梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

首相官邸公式インスタグラムの《センス》

 日米両首脳(安倍首相&トランプ大統領)がゴルフ対決、「結果は国家機密です」とした《首相官邸公式インスタグラム》に対して、「ユルすぎ」「センスよすぎ」といった反応があるようだが、アホらしくて嗤う気も起こらない。それを言うなら「結果はヒ・ミ・ツ!」程度で十分だ。所詮は、未熟な政治家同士の《児戯》ではないか。二人とも、つねに配偶者同伴、「お手々つないで」飛行機のタラップを降りる姿は定番だが、いくつになっても大人になりきれていない「青臭さ」を感じる。
 さればこそ「国家機密」などとは仰々しい。片腹痛いとはこのことだ。インスタグラムの運用者は「サスガ!」などと煽てられて悦に入っているに違いないが、油断は大敵である。二人はともに宰相、国家元首の器ではない。周囲(民族主義者ら)から踊らされ、その意を体しているマリオネット(操り人形)に過ぎない。だから同じ台詞(文言)を饒舌に繰り返す。しかも言うことがくるくる変わる。そのほとんどが、誰かの「受け売り」なのだから。・・・二人は「拉致家族」と面会、早期解決を約束したようだが、誰もその結果を期待していない。高齢者は一人、二人と去って逝く。しかし二人は平気である。「解決したい」と《言う》ことが、「解決している」もしくは「解決した」ことに《なる》(結果)という詭弁に支えられているからだ。
 おそらく、インスタグラムの運用者は、二人を世界の巨頭といったイメージに作り上げたくて、他愛もない遊びの結果を「国家機密」などと表したのだろうが、ムリムリ、空しい「上から目線」ばかりが目立って、興醒めきわまりない、「センス悪すぎ」といった反応が国民から生まれることを期待したい。(2019.5.26)