梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

私家版・昭和万謡集・77・「吉良の仁吉」

77「吉良の仁吉」(詞・萩原四朗 曲・山下五朗 歌・美ち奴) 
《寸感》
 縄張り争いで神戸の長吉から助力を頼まれた吉良の仁吉は、三月前にもらったばかりの恋女房・お菊に離縁状を渡して荒神山へ向かう。長吉の敵・安濃徳次郎はお菊の実兄だったのだ。争いは勝ったが、仁吉は落命した。義理を通した仁吉の生き様は,男の鑑として昭和の「人生劇場」(尾崎士郎)まで語り継がれた。
(2024.1.4)