梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

77回目の誕生日

 今日は77回目の誕生日だ。体調が「相変わらず」すぐれないので、印西にある胃腸内科クリニックに行った。「吐き気が治まりません」と訴えると、医師は「夕食後の薬(スルピリドカプセル)を1回増やして(朝食後にも服用して)、様子を見ましょう」と言った。体重は52キロ台を維持しており、先月行った「75歳以上の健康診査」の結果でも、「血圧」「血清脂質」「肝機能」「腎機能・血清尿酸」「糖尿病」「尿検査」「貧血」「心電図検査」に異状は見られなかった。2年前に行った「胃カメラ」「大腸内視鏡検査」では、「逆流性食道炎」「大腸ポリープ」と診断され、ポリープは切除した。「吐き気」は「逆流性食道炎」に因るものと思われる。そこで、この1年余り、「アコファイド」「スルピリドカプセル」「ネキシウムカプセル」「六君子湯」といった薬物治療をしてきたが、まだ治まる気配はない。
 大切なことは、「完治」を目指すことではなく、ほどほどに「折り合いをつける」ことだと思う。いくら考えても、わからないことはわからない。なるようにしかならないのである。昔、『考えない練習』(小池龍之介著)という本を読んだが、今、まさに必要なことは、あれこれと《考えない》ことではないだろうか。
 今さら、明日の希望があるわけではない。いつ終局をむかえてもおかしくないほど、歳を重ねたのだから、あとはすべてをなりゆきに身をまかせ、「ケセラセラ」と生きて行こう。
(2021.10.25)