梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

「厚生労働省ホームページ」の読み方・1

 厚生労働省は連日、ホームページで、【新型コロナウィルス感染症に関する入退院の状況】に関する数値(人数)を公表している。それによると、4月3日現在、PCR検査を(これまで)68987件実施し、、感染者は3607人(5.2%)、入院者は2333人(3.3%)、退院者は1194人(1.7%)、死亡者は80人(0.1%)であった。また、入院者は感染者の64.6%、退院者は入院者の51.1%である。死亡者は感染者の2.2%である。
 以上のことから、どのようなことがわかるか。
まずこの人数は、国民の一部分(6万9000人弱)における数値であり、《国内全体を対象にした数字ではない》ということである。つまり、4月3日現在、日本の感染者は3607人だ、という断定は誤りである。まだ他にもいるかも知れない。しかし、そうした感染者は《検査を受けていない》ので、カウントされていないのだ。今、感染者は「爆発的」に増える寸前だが、専門家は「もともと感染していた若年層が、ここにきて有症化したからだ」と述べている。では、どこまで拡大するか。それを算出するには5.2%という数値が参考になる。感染者の検査者に対する割合だ。現在、その地域の人々100人に5~6人の割合で感染者が「存在している」と思えばよい。100人に5~6人、50人に2~3人、25人に1~2人という割合で感染者が存在する。だから、人混みを避け、極力、外出を控えることが肝要なのである。しかし、それは、まだ自分が感染していない時の話、もしかしたらすでにもう自分は「感染している」かもしれないのである。専門家のいうように、今はまだ無症状だがいずれ有症化するかもしれない。その時は、覚悟を決めて、医療機関に身を託す他はない。運が良ければ50%強の確立で退院できる。致死率は2.2%、これまでの健康管理が行き届いていれば(免疫力が高まっていれば)、それほど悲観する数字ではない。
 巷間では「アベノマスク」批判の嵐が吹きまくっている。無能・無策の為政者を担いでいると、とんだ目に遭うのが国民の常、今回ほど安倍政権の「愚かさ」を実感したことはない。
(2020.4.5)