「キジョ、キジョ、キジョー」と呟いていたマリ子の声が耳を離れない。初めて聞くマリ子の声は、無表情で、この世のものとは思えなかった。あの時、私たちは無言のまま別れたが、そうするより他に方法はなかった。それ以来、私の胸騒ぎは消えることがないのだ。(どうしよう。マリ子の話し相手になる他はないだろう) ... 続きをみる
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「なあんだ、そこにいたの。帰っちゃったのかと思ったわ」 ボクはまたドキリとしました。K子さんの声です。ボクは思わず起き上がると、K子さんはボクの横にすわって自分のタバコにライターで火をつけました。そのうえ、ボクの知らないうちに駅の売店ででも買ったのかもしれません、ウイスキーのビンをあけてそれ... 続きをみる