梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

武田邦彦氏の《説明責任》・2

 「東京新聞」2月21日付け朝刊(21面)に「愛知リコール署名 『書き写し良いこと』『皆の許可得て代筆』参加者証言 バイト作業時、証言」という見出しの記事が載っている。
 愛知県知事のリコール運動中に多数のアルバイトが佐賀市内で署名を偽造した問題に関する内容だ。福岡県内の男性二人が西日本新聞の取材に応じ、①昨年10月中旬から下旬の10日間ほど、②佐賀市内の佐賀県青年会館、③時給900~950円で、④運動に協力する広告関連会社(名古屋市)からリコール関連のはがき配布を請け負った下請け会社(名古屋市)が書き写させた、ことを証言したという。
 この運動の主体は高須克弥氏、百田尚樹氏、有本香氏、竹田恒泰氏、武田邦彦氏らのネトウヨ(民族主義者)(第一人者)グループである。普段は威勢良く、リベラル(平和主義者)を非難・糾弾しているお歴々が、身内の不祥事にたいしては《だんまり》を決め込んでいる姿勢は、まことに見苦しい。武田氏宣わく「お天道様が見ている・・・」。それとも、この人たちにはお天道様は当たらないのだろうか。他者を攻撃することは誰でもできる。要は、自己に対してどこまで客観視できるかという一点であろう。とりわけ、武田邦彦氏は「科学者」だ。今こそ「事実」(真相)の究明に、その論理性を発揮してもらいたいと期待していたが、最近の「虎ノ門ニュース」(2月19日)では触れずじまい、御自身のブログでも発信しているようには見受けられない。武田氏も、所詮、その程度の「科学者」だったのかと落胆・失望するのは早計か。あと1か月待ってみよう。
(2021.2.21)