梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

脱テレビ宣言・検証・《「脱原発」は「脱テレビ」から》

    テレビ番組の大半は、スタジオにテーブルや椅子を並べ、そこに数人の人物を侍らせ、「ただしゃべらせる」といった代物が「定番」となっているが、実に「安直」な、製作方法である、と私は思う。例えば、「あさイチ」「スタジオパーク」「ゆうどきネット」(NHK)、「スッキリ」「ヒルナンデス」「ミヤネ屋」「every」(日本テレビ)、「やじうまテレビ」「モーニングバード」「スクランブル」「Jチャンネル」(テレビ朝日)、「みのもんた朝ズバ」「ひるおび」「Nスタ」(TBSテレビ)、「7スタ」(テレビ東京)、「とくダネ!」「笑っていいとも」「知りたがり!」「スーパーニュース」(フジテレビ)等々・・・、数え上げればきりがない。こうした番組は、ただ「時間つぶし」(視聴率稼ぎ)のために、著名人をかき集め、「愚にもつかぬ」井戸端会議を、延々と「性懲りもなく」視聴者に「押しつけている」に過ぎない。まさに「屁」のような代物なのである。そこで取り沙汰されるテーマが「脱原発」だと!、「脱原発」、大いに結構!、しかし、それを実現するためには、まず、テレビ放送に費やす電力を削減しなければならない。東日本大震災直後、テレビ放送界は、一様に「消沈」、件の「安直」番組は「姿を消す」かに思われたが、のど元過ぎれば熱さを忘れ、ほぼ1ヶ月後には復旧、「がんばろう日本」などと、他愛もないスローガンを標榜している。「脱原発」を叫ぶなら、まず「隗から始めよ」。テレビ放送の「安直番組」「深夜番組」を削除せよ。そのことで、テレビ事業関連従事者の職は奪われ、多くの失業者が輩出するだろう。「脱原発」イコール「脱テレビ」、はたして今の日本において、そんなことが可能であろうか。無理、無理。である以上、私たちの「原発依存」は、永遠に続くのである。嗚呼・・・。(2012.11.7)