梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

「急性心筋梗塞」病状記・7・《総括》

 「急性心筋梗塞」を発症し7週目を迎えた。経過は決して順調とはいえないが、いつまでも病気にかかわってはいられない。まだ、私には果たさなければならない「仕事」がたくさんあるのだ。石川啄木は『こころよく我に働く仕事あれ、それを成し遂げて死なんと思う』(「一握の砂」)と詠み、26歳で他界したが、数多くの名品(古典)を残した。私は73歳まで「ボーッと生きて」反古の山を築いている。そもそも比べることが無意味なことは百も承知で、「それ(仕事)を成し遂げて死なんと思う」のである。
 幸いなことに、「療養生活」の時間はたっぷりある。明日からはその「仕事」に専念しよう。その前に、今回の「病状」を患者の立場で総括しておく。
 「急性心筋梗塞」発症の原因は「高血圧症」と「動脈硬化」「血栓」であろう。その3カ月前に発症した「脊柱管狭窄症」による「運動不足」(間欠跛行)が引き金になったかもしれない。 
 発症後、救急搬送によりカテーテル手術、冠動脈1本にステントを挿入した。以後の経過は、循環器内科の所見としては「良好」である。ただし、心臓リハビリテーションの所見としては、体重(筋肉量)の減少(3kg減)が見られ「要注意」である。
 退院直後から「減塩食」(1日6g以下)を実施したが、次第に食欲が減り、通常の「三分の一」の量しか食べられない。「吐き気」「倦怠感」「脱力感」、時には「嚥下時の違和感」「息苦しさ」も伴うようになってきた。 
 今後、それらの不快感を取り除き、食欲を回復、体重(筋肉量)を増やすにはどうすればよいか、が課題だと思われる。主治医の診断を仰ぎたい。(2018.8.13)