梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

2019年のブログ記事

2019年(ムラゴンブログ全体)
  • 続・小さな公園の三本の桜

     今年も「小さな公園の三本の桜が」が満開になり、そして散っていく。私は5年前に以下の駄文を綴った。 ◆小さな公園の三本の桜 家の近くに、猫の額ほどの小さな公園がある。そこには三本の桜が植わっているが、いずれもが満開、その花びらが吹雪のように舞い散りながら地面に積もる。その様は雪景色と見紛うばかりで... 続きをみる

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  • 今年の桜

     今年の桜は、平成という「平和」な時代を愛おしむかのように、なぜか散り急がない。いつまでも平和であってほしい。そうした願いが桜にもあるのだろうか。いや、いや、そうではなさそうだ。来年は目にすることができないだろう私のために、できるだけ永くその艶姿を見せてくれているのではないか。そんなことを思いなが... 続きをみる

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  • ローマ教皇の《真実》

     ローマ教皇・フランシスコは、来日後、長崎・広島で演説を重ねたが、そのポイントは以下の通りである。 《長崎》・核なき世界実現は可能で必要不可欠 ・核兵器を含む大量破壊兵器の保有を非難 ・長崎は核攻撃が破滅的な結末をもたらすことの証人である町だ ・核兵器禁止条約を含む国際法の規則にのっとり迅速に行動... 続きをみる

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  • 安倍首相の《汚点》

     安倍首相は、「首相主催で毎年4月に開いてきた'『桜を見る会』を来年は取りやめることを決めた」(「東京新聞」11月14日付け朝刊1面トップ記事)そうである。理由は「首相の地元支持者を多数招いていたとの指摘を受け『私物化』との批判が強まったため、中止表明で問題の幕引きを図ったとみられる」(同)らしい... 続きをみる

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  • 「夏の甲子園」・高野連のオソマツな判断

     東京新聞1月31日付け朝刊(11面)に、「夏の甲子園 休養2日に 猛暑対策、準決勝翌日も」という見出しの記事が載っている。日本高野連は、「第101回大会から夏の甲子園大会の休養日を、現行の1日から2日に増やすと発表した。猛暑の中でプレーする高校球児の身体的な負担軽減などが目的」だそうである。バカ... 続きをみる

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  • 「睨み返し」

     大晦日を詠んだ江戸川柳に、以下の句がある。 ■大晦日ますますこわい顔になり ■大晦日猫はとうとう蹴飛ばされ ■押し入れで息を殺して大晦日 ■大晦日もうこれまでと首縊り ■元日や今年もあるぞ大晦日  私はそれを「睨み返し」という落語で学んだ。「睨み返し」は、数少ない《見せる噺》だ。大晦日の日、押し... 続きをみる

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  • 私の《病状管理》・6

     今日は大晦日、1年を締めくくる日である。私もいいかげん病状を締めくくりたいところだが、そうは問屋が卸さない。この病状は来年まで持ち越して、持ち越して・・・、死ぬまで終わることはあるまい。そこで、ともかくも当面の病状、《下血》の経緯について以下のようにまとめてみた。それを辿れば、一目瞭然、《下血》... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・29

    《其一石城国造》 【要点】  陸奥の石城氏は、天津彦根命の後裔と称している。しかし、常陸風土多珂郡條記に「古老曰、斯我高穴穂宮大八州照臨天皇之世、以建御狭日命任多珂国造、茲人初至、歴験地体以為峰剣岳崇因名多珂之国、建御狭日命当所遣時以久慈堺之助河為道前、陸奥国石城郡苦麻之村、為道後其後至難波長柄豊... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・28

    《第六節 国造と多祖> 【要点】  記伝七には「国造は何れも久邇能美夜都古と訓べし。其由はまづ上代に、諸仕奉人等を総挙るには、臣連伴造国造と並云へり。又敏達巻に、臣連二造とも有て、二造者国造伴造と註せり。さてその国造は諸国にてその国の上として、各其国を治る人を云戸なり」とあり、倭訓栞には「後世の国... 続きをみる

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  • 私の《病状管理》・5

     ここ連日、病院通いが続いている。今日は予定日ではなかったが、朝の排便時、下血があったので、とりあえず8日間入院していた駅前病院の内科を受診した。担当医に「入院中はお世話になりました」とあいさつをしたが、それには応じず、「また出血しましたか」と表情を曇らせる。どうやら(昨日届けた)大学病院からの手... 続きをみる

