梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

新型コロナウィルス感染・《国内の動向・2》

 厚生労働省のホームページには、3月20日時点での「新型コロナウィルス感染症」の現状について、以下のデータが載っている。(チャーター便帰国者の事例を除く国内事例)
 それを2月28日時点での数値と比べてみた。↑は上昇、↓は下降、*は当時の数値である。
①PCR検査実施人数 18134人 *1380人
②陽性者  981人(被験者の5・4%↓)*14.1%
そのうち無症状者 104人(陽性者の10.6%↑)*7.6%
そのうち退院者 30人(無症状者の28.8%↑)*26.7%
要入院  73人(無症状者の70.1%↓)*73.3%
そのうち有症状者 871人(陽性者の88.7%↓)*92.3%
そのうち退院者 157人(有症状者の18.0%↑)*14.4%
要入院 650人(有症状者の74.6%↓)*83.3%
軽中症 402人(入院者の61.8%↑)*48.7%
重症 55人(入院者の8.4%↓)*13.3%
確認中 185人(入院者の28.4%↓)*38.0%
③死者 35人(陽性者の3.5%↑)* 2.0% 
(重症者の63.6%↑)*20.0%
 上のことからどのようなことがわかるか。ほぼ1か月前に比べて、感染者数・死者数は5倍から8倍以上に増加している。しかし、陽性者の割合、有症者の割合、要入院者の割合、重症者、確認中の割合は、いずれも下降(減少)している。一方、陽性者のうち無症状者の割合、無症、有症を問わず退院者の割合、軽中症者の割合は上昇(増加)している。
だから、この20日間、感染の拡大は(関係機関、国民の努力により)「一定程度抑えられている」といえるだろう。
 《ただし》、死者は4人から35人に増えており、陽性者に対する割合、重症者に対する割合も増えていることは深刻である。重症者は減っているが、そのうちの過半数が「死に到るかもしれない」からである。したがって、喫緊の課題には、《いかにして重症者を救命するか》という一点が加えられなければならない、と私は思う。 
(2020.3.22)