2020年2月のブログ記事
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「古賀メロディー」は、昭和の流行歌を彩る数多くの作物を支えているが、なかでも「影を慕いて」(1931年・昭和6年)は古典的名品と言われている。当初の歌手は佐藤千夜子であったが、後に藤山一郎に歌い継がれたことによって爆発的にヒットした。「実力派」といわれる昭和の流行歌手は挙ってこの名品にチャレンジ... 続きをみる
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安倍首相は「3月2日から春休みに入るまで全国の小中学校、高校や特別支援学校を臨時休校にするよう要請する考えを表明した」(「東京新聞」2月28日付け朝刊(1面)トップ記事) それを受け、千葉市の熊谷市長は27日、「自身のツイッターで、『医療関係者など社会を支えている職種の親はどうするのか。社会が... 続きをみる
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我々は「新型コロナウィルス」である。ただし、人類が我々をそう呼んでいるから、それに従ったまでのことで、我々の正体を見抜いている者は少ない。まず第一に、我々が「生物」なのか否かも人類は確定できないではないか。 我々は、地球の自然、万物と「共存共栄」することを理想としている。しかるに、人類は「万物... 続きをみる
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東京新聞2月27日付け朝刊(3面)に、「広東省退院患者14%再び陽性に 暫定調査警戒呼びかけ 大阪の女性ガイド 検査で再び陽性に」という見出しの記事が載った。これまで新型コロナウィルスによる肺炎は「8割が軽症」のまま完治(自然治癒)するとされてきたが、その前提が覆る出来事で、見逃すことはできな... 続きをみる
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今、一番大切なことは「新型コロナウィルス」に感染しない(回避する)方法を模索することではない。なぜなら、まだ「新型コロナウィルス」による「新型肺炎」が《不治の病》だと断定されているわけではないからである。8割が「軽症」で終わるというではないか。だとすれば、その「軽症のまま自然治癒する」症例を集め... 続きをみる
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新型コロナウィルスの感染はとどまるところを知らない。感染者数は昨日(2月23日)の時点で、中国本土76936人(死者2442人)、日本838人(死者4人)、韓国602人(死者6人)、イタリア132人(死者2人)、シンガポール89人(死者0人)、香港74人(死者2人)、イラン43人(死者8人)、タ... 続きをみる
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クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客乗員約3700人のうち、(今のところ)感染者は600人超だから感染率は16%強である。ほぼ半月余り(17日)前の段階では、31人中10人の陽性反応だったから感染率は33%強であった。何の手も打たずに放置すれば1000人以上に感染するおそれがあった。それ... 続きをみる
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52歳で他界した映画俳優・石原裕次郎の23回忌法要が国立競技場で営まれ、11万人以上の人々が参拝に訪れたという。私にとって、この「石原裕次郎」なる人物、何の感慨もわかないのだが、なにゆえ未だにそのような「人気」を保持しているのだろうか。兄の慎太郎は、言わずとしれた芥川賞作家、どうした風の吹き回し... 続きをみる
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午後からNHKテレビ「国会中継」(衆院予算委員会)を見ていたら、「次世代の党」とやらの最高顧問・石原慎太郎氏が質問者として登場した。例によって、(政治家の中で)オレが一番《物知りだ》という態度で曰く「憲法の前文には、日本語として(文法的な)誤りがある。・・・『平和を愛する諸国民の公正と信義《に》... 続きをみる
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「たんぽぽの歌」(富士正晴・河出書房新社・昭和36年)読了。登場人物は、古田織部、豪姫、豊臣秀吉、蒲生氏郷、ウス、ジュンサイ、杵太郎である。千利休の切腹直後から、古田織部が徳川家康に殺されるまでのおよそ二十余年間のできごとを、「織部雑記帳」(織部の独白)、「ウス雑記帳」(ウスの独白)という形で描... 続きをみる
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相模原殺傷事件に対する社会の反応をみると、いわゆる「優生思想」(障害者の存在理由を疑う考え)の是非という問題に囚われすぎているように感じる。しかし、そのことこそが容疑者(犯人)の目途であることを見落としてはならない。「優生思想」は想念の枠内であり、思想・信条の自由という理念で守られている限り、い... 続きをみる
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戦前の「大衆演劇」を描いた邦画に「浮草物語」(監督小津安二郎・1934年)がある。ユーチューブで観賞できるが、サイレント版であり、全く沈黙の世界である。しかし、場面の随所にはセリフの字幕が挿入されており、不自由はしない。 登場するのは市川喜八(坂本武)一座、信州(?)の田舎町に九年ぶりにやって... 続きをみる
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戦前の邦画「旅役者」(監督成瀬巳喜男・東宝・1940年)をユーチューブで観た。大変おもしろい。田舎町を旅する中村菊五郎(高勢実乗)一座の物語である。一座の当たり狂言は「塩原太助」。馬の役を務めるのは俵六(藤原鶏太)と仙平(柳谷寛)のコンビである。俵六は、馬の脚を演らせたら自分が日本一だと自負して... 続きをみる
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映画「アフリカの女王」(監督ジョン・ヒューストン、イギリス・1951年)を観た。たいそう面白かった。舞台はアフリカ奥地のある集落。イギリス人の牧師兄妹が原住民を集めて、賛美歌を合唱している。そこは、密林の中に開けた平地の一郭であろうか。物資の輸送は水路に頼るものとみえ、蒸気船(といっても乗組員は... 続きをみる