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  • 私の《病状管理》・4

     今日は大学病院皮膚科の予約日である。本来は3日前(24日)だったが駅前病院に入院中のため今日に延期された。入院の経緯を聞いた後、担当医は、私の腕、背中を視診すると「だいぶよくなっていますね。飲み薬はアレロック(抗アレルギー薬)だけにしましょう。この薬は飲み合わせもありません。3週間後、また来てく... 続きをみる

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  • 私の《病状管理》・3

     8日間の入院治療を終え、一段落ついたと思ったが、そうは問屋が卸さなかった。朝(6時)、排便の後、鮮血がほとばしったのだ。やれやれ、今までの苦労も水の泡、また振り出しに戻ったか。入院中は一切そういうことはなかったのに・・・。担当医も看護師もさわやかに「お疲れ様でした」と送り出してくれたのに・・・。... 続きをみる

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  • 出血性大腸憩室症の疑い・7

     今日の午前10時、駅前の病院から退院することができた。この病院は80年余の歴史があり、地域でも有名だ。医師、看護師、薬剤師、看護助手、ヘルパー、事務職員、調理師、調理員、清掃員に至るまでベテラン揃いだが、それだけにチーム・ワークという点では難がある。つまり、各自が自分の実力を信じて「協力・連携」... 続きをみる

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  • 出血性大腸憩室症の疑い・6

     午後4時30分過ぎに、担当医が病室に来訪、「特に変わりはないですか」「はい」「お腹は痛くないですか」「はい」「では、予定通り明日退院ということにします」「ありがとうございます」「週末から普通食にしていいです。薬は1か月分だしますので、無くなり次第、循環器内科(主治医)の先生にもらってください、で... 続きをみる

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  • 出血性大腸憩室症の疑い・5

     入院6日目となった。この間、血尿、下血はない。4日間の絶食と「点滴治療」により症状は治まりつつあるのだろう。昨日昼から流動食、夕食は三分粥、今日の朝、昼は五分粥になったが、点滴治療(2本1回)も続けている。昼過ぎに担当医が回診、「どうですか?」「変わりはありません」、腹部を触診して「痛くはありま... 続きをみる

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  • 出血性大腸憩室症の疑い・4

     今日で入院5日目となった。これまでの経過をふりかえると、入院当日は「血液検査」「腹部CT検査」「尿検査」、2日目は「腹部エコー検査」、3日目は「心臓エコー検査」、4日目は再度「血液検査」、まさに検査、検査のオンパレードだが、いずれも大腸からの出血原因を究明するため、あわせて心筋梗塞の兆候を探るた... 続きをみる

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  • 出血性大腸憩室症の疑い・3

     朝の検診時、看護師から「今日は心臓エコー検査があります」と告げられた。担当医が念のために指示したのだろう。何時からかは看護師にもわからないようで、「検査室から連絡があり次第、お呼びします」ということだったが、結局、午前中には何の連絡もなかった。このぶんだと午後1時半過ぎだな、と思っていると、案の... 続きをみる

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  • 出血性大腸憩室症の疑い・2

     病室ベッドに備えられた布団が1枚だったためか、未明からぞくぞくと寒気がしてきた。同時に胸苦しさもある。しばらく安静にしていたが治まりそうもないので、午前3時頃ナースコールをした。しかし応答がないので、ナースステーションに赴く。しかし、そこには誰もいなかった。廊下の先に点灯している病室があったので... 続きをみる

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  • 出血性大腸憩室症の疑い

     12月12日からほぼ一日おきに下血(1日1~3回)が続いていたが、今日は排便を伴わない単独の下血だったので、駅前病院の内科を受診した。この症状は1か月余り前(11月2日)にもあったので、いわば経験済み。その時は担当医から入院治療を勧められたが、その準備をしてこなかったので、2時間ほどの「点滴」と... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・27

    ⑷氏別調査 【要点】  多祖検出の基礎となるものは氏別調査である。姓氏録収載の1182氏の中には、多くの同氏を含んでいるが、その氏別数についてはまだ先人の説あるを知らない。印本の末尾、後人の書入と思われるものに、不載姓氏録姓として平氏以下を載せ、「巳上三十一氏不見之○」(四百三十六姓云々現在四百三... 続きをみる

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  • 私の《病状管理》・2

     明日は大学病院皮膚科の診察日だ。「多形紅斑」の症状は、ほぼ治まりつつある。私はほぼ半月前(11月28日)、以下のように綴った。 〈「吐き気」「胸やけ」「腹部膨張感」「食欲不振」そして「薬疹」・・・、本来の疾病は「高血圧症」「動脈硬化」「心筋梗塞」であったが、その治療薬が様々な副作用をもたらしてい... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・26

