小説・センチメンタル・バラード(8)
生活はみじめだろう。ボクと恋人とのコミュニケーションにおける媒体は何か。それは肉体でも精神でも、その総体としての思想でも、ありはしない。あるいは、それらと現実との接点、すなわちたたかいの場、つまり生活であるか。馬鹿らしい。媒体のないコミュニケーションの自己運動は、ボク達... 続きをみる
古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。
生活はみじめだろう。ボクと恋人とのコミュニケーションにおける媒体は何か。それは肉体でも精神でも、その総体としての思想でも、ありはしない。あるいは、それらと現実との接点、すなわちたたかいの場、つまり生活であるか。馬鹿らしい。媒体のないコミュニケーションの自己運動は、ボク達... 続きをみる
コドモは、あなたのではなかったのよ。愛していないわ。苦しくないわ。苦しいのよ。しあわせなの。たたかうのよ。ボクは、自分のでないコドモを、美智子とかいう女の子に、安産させてしまったことを、恥じなければならない。恥ずかしかったわ。恋人は死んだ方がいい。ボク達の、これからはじ... 続きをみる
サイダーを二人で乾杯したととき、ボクの恋人は流産した。妊娠していることを知らなかった。ボクは、それによってできた恋人の裂け目に手を入れて、引き裂いたのかもしれない。コドモが出てきただろうか。苦しい。愛しているんです。すべてを忘れた方がいいと思います。退屈な生活があるはず... 続きをみる