梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

「脊柱管狭窄症」・Ⅲ・《痛みナビ体操》

 昨年6月25日に「急性心筋梗塞」を発症してから、8か月が経過した。現在、「循環器内科」の検査結果は「順調」であり異状は認められない。しかし「自覚症状」は依然と持続している。第一に、食欲減退。食べられる量は以前の半分程度であり体重は10キロ近く低下、52キロを割りつつある。体力も不足気味で、朝8時に起床しても、夜10時までは起き続けてはいられない。午前、午後に1回以上「休憩」(仮眠)が必要になってきた。続いていた「吐き気」は、漢方薬「イスクラ開気丸」によって軽減した。第二に、「脊柱管狭窄症」の再発(1月中旬以降)。昨年3月から6月までの症状に比べて、悪化している。以前の「足腰痛」(右)は歩行時に限られていたが、現在は「寝ても、座っても、立っても、歩くときはもちろん」といった状態で、身動きがままならない。整形外科の担当医は「入院、静養中は動き回らなかったので、症状が出なかった」という判断をしているようだ。診断の詳細が出るのは半月後(3月18日)なので、それまで痛み軽減の手立てを自分なりに講じなければならない。その一として、漢方薬「牛車腎気丸」を服用する。効能は「体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく尿量減少し、むくみがありときに口渇があるものの次の諸症:下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、かゆみ、排尿困難、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善」とある。私に該当するのは「体力中等度以下」「疲れやすい」「下肢痛」「腰痛」だが、まだ際だった効能はみられない。その二として、銅冶英雄氏(お茶の水整形外科・機能リハビリテーションクリニック院長)が提唱する「運動療法」(痛みナビ体操)。まず「痛みナビ診断」を①後屈運動→②前屈運動→③側方運動の順に行い、タイプの判定をする。具体的には、腰に手を当て上半身を後ろへ(10回)反らし「痛み」が減れば、後屈改善型狭窄症タイプということである。同様に、上半身をゆっくり前へ倒し「痛み」が減れば、前屈改善型狭窄症タイプ、両足を肩幅に開き、腰に手を当てておしりを横方向にずらす、はじめは痛みの弱い方へ10回ずらし、「痛み」が減れば、側方改善型狭窄症タイプということになる。たいへんわかりやすい説明で、誰にでも自宅でできそうだ。私も実際に試してみたのだが・・・。要するに、わからない。やり方は簡単ですぐにわかるが、肝心の「痛み」が減ったかどうかが定かではないのである。少なくとも後屈改善型ではないらしい、多分、側方改善型ではないかとも感じるが、前屈改善型のようにも感じる。銅冶氏は「痛みの物差し(10段階)」で患者の反応(感想)を質しているようだが、きわめて曖昧な基準であることは否めない。とはいえ「痛み」が減ればそれに越したことはない。
 しばらくこの「運動療法」(痛みナビ体操)を続けてみよう。
(2019.2.25)