    B 招婿始祖 【要点】  古系譜に始祖または祖とあるものの中には、きわめて特異な古風な記法がある。例えば現存の最古のものであるという和気氏系図をみよう。 《武国》【凝別皇子】(伊予国御村別祖貞観8年改又□乙木□讃岐因支首等始祖)・・津守別命・・和○乃別命(之)・・子阿佐乃別命(之)・・子弟子乃命(... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・25 

    ⑶古系譜の記法 【要点】  多祖検出に必要と思われる主要な一二の記法についてみよう。 A 転移系譜 ある皇別または神別等の系が、いくつかの女家を転移しながら引かれる系譜であって、その系譜の特徴は、その各女家の名が系譜面に反映していることである。例えば、中臣氏系譜に宇佐津臣、伊香津臣とある。すべて招... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・24

    《第五節 多祖の検出法》 【要点】 ⑴発見の機縁 私は古事記および国史の類を読んで、上代における母系的遺習のきわめて濃厚な印象を得ていた。けれども、それはあくまで印象にとどまるもので、証とすべき何等の物もなかった。強いて云えば、母子の同名、夫婦の別居、男子の裔が各地に散在すること、父に子多き時いず... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・23

    《異系の多祖》 【要点】  異系多祖は文献上きわめて多く、採集も容易である。現存の諸氏系図には改竄の跡が多く、上代末期頃、支那の祖先崇拝思想に影響された諸名族の間では、祖先の整理を行って一族一祖とする努力の跡も見られないではないが、不用意の間には、なお上古の痕跡を残しているから、此方の研究は比較的... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・22

    《同系の多祖》 【要点】  (前節によって)中央の支配諸族が、しきりに諸地方の族または諸蕃系と相交わって、祖変を起こさしめ、自祖下に結合せんとする氏作りの現象を見たが、この場合の婚姻工作を如実に反映するものに、同系多祖がある。同系多祖とは、一腹の兄弟がそろって同じ名の某氏の祖と称している場合、ある... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・21

    《多祖発生の機縁》 【要点】  多祖発生の機縁が奈辺にあったかの研究は、同時に、当時の婚姻関係がいかなる族間、または階級間に行われたかの説明になろう。大体において、次の5種にわけて観察することができる。 ⑴中央貴族と地方豪族  息長氏が古来多くの名祖を得たのは、近江地方における巨然たる豪族であった... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・20

    【要点】 《祖の並存》  没祖に対して、ある氏族が、二祖以上の祖を並存していることがある。前項丹波氏にも、開化三皇子の系が並存した。  祖の選択条件は、名祖を得るにあるから、同時に多くの名祖を得た家では、いずれの名祖も愛惜のあまり、ここに並存の事態を生ずるわけである。この場合にも、氏名は一で、出自... 続きをみる

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  • 私の《病状管理》

     今日も雨、しかし、まもなく「さざんか梅雨」も明けるそうな・・・。一方、私の体調は、この1年半の間「長いトンネル」に入ったまま、出口が見えてこない。一昨日(26日)は、大学病院皮膚科の予約日だったので、朝一番で受診した。診断名は「多形紅斑」。前回に「皮膚生検術」で皮膚片を取ったので縫合部の抜糸を行... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・19

    【要点】 《祖の没失》  祖の没失とは、ある氏族が旧祖を没失して、新祖へ転移する現象をいうのである。例えば、ここにAなる母家があるとして、このA母氏の固有の祖はA祖神である。しかるにB母家より来投せる婿によってA母家の族中にその子等が生まれる。するとその子等は、氏名はA氏を承け、A氏の職を嗣ぎ、A... 続きをみる

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  • 「国技・大相撲」の《終焉》

     〈大相撲九州場所14日目(23日、福岡国際センター)  白鵬が関脇御嶽海を外掛けで仕留めて13勝1敗とし、4場所ぶり43度目の優勝を果たした。御嶽海は負け越し。貴景勝は阿炎に送り出されて5敗となった。〉(時事ドットコムニュース記事より引用)  ということで、「国技・大相撲」は《確実に》終焉を迎え... 続きをみる

  • 続・多形紅斑・《もう少しの我慢、・・・》

     昨日の最高気温は10℃以下、まもなく本格的な冬の到来を迎える。気をつけなければならないのは、インフルエンザと高血圧だろうか。インフルエンザ・ワクチンの予防接種は1週間余り前に済ませた。血圧は毎日測定しているが、測るたびに数値が変わるので、どの数値をあてにすればよいか分からない。まさに「いい数字出... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・18

