梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

新型コロナウィルス感染・《世界の動向と日本》

 3月25日から26日にかけて、世界の感染者数・死者数の「増加」、「致死率」の様相は以下のとおりである。(●は増加率の1.1倍未満、▲は1.1倍以上、■は不明・数値は「東京新聞朝刊」掲載の表《新型コロナウィルス感染者が多い国・地域》にもとづく)


《感染者数・増加率》(25日→26日) *↑、↓、→は、前日比
●中国67人↑(1.0008倍↑) ●韓国104人↑(1.01倍↓) ▲イタリア5210人↓(1.07倍↓) ●イラン2389人↑(1.08倍→) ●日本78人↓(1.03倍↓) ▲フランス2931人↑(1.13倍↑) ▲ドイツ4316人↑(1.13倍↑) ▲スペイン8578人↑(1.18倍↓) ▲米国14876人↑(1.27倍↑) ■スイス929人?(1.10倍?) ▲英国1452↑人(1.17倍↓)
《死者数・増加率》(25日→26日)
●中国6人↑(1.0001倍→) ●韓国5人↑(1.03倍↑) ▲イタリア683人↓(1.10倍↓) ●イラン157人↑(1.07倍→) ●日本1人↓(1.01倍↓) ▲フランス231人↓(1.21倍↓) ▲ドイツ49人↑(1.31倍↑) ▲スペイン655人↓(1.19倍↓) ▲米国258人↑(1.36倍↑) ▲スイス17人?(1.19倍) ▲英国41人↓(1.09倍↓)


《26日現在の致死率》
 中国4.0%→、韓国1.4%↑、イタリア10.0%↑、イラン7.5%↓、ドイツ0.5%↑、米国1.4%↑、フランス5.2%↑、スイス1.0% 英国4.8%↓、日本2.6%↓。


 これを見ると、感染者が拡大しているのは、米国、スペイン、英国、ドイツ、フランス、スイスである。死者が増加しているのは米国、ドイツ、フランス、スイス、スペインである。致死率が最も高いのはイタリア、以下イラン、フランス、英国、中国、日本、韓国、米国、スイス、ドイツの順である。
 《だから》、日本の現状は、欧米諸国に比べて《深刻・最悪》とはいえない。東京都の感染者数が1日あたり40人超になったが、増加率は1.1倍未満を維持しており、致死率も上昇していない。《にもかかわらず》、政府は「新型コロナ特措法」対策本部を設置し、東京都と隣接する県知事が「都市封鎖回避」へ向けて、「首都往来自粛」の要請を拡大したそうである。
 そのことが吉と出るか、凶と出るか。いずれにせよ、この月末から2週間程度、人々の生活が「過度に」制限されることは確かであり、不自由が増すことは間違いない。そのことによって得をするのは誰か。冷静に見極めたい。
(2020.3.27)