に「間欠跛行」で歩けなくなる。運動不足による血流障害のためか、その4か月後に「急性心筋梗塞」発症、緊急手術により一命をとりとめた。冠状動脈にステント1本を挿入後、10日間の入院治療で退院。以後、抗血小板剤、血圧降下剤、胃酸抑止剤、心房細動治療剤等6種類を服用。その副作用のためか、食欲減退、吐き気、胸やけ、腹部膨満感などで体重が徐々に減少し50kgまで低下した。「胃カメラ検査」の結果、悪性腫瘍はないが、良性ポリープを散見、「逆流性食道炎の疑いもある」という診断であった。漢方薬(イスクラ開気丸)と蜂蜜(マヌカハニー)で吐き気、胸やけは治まるが、食欲は依然減退のままだった。1年4か月後に、念のため「大腸カメラ検査」を実施、大腸ポリープ(10数ミリ)を発見・切除、その他にも憩室が多数見られた。今から半年前、皮膚病(多形紅斑)を発症、プレドニン(ステロイド剤)という薬の服用を余儀なくされたが、その副作用で食欲が増進、吐き気、胸やけは解消した。
しかし油断は大敵、通常の飲食でも私にとっては「暴飲暴食」、たちまち「出血性大腸憩室症」で入院治療となってしまった。まことにお恥ずかしい限りで、浅はかという他はない。いつまで経っても、未熟さは変わらない。
 そんなわけで、退院後も、新たな症状に見舞われることは間違いないだろう。すでに、かすかな「頭痛」「吐き気」の兆候もある。細心の注意をしなければならない。
(2019.12.24)