    【要点】 《第三節 祖の変化》 《父祖の誕生》  父祖の誕生に関する諸事情を知ることは難しい。私に可能なのは、系譜上よりの限られた観察に過ぎない。  姓氏録1180氏は、すべて一律に父祖を戴いているが如くである。しかしながら、それが必ずしも遡りうる最古の始祖ではなく、また、全部が父祖なるかも疑わし... 続きをみる

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  • 多形紅斑・『皮膚生検術』

     これまでは一つの症状が治まるとまた新しい症状が、という具合に、一つずつ現れては消えていったが、今回は同時多発的に現れた。昨日(18日月曜日)、「浮腫姓紅斑」に加えて(あるいは付随して)、体温37℃台(最高は37.5℃)の発熱、夕食後は「下痢」「嘔吐」に見舞われた。原因はわからない。朝食はゼリー飲... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・17

    【要点】 《第二節 姓氏録における女祖》 《確実に女祖であるもの》  姓氏録の祖宗決定の方針は、父祖の確立にあるから、明らかに女性の始祖に出自する氏は、極めて微弱な二氏があるのみである。その一は、大和国神別地祇吉野連氏である。 (略)  初め首姓であったが、天武紀12年10月連姓を賜った。微弱では... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・16

    【要点】 《多姓と一姓》  有賀長雄の増補族制進化論に「日本の社会は単一の姓族より成立つ者にして、支那の社会は複氏すなわち相並等する数多の姓族より成立つ者なり」とある。  姓族とは同一の姓を称する族の意で、(略)、姓とは母を起源とするもの・・・(略) 有賀氏の説に、支那は多姓の国で、我が国は一姓の... 続きをみる

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  • 浮腫性紅斑

     73歳の時、急性心筋梗塞を発症、以後の「健康寿命」は尽きた。一日延ばしに何とか生きてはいるものの、何とも頼りない毎日である。体調不良は日常茶飯事で、つねに、どこかしら「心身の故障」が生じている。現在の症状は「浮腫性紅斑」、蕁麻疹のように思われるが、医師は病名を明らかにしない。血液検査では「アレル... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・15

    《第一章 祖と母系》 《第一節 祖の意義》 【要点】  およそ祖は一対の男女を起源とするであろう。ゆえに男女二者を始祖とすべきだが、種々の社会制度のため、祖を一者に限ることが、通例となっている。概して母系時代の氏族は、ある一人の母性を祖とし、父系制にあっては、ある一の父祖を仰ぐようである。されば、... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・14

    《戸の内部事情》 【要点】  令集解に「一戸之内縦有十家以戸為限不計家多少」とあって、当時の戸は、その内部に1個ないし数個の家を包含しているが、戸籍面では全家を1団としたものが多い。初期の大宝2年籍では、法制上の1戸を一纏めとして班田、課口の決定をしていたが、養老以後では、戸主のいる家を郷戸と称し... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・13

    《戸主の調査》 【要点】  孝徳天皇白雉三年紀および戸令に「凡戸主皆以家長為之」とあり、戸主は原則として宗家の家長がなった。当時の戸は、血族関係を中心としてはいるものの、戸が設定された目的は、これを公法上の最終の一単位として行政に便ぜんが為であった。戸主は、毎年戸籍計帳の基本となるべき手実を官に進... 続きをみる

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  • 私の《主治医》

     昨晩は「吐き気」「倦怠感」が激しく、夕食も市販の雑炊、カボチャスープだけで済ませ、早々に(17時過ぎ)床に就いた。吐き気はなんとか治まったが、ジンジンと体が火照る感じが続き、血圧は最高140台・最低90台、日付が変わって今日の1時30分頃には最高150台・最低100台まで上昇した。そんな場合、主... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・12

    《妻の所属》 【要点】  子の所属でさえ名実のまだ伴わない過渡時代であるから、妻の所属はなお一層不徹底たるを否まれない。前掲呉原家の戸籍をみても、戸主五百足には七男六女があり、その中、36歳が2人、26歳が2人、18歳が2人と3組の同年者があり、末子は5歳であるところをみると、明らかに妻妾の存在が... 続きをみる

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  • 続・虚血性大腸炎の疑い

        医師から入院治療を勧められたが、拒否して帰宅した以上、「入院」相当の生活を送らなければならない。具体的には、①外出しない、②仕事をしない、③2日間、水分のほかは摂らない(断食)。④常備薬は時間通りに服用するが、バイアスピリン(血液をサラサラにする薬)は(1週間)中止する、⑤定時(朝と晩)に... 続きをみる

