梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

「ここまでわかった新型コロナ」(上久保靖彦、小川榮太郎・WAC・2020年)要約・3・《■県外移動の制限は無意味》

■県外移動の制限は無意味
【小川】県外移動制限や飲食店の時間制限ついてどう考えるか。
【上久保】そうした対策は意味がないし、必要もない。日本では武漢G型、次に欧米G型に関して集団免疫に達したあと、現在ではH型で集団免疫に達している。
【小川】H型というのはG型が日本で変異したものか。
【上久保】そうだ。6月18日に厚生労働省から各都道府県に通知があった。それ以降、他の病因での重症化、死亡例についても、PCR検査で陽性だった場合は新型コロナウィルス肺炎で死亡した感染者として公表するよう促している。そのため重症者や死亡者が増加して見えるが、他の疾病と比べて、特別な措置をとるレベルの危険を示しているとは思えない。大阪府での8月の死亡者は35名だったが、新型コロナウィルスが死因と見なせるのは2名だけだ。どの都道府県も大差なく集団免疫を達成している。したがって、県外移動の制限などは意味がない。


【感想】
・「日本はすでに集団免疫に達している」と上久保氏はその根拠を示しているが、専門的な説明なので、私には理解できなかった。次章で詳しく説明するということなので、期待しよう。
・2021年1月現在、重症者は1000人余り、死亡者は累計4700人余りで、1日あたり90人前後で増加しているが、昨年8月の大阪の例(35名中2名だけ(約6%)が真の新型コロナウィル肺炎に因る)にならえば、毎日、全国で5~6人の死者が出ているということになる。それにしても、厚生労働省は何故にそのような「紛らわしい」数値を求めているにだろうか。私にはわからない。
(2021.1.22)