梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

「急性心筋梗塞」・《療養生活・2》

 退院後2週間が経過したが、私はまだパジャマ姿である。つねに倦怠感、脱力感、息苦しさがあり、1時間起きれば、1時間寝る(休む)といった生活(のリズム)を余儀なくされている。寝室、食堂、居間を行き来しているが、いずれも室温を28度に設定している。食事は「減塩」に徹し、朝はトースト他、昼は「減塩そうめん」「減塩つゆ」、夜は製薬会社の宅配で取り寄せたカレーライス、中華丼、ハヤシライスとノンアルコールのビール、冷や奴、サラダ、調味料はすべて「減塩」といった献立で、誠に「味気ない」。こんな生活をいつまで続ければよいのかと嘆いても始まらない。まさに「病は気から」、マイナス・ポイントを数えて落ち込むよりも、「順調に回復している」というサインを見つけよう。まず第一は、右腕部裏側にあった傷口が消え、内出血もわずかに痕跡が残るだけとなった。第二は、退院後6日目の「血液検査」「心電図」「レントゲン検査」で異変はなく、すぐにでも職場復帰できると、主治医(手術担当医)から告げられた。第三は、退院後の「血圧」は、最高140を超えることなく、この1週間は120台を推移している。最低も90を超えることは2日あったが、他はほぼ70~80台であった。第四に、脈拍数は60~76の間を推移しており正常域である。第五に、体温は平均35~36度台で、平熱を保っている。第六に、食欲不振、吐き気があるとはいえ、1日3回の摂食はは確保しており、服薬も続けられる状態にある。第七に、便秘、下痢など排泄の問題は消失している。第八に、「腰部脊柱管狭窄症」の症状(間欠跛行)が軽減している。
 特に、最後の変容はプラス・ポイントとして重要だと、(素人の)私は考える。なぜなら、今回の「急性心筋梗塞」の引き金(直接的原因)になったのは、今年の3月に「腰部脊柱管狭窄症」を発症したことによると確信しているからである。以後、私の行動範囲は著しく狭められ、運動・活動量は激減した。高血圧、塩分摂取過剰、飲酒、喫煙が遠因になっただろうことは否定しないが、もしそれらが直接的原因だったら、今年の3月以前に「急性心筋梗塞」が生じてもおかしくないはずである。
 これは全く素人の「独断」(患者の主観)に過ぎないが、「腰部脊柱管狭窄症」と「急性心筋梗塞」は《連動》しており、したがって、今後、まず「腰部脊柱管狭窄症」を改善することが「急性心筋梗塞の」の再発を防ぐことになるのではないかと、私は考えている。(2018.7.19)