梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

私家版・昭和万謡集・44・「生活の柄」

44「生活の柄」(詞・山之口漠 曲・高田渡 歌・高田渡)
《寸感》
 詩人・山之口漠の放浪生活を、高田渡が淡々と、飄々と、そして切々と歌っている。「陸をひいては眠れない」とは、「陸を敷き布団にして(意味:野宿をして)は眠れない」という意味だそうだ。また「柄」とは、「柄でもない」「柄が悪い」の「柄」であり、品位とか本質と呼ばれるものであろうか。「清貧」というように、貧しさの中に本当の美しさがあるのかもしれない。
(2023.11.28)