梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

私家版・昭和万謡集・31・「はしご酒」

31 「はしご酒」(詞・はぞのなな 曲・:赤坂通  歌・藤圭子)
《寸感》
 藤圭子の歌は、五木寛之が「怨歌」と名づけたように、一様に暗い。「十五、十六、十七と私の人生暗かった・・・」(「夢は夜ひらく」)そんな中で、珍しく明るい歌がある。錦糸町、平井、亀戸、小岩から押上、金町を通って浅草まで飲み歩く「はしご酒」だ。「よってらっしゃい、よってらっしゃい」という声に誘われて、夢はひろがるか・・・。
(2023.11.15)

はしご酒 / 藤 圭子