梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

コロナの《不思議》

 私は2020年3月31日から、「世界の新型コロナウィルス感染者」(「東京新聞朝刊」に連日掲載・米ジョンズ・ホプキンズ大の集計による)の数値をエクセルに打ち込んで、その推移を見てきたが、どうしても「理解できない」(摩訶不思議な)ことがある。
 感染者数は、現在(2021年12月18日)、米国約5070万人、インド約3472万人、ブラジル約2220万人、英国約1125万人、ロシア約998万人、インドネシア約426万人、タイ約218万人、韓国約55万人、オーストラリア約24万人、中国約11万人、世界全体では約2億7368万人、日本は約173万人でインドネシア、タイよりは少ないが、韓国、オーストラリア、中国よりは多い。
 概して、アジア各国の感染者数は西欧諸国に比べて少ないが、中でも中国の少なさは「目立ちすぎる」。中国は、世界で人口が最も多い(約14億人)のに、2番目のインド(約13億人)の300分の1にも満たないというのは、どういうことだろうか。
 死者数も米国が80万人を越えているのに、中国はわずかに4849人(日本は1万8389人)という「少なさ」である。2020年3月末の死者数は3305人だったが、以後微増を繰り返して4849人になった。しかも、その数値は2021年9月14日から、ほぼ3か月間「不変」なのである。このような推移を示している国は、世界中で中国だけだ。ほぼ3か月間、死者数がゼロということがありうるだろうか。当事者、関係者から、何らかの説明があってしかるべきではないだろうか。また、連日、同じ数字を示している米ジョンズ・ホプキンズ大、さらにはそれを掲載している東京新聞社からの説明も必要である。
 その数値が「真実」なら、どうして死者数をゼロに抑えられているのか、その要因を明らかにすることが重要(他国の参考)になるだろう。「虚偽」なら、情報として無価値であり、何の役にも立っていないことになる。
 そろそろ明確にしてもらいたい、と私は思う。
(2021.12.19)