梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

抜歯の延期

 昨日「明日は歯科で抜歯の予定がある。それが終わるまで、プラビックスの服用は控えよう。」と書いたが、そうは問屋が卸さなかった。なるほど、《生兵法は大けがの元》、抜歯の際の出血を抑えるために、血液サラサラの薬(プラビックス)を休薬しているという実情は、医師(専門家)にとっては、危険きわまりないことなのだ。
 今日は午前10時30分から受診、11時までは右上歯のクリーニング、11時30分までは左上歯(1本)を抜歯する予定だった。クリーニングは予定通り終了、いざ抜歯の段階に至ると「いつもとおかわりありませんか」というので、暮れに「出血性大腸憩室炎」で入院したこと、退院後も出血があったので12月27日以来プラビックスを休薬している旨を告げると、医師の作業がピタリと止まった。結論は「今日は抜歯しない方が安全だ」ということである。主治医宛に手紙(「対診書」)を書き、判断を仰いでから抜歯に臨むということである。今度、主治医の診察は15日なので、次回は21日ということになった。さすがは専門家、その判断、手際の良さに感動してしまった。素人考えでは「抜歯をすれば出血する。だから血液サラサラの薬は止めた方が良い」だが、歯科医師にとっては正反対、「抜歯後血管が詰まることの方が危険だ」ということになる。だから、「プラビックスまたはバイアスピリンを飲んでいる時の方が抜歯をやりやすい」そうだ。なるほど、抜歯による出血などたいしたことはない、それに比べて、どこかの血管が詰まる方が恐ろしいということが、よくわかった。だとすれば、明日からさっそく飲み始める必要があるだろう。しかし、今度は大腸憩室からの出血、あるいは痔出血も懸念される。まだどちらとも診断が確定しないまま、ともかくも出血は生じていないのだが・・・。主治医は「1週間程度なら休薬はやむを得ない」という判断であった。今日は休薬12日目だ。もう、飲み始めないと・・・。
 そこでまずバイアスピリンから飲み始めてみることにする。
(2020.1.7)