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東京新聞朝刊「発言」欄(5面)に「人生の最期 あり方に悩む」という見出しの記事が載っている。投稿者は、会社員・平林芳子氏(68)・(東京都大田区)との由。その内容は以下の通りであった。〈義父が脳梗塞で入院し3年9カ月が過ぎました。食事は介護が必要ですが自力でのみ込むことができ、今日まできました。... 続きをみる
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「日本の伝統」(岡本太郎・光文社・2005年)・《「庭論」の魅力》
「日本の伝統」(岡本太郎・光文社・2005年)を読んだ。巻末の〔編集部〕によれば、〈本書は『日本の伝統』(光文社・1956年刊)に「伝統論の新しい展開」(角川文庫版および講談社現代新書版には収録済み)を加えて、再編集のうえ文庫化したものです〉とのこと、50年以上も前の作物だが、たいそう面白かっ... 続きをみる
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東京新聞朝刊・芸能ワイド版(15面)に「昔に比べ、今のバラエティーはひどいのか?」という見出しの記事が載っている。内容は以下の通りである。〈「視聴者の相当数が不快感を持っている」として昨年、放送倫理・番組向上機構(BPO))が問題点を指摘する意見書を公表したテレビのバラエティー番組。11日に... 続きをみる
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午後10時から「ETV特集 吉本隆明 語る~沈黙から芸術まで~」(NHK教育テレビ)を観た。インターネットの解説記事(?(http://d.hatena.ne.jp/shibahama/20090104/p9)には以下のように記されている。〈『84歳戦後思想界の巨人▽2千人の聴衆に熱く語った思想の... 続きをみる
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かねてから思っていたことだが、男児にとって「母親」は必要不可欠な存在だ。もし、何かの事情で「母なし子」となった男児は、まともに育つことができない、というのが私の持論であったのだが、「仏教とは何か」(山折哲雄・中央公論新社刊・1993年)という本を読んで、それが全くの誤謬であることに気がついた。な... 続きをみる
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普天間移設問題で罷免された福島社民党首は、「沖縄を裏切ることはできない」と言って閣外へ去ったとのことだが、民主党同様、前回の衆院選で「国外・県外移設」を公約して、「タナボタ」的に政権(の一部)を担当してきた立場からすれば、結果としてその公約を実現できなかったことに変わりなく、福島社民党首もまた「... 続きをみる
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新型肺炎(コロナウィルス)の《不安》・1・「ダイアモンド・プリンセス」
東京新聞朝刊(1面)に、「クルーズ船の3700人 19日まで待機要請 新型肺炎」という見出しの記事が載っている。クルーズ船「ダイアモンド・プリンセス」には約3700人の乗客乗員が乗っており、そのうち乗客は日本、香港、台湾を含む56の国と地域の人たち2666人(日本人は1281人)だが、その中の1... 続きをみる
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ヒトはなぜ「戦争」をするのか。答は簡単である。ヒトは「戦争をする」ように生まれついた動物だからである。人間の歴史をふりかえればわかるように,ヒトは,いつの時代でも,どこの地域でも,数限りない「戦争」を繰り返してきた。 「戦争」とは,人間同士の殺し合いのことだが,その前にヒトは「雑食動物」として... 続きをみる
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東京新聞1月31日付け朝刊(11面)に、「夏の甲子園 休養2日に 猛暑対策、準決勝翌日も」という見出しの記事が載っている。日本高野連は、「第101回大会から夏の甲子園大会の休養日を、現行の1日から2日に増やすと発表した。猛暑の中でプレーする高校球児の身体的な負担軽減などが目的」だそうである。バカ... 続きをみる
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東京新聞8月29日付け朝刊(29面)に「本音のコラム やましき沈黙」(中谷巌)という記事が載っている。以下はその引用である。〈今年の夏にわたしが見た最高のテレビ番組のひとつは八月九日から三夜連続で放映されたNHKスペシャル『日本海軍400時間の証言』だった。(中略)ほとんどの当事者が「対米開戦な... 続きをみる
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精神科医・齋藤学氏が、「見捨てられる恐怖」という一文を書いている。(東京新聞朝刊・『本音のコラム』(25面)その中で、以下の内容がたいそう興味深かった。〈人の行動を動機づけるのは恐怖だ。(略)あらゆる恐怖の源には「見捨てられる恐怖」がある。そもそも私たちの精神活動はここから始まった。乳児はある瞬... 続きをみる
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以下のとおり、「山のあなた」(カール・ブッセ 上田敏訳『海潮音』より)という詩がある。 〈山のあなたの空遠く「幸」住むと人のいふ。ああ、われひとと尋めゆきて、涙さしぐみ、かへりきぬ。山のあなたになほ遠く「幸」住むと人のいふ〉 さて、「幸」とは何だろうか。私は長い間、ずっとずっと、それは「愛する... 続きをみる
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スーパー銭湯のサウナ室で、テレビニュースを見ていたら、〈施設を脱けだした、七十歳代の女性が、秋葉原の無差別殺人に触発されて『通り魔事件』を起こした。その裁判で、懲役6年を求刑されたが、件の女性は、「施設に帰るくらいなら、刑務所の方がましだ。それよりも早くあの世に行きたい」とうそぶき、裁判官から「... 続きをみる