梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

私の《病状管理》・5

 ここ連日、病院通いが続いている。今日は予定日ではなかったが、朝の排便時、下血があったので、とりあえず8日間入院していた駅前病院の内科を受診した。担当医に「入院中はお世話になりました」とあいさつをしたが、それには応じず、「また出血しましたか」と表情を曇らせる。どうやら(昨日届けた)大学病院からの手紙に目を通したところらしい。「はい、退院する日の朝、プラビックスを飲んだところ翌日の朝、出血しました。その日は飲むのを止めて(先生が非番だったので)大学病院を受診しました。そこで『痔出血ではないか』といわれ止血薬と軟膏を処方されました。次の朝(つまり昨日)は出血はありませんでした」「痔出血かなあ・・・、ちゃんと調べたの?」「指診しました」「外科医が?」「内科です」といったやりとりが続き、担当医はどうも納得がいかないらしい。「昨日の朝は出血がなかったので、プラビックスを飲みました。すると今日の朝また出血しました」。担当医は、あくまでも憩室からの出血だと考えているようで、「ともかくプラビックスは1週間休んで様子を見て下さい。今日は水だけ、明日からおかゆということで・・・」、さらに「もし出血が止まらないようだったら、大学病院で詳しく診てもらった方がいいかもしれない。ここには外科医も常駐していないので。」ということで診察は終わった。おまけに「あなたはもともと大学病院の患者さん、私は外来でちょっと診ただけだから」などと本音(弱音)を吐く始末、本当に正直な性格だ。
 担当医の表情は曇っていたが、私の気持ちはすっきりしていた。出血の原因がプラビックスだという確信が持てたからである。その理由、①プラビックスを中止していた入院中の8日間、全く出血はなかった、②退院当日の朝、再開すると翌日出血があった、③その日、中止すると翌日出血はなかった、④昨日再開すると、今日の朝出血があった。この経過をみれば、プラビックスと出血の因果関係は明らかであろう。ただし、それはあくまでも《素人の判断》、担当医によれば「そんなに単純なものではない」ということになる。 プラビックスを中止する今後1週間は、おそらく出血はない、しかし再開すれば出血も始まるだろう。これが私の仮説である。だとすれば、1週間後、ブラビックスをバイアスピリンに戻して様子を見る。それも一つの方法ではないかと思った。
(2019.12.28)