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  • 虚血性大腸炎の疑い

     昨日は午後、珍しく「吐き気」の症状が現れた。先月(10月)の初めから食欲が戻り、体重も増える兆しが見えていたのに・・・。だから、気にもせずいつも通りの夕食(納豆、卵焼き、ポテトサラダ、湯豆腐、餃子、日本酒五勺)を済ませ、22時ごろ就寝したが、日付が変わって今日の深夜1時、突然、左腹が痛み出した。... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・11

    《子の所属》 【要点】  孝徳天皇大化元年の「男女之法者、良男良女共所生子、配其父」の詔は一般大衆に向かって発布されたもので、その当時一般大衆の族制が、この詔と反対の事情、すなわち子が父に付かず、父と姓を異にしている事情にあったことは、続いて発布された大化二年の詔に「父子易姓、兄弟異宗、夫婦殊名」... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・10 

    第三節 大化改新後の家族制 【要点】 《家族制度の語義》  本書に家族制度というのは、正確には、父系的家族制度の意である。(略)  モルガンの古代社会によれば、⑴血縁家族、⑵プナルア家族、⑶偶婚時代、⑷一夫一婦家族というように、人類が経てきた幾つかの集団形態があり、この中、偶婚時代まではだいたい母... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・9

    《氏姓の紛争》 【要点】  氏姓の紛争はその裏面に潜む何等かの利害関係に由来するものであるが、わが国史上にあっては、その実相を確証するに足る記録は乏しい。しかし、だいたい次のような場合を考えることはできる。それは部民または賤民、あるいは地位低い自由民、首長等が、その所属する環境より脱しようとして、... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・8

    第二節 孝徳天皇の詔を通して窺われる当時の一般族制 【要点】 ・孝徳天皇の詔中、直接族制に関係あるものは、大化元年紀の男女之法、同二年紀の妻妾の関する件、及び同紀八月條に見えている部曲制廃止のそれである。この中、当時の一般族制を最もよく窺わしめるものとして、最後の部曲廃止の詔を、ここに考察してみた... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・7

    《母家単位》 【要点】 ・婿入婚を条件とする一夫多妻婚は、各母家を根拠として行われた。大国主命の国作りは、その母出雲の稲田姫の居及び族を根拠として行われ、その御父素戔嗚尊の活動も御母の根国を根拠としている。宣長は古事記伝21、安寧天皇條に、皇居浮穴宮の所在を、御母なる師木縣主祖河俣昆売の居と御同所... 続きをみる

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  • N子先生の《名文》

     押し入れから中学校時代の「学校新聞」が出てきた。そこには、N子先生の寄稿が載っている。先生は理科の教科担任だったが、放課後、私の駄文に目を通してくださり、丁寧な寸評まで加えてくださった。今、先生の達文を読み返し、一人でも多くの人に読んでもらいたいと思った。以下は、今からちょうど40年前に綴られた... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・6

    第二編 本論 序章 本論理解に必要なる若干の基礎的考察 第一節 上代の婚姻制   【要点】 ・我が国上代の婚姻制が婿入婚(招婿婚)であったことは、既に今日では学会においても定説となっているようである。(略) 《招婿婚の文献》 ・本居宣長:古事記伝23 崇神天皇條「万葉4 君家爾吾住」「古今恋4 恋... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・4

    【要点】 第三章 本書の材料 ・本書の研究に用いた史料はこれを二つに分けることができる。その一は新撰姓氏録であり、その二は凡そ中古以前の全文献より右の姓氏録中心の氏族に関する系譜的記録を採集したものである。 第一節 新撰姓氏録 《姓氏録の史料的価値》 ・平田篤胤が、古史徴開題記に、「記紀二典の事実... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・3

    【要点】 第二節 本書における母系制研究 ・本書において母系制というのは、母を中心として形成される親族制度の義である。例えば、支那の古文献に散見する女子国、女国等の語は、この制度と何等かの関係において考えることができるものであろう。(略)魏志の記述では、我が国も女王国の一であって、その制度は(唐書... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・2

    母系制の研究 第一篇 緒論 第一章 女性史の目的  【要点】 第一節 女性史とは何か ・女性の立場による歴史研究の学問である、と答えてもよいと考える。 第二節 女性史研究の沿革 ・我が国に女性史が生まれたのは、明治以後のことであるが、その端緒は、大日本史にある。それは内容を本紀と列伝とに大別し、本... 続きをみる

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  • 「高群逸枝全集 第一巻 母系制の研究」(理論社・1966年)通読・1

    例言 【要点】 一 本書「母系制の研究」は、それ自身として完全に独立した一書である。ただ、著者は母系制研究の一環として、別に「招婿婚の研究」を出したから、この両書は当然姉妹巻をなす。この両書は、著者の大日本女性史全五巻計画のなかにあって、その一・二巻にあたる。「母系制の研究」は、著者の処女作で、昭... 続きをみる

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  • エスカレーターは階段ではない

     エスカレーターは本来、エレベーター同様、階段の昇降に支障が生じている人たちのためにある。だから、健康、体力に自信のある者は、階段を昇降するべきである。しかし、現状では、駅構内、デパート、その他の娯楽・遊興施設などの至るところに、エスカレータ(動く歩道も)が設置されている。場所によってはエスカレー... 続きをみる

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  • テレビのCMに登場する子どもたちの《出演料》

     子どものための「児童憲章」は、1951年5月5日に制定された。その全文は以下の通りである。  《われらは、日本国憲法の精神にしたがい、児童に対する正しい観念を確立し、すべての児童の幸福をはかるために、この憲章を定める。 児童は、人として尊ばれる。 児童は、社会の一員として重んぜられる。 児童は、... 続きをみる

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  • 若者は立て

    若者は立て 年寄りを立たせて恥ずかしくないか 若者よ、周囲を見まわせ 目をしっかり開けて、周囲を見まわせ 自分よりも弱い者を立たせて恥ずかしくないか 若者よ、君が座らなければ、君より弱い者が座れる 「弱肉強食」の時代を超えろ 「優勝劣敗」の世界も卒業だ 若者よ、大人たちの振る舞いをまねるな 若者よ... 続きをみる

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  • 「大腸カメラ検査」・4

     「大腸カメラ検査」でポリープを切除、入院2日目の早朝(5時30分)、液状の血便が出た。昨晩、看護師から「今日から明日にかけての排尿便の回数を数えておいてください」と言われていたので、数えてみると、検査前の排便5回、検査後の排尿12回、検査後の排便3回であった。昨日の朝から絶食、昼から点滴を続けて... 続きをみる

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  • 「大腸カメラ検査」・3

     「大腸カメラ検査」の当日となった。私はほぼ20年前に、市立病院で大腸ポリープの切除手術を受けている。その時は、事前に(レントゲン検査で)ポリープが確認されていたので、内視鏡を挿入して3個のポリープが切除された。今回は「検査」なので、悪性腫瘍やポリープ、その他の疾患の有無を確かめ、もしポリープが見... 続きをみる

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  • 「大腸カメラ検査」・2

     いよいよ明日は「大腸カメラ検査」の日である。昨夜に下剤(プルゼニド)を服用、今日は朝から検査食を摂る。朝食は「鶏と卵の雑炊」、午前10時に200ミリリットルの水を飲む。昼食はゼリーミール2個とビスケット、夕食は「煮込みハンバーグ」と「白がゆ」、午後7時に200ミリリットルの水、午後10時に下剤(... 続きをみる

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  • 「Eosino%」・2

     4日前、大学病院の皮膚科医(女医)から「血液検査の結果を見ると、Eosino%の値が高くなっています。アレルギー反応であることはたしかなようです。原因は不明ですが、とりあえず、昨日より強い内服薬(プレドニン錠5mg)と塗り薬(アンテベート軟膏+ヒルドイドソフト軟膏)を4日分出しますので、次は10... 続きをみる

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  • 「超訳 ブッダの言葉」(小池龍之介編訳・まめ工房・2011年)抄読・1

    序 【要点】  本書では、ブッダ自身が生きて古代インドで活躍していたころの語録を直弟子たちが暗記・暗唱して伝えられてきたとされる古い経典たちから、高校生からそのおじいさまおばあさまの世代まで、どなたにもわかりやすそうなもののうち、筆者自身が気に入っているフレーズを選定して'「超訳」を施しました。さ... 続きをみる

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  • 「Eosino%」

     5日ほど前、「後鼻漏」「幻臭」に加えて〈両手首から肘までの内側に「湿疹」も現れた。これは、「内関」「げき門」など、吐き気、息切れの予防ツボに、ゲルマニウム、エレキバンを貼り続けた結果に違いない。〉と、私は記したが、その「湿疹」(の範囲)は見る見る拡大し、腹部、背中、太もも等、ほぼ全身に及んだ。昨... 続きをみる

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  • 私の《仕事》

     東京新聞朝刊の「発言・ミラー」欄に、女子中学生(14歳・東京都葛飾区)が綴った記事が載っている。その全文は以下の通りである。 〈私には、大学受験を控えた姉がいる。生まれつき耳が悪く、聴覚特別支援学校に通っている。最初、姉は看護学部を志望していた。しかし、第一志望の大学から、ライセンスがとれても将... 続きをみる

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  • 「智恵のことば」(浄瑠璃寺住職・佐伯快勝著・淡交社・2008年)抄読・1

    『法句経』とは・・序にかえて・・  仏教の経典はお釈迦さまが説かれた教えをまとめたものです。お釈迦さまが自分で書かれたものではなく、またその場で速記したものでもなく、教えを聞いた弟子がその弟子にと代々語り継いできたものを後に文字にしたものです。その後、多くの弟子たちの集まりで検討し確かめたものが経... 続きをみる

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  • 「後鼻漏」&「幻臭」&「湿疹」

     健康寿命が尽きると、次から次へと実に様々な「不快症状」が起きてくる。私の場合、服薬の副作用と思われる、吐き気、胸やけ、腹部膨張感、食欲不振に加えて、最近では「後鼻漏」と、それに伴う「幻臭」まで生じてきた。「後鼻漏」とは、鼻の奥に鼻汁が溜まり喉に流れ込んでくる症状らしい。痰が絡むのではなく、鼻水が... 続きをみる

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  • 《夏籠り》終了

     「夏籠り」を終了する証として、片道1時間半の外出を試みた。目的地は千葉県長生郡長柄町上野、旧友Aの自宅である。京葉線・南船橋から快速・上総一ノ宮駅行きに乗り、外房線・誉田駅で下車、そこから「長柄ふるさと村」(リゾート施設)の送迎無料バスに揺られること20分、入り口付近の停留所で降りた。Aが誉田駅... 続きをみる

  • 《夏籠り》記・3

     6月20日以来3か月に亘って重ねた「夏籠もり」も、どうやら終了の時期になったようである。最高気温が30℃を超える日は外出しない、1階の1室に閉じこもって、エアコンを26℃に設定し、ひたすら熱気が通り過ぎるのを待ち続ける。その間の仕事は、①読書、②作文、③映画(DVD)観賞、④体調管理、⑤リハビリ... 続きをみる

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  • 千葉・台風被害、「あすは我が身」

     東京新聞朝刊の1面に「千葉南部の惨状ツイート」「千葉台風 101人けが、停電3万7000戸 家屋修理転落死3人」という見出しの記事が載っている。いずれも、今月9日(10日前)に上陸した台風15号による被害の実態を伝えたものだが、その中で、どうしても看過できない一文があった。昨日(18日)、千葉県... 続きをみる

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  • 73歳女性の《卓見》

        東京新聞朝刊「発言」欄(5面)には 「 消費税増税の是非を報じて」(63歳女性)、「名に『愛』の子奪うなんて」(71歳男性)「懸案山積でも国会審議なし」(69歳男性)、「付けたボタン頑張った証し」(74歳女性)など、高齢者の卓見が数多く掲載されていたが、中でも「毎日の外歩き 私の生きる道」... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・31

    二 【要点】 ・如来は生あるものたちの素質のするどいものとにぶいもの、努力するものと怠けるものとを観察して、それぞれがたえうるところにしたがって、それぞれのために法を説き、みなを喜ばせ、快く立派な利を得させた。多くの生あるものたちは、如来の法を聞き終わってのち、現在の世界では安らかであり、未来の世... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・30

    《第五章 薬草喩品》 一 【要点】  そのとき、世尊はマハーカシャバおよび多くの大弟子につぎのように告げられた。 「よろしい、よろしい。カシャバよ、よく如来の真実の功徳を説いた。まことになんじのいうところのごとくである。(略)カシャバよ、必ず知らねばならぬ。如来はこの諸法の王であるから、もしも説く... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・29

    《第四章 信解品》 【解説】・8・《「法華経の智慧」(池田大作・聖教新聞社・2011年)より抜粋引用)》 《法華経は「仏法の醍醐味」》 須田晴夫:この「長者窮子の譬え」が、釈尊の五十年間の教説の次第を示していると見たのが、天台大師です。天台大師は、牛乳を精製して醍醐を作る過程に譬えて、「五味」とい... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・28

    《第四章 信解品》 【解説】・7・《「法華経の智慧」(池田大作・聖教新聞社・2011年)より抜粋引用)》 《四大声聞が目覚めを語る「長者窮子の譬え」》 斉藤克司:信解品は、二乗作仏が説かれた歓喜から開幕します。譬喩品(第三章)で、釈尊は、舎利弗が将来、「大宝厳」という時代に「離垢」という世界で「華... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・27

    《第四章 信解品》 【要点】 *ここでは、尊者のスプーティ、マハーカーティヤーヤナ、マハーカーシャバとマハーマウドガリヤーヤナが、世尊が舎利弗に(最高のさとりを受けるであろうとの)予言を授けたことに、喜び、おどりあがって、合掌し、世尊の顔をじっと見上げて申し上げた「たとえ話」が語られている。 *そ... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・26

    《第3章 譬喩品》 【解説】・6・《「法華経の智慧」(池田大作・聖教新聞社・2011年)より抜粋引用)》 《譬喩即法体》 須田晴夫:法華経に説かれる譬喩には、もう一つ、大きな特徴があるように思われます。それは、釈尊が弟子に法華経の深遠な法理を何とか伝えようとしただけでなく、弟子たちもまた、釈尊の説... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・25

    《第三章 譬喩品》 【解説】・6・《「法華経の智慧」(池田大作・聖教新聞社・2011年)より抜粋引用)》《法華経の譬喩の特色》 須田晴夫:これほど人の心を引きつける法華経の譬喩の力は、いったいどこから来るのでしょうか。とくに、「すべての衆生を仏に」と主張する開三顕一については、二十八品のうち八品も... 続きをみる

  • 「薬剤負荷心筋シンチグラフィ検査」・2

     今日は大学病院で「薬剤負荷心筋シンチグラフィ検査」を受ける日である。病院は最寄り駅から2つ目で下車、直行バスがあるが、台風15号の影響で電車は午前11時まで「運転見合わせ」だった。検査室には10持30分までに来るように指示されていたので、8時過ぎに病院に電話すると、「今日は特別なので時刻に遅れて... 続きをみる

  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・24

    《第三章 譬喩品》 【解説】・5・《「法華経の智慧」(池田大作・聖教新聞社・2011年)より抜粋引用)》 《三車火宅の譬え》 遠藤孝紀:譬喩品は、舎利弗の深い歓喜の言葉から始まります。方便品の開三顕一の説法を聞いて領解した歓喜です。舎利弗は、その喜びを全身で表現しています。(略)舎利弗は、躍り上が... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・23

    《第三章 譬喩品》 六 【要点】 ・仏は再び重ねて、この意義を宣べようと欲して、詩を説いていわれた。 「(略*三者火宅喩の詳細)なんじ、舎利弗よ、わたくしは生あるもののために、以上のたとえをもって、一仏乗(唯一の仏の乗りもの)を説く。『なんじたちが、もしもよくこのことばを信じて受け入れるならば、そ... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・22

    《第三章 譬喩品》 五 【要点】 ・如来は、この教化の方法をもって、生あるものたちを誘い導いて行って、またつぎのようにいわれた。 「(略)舎利弗よ、もしも生あるものが、内に智慧の素質があり、仏・世尊から法を聞いて、それを信じて受けいれ、ていねいに努力を重ねつつ、速やかにこの世界から脱出して、みずか... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・21

    《第三章 譬喩品》 四 【要点】 ・多くの生あるものたちを見ると、生・老・病・死・憂い・悲しみ・苦しみ・悩みのために焼いたり煮たりされており、また五種の感覚から生ずる欲望や財産の利益を追究するためのゆえに、種々様々の苦を受けている。また貪って執着し、追求してほしがることのためのゆえに、現実世界では... 続きをみる

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  • 「大腸カメラ検査」

     今日は循環器内科の診察日である。先月に、空腹時の「胸やけ」「吐き気」を訴えたところ、主治医は「ランプラゾールOD錠15mg」を「タケキャブ10mg」に変更した。ほぼ1か月試してみたので「結果はどうですか?」と尋ねられた。「特に大きな変化はないようです」と答えると、主治医は「そうですか・・・」とし... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・20

    《第三章 譬喩品》 【要点】 ・ここで、長者は、子どもたちを安穏に外に出すことができて、みな四辻の道のなかの露地に坐って、みな障害のなかったのを見て、その心がやすらかになって、歓喜し、心がおどった。そこで子どもたちは、それぞれ父に申し出た。 『お父さん、さきほど約束した玩具である羊車と鹿車と牛車と... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・19

    《第三章 譬喩品》 二 【要点】 ・そのとき、四部の衆であるビク・ビクニ・在家の男性信者・在家の女性信者と、(仏を守る八部衆である)天と竜と夜叉とケンダッパと阿修羅とカルラとキンナラとマゴラカなどの大勢は、舎利弗が、仏前において、最高の完全なさとりを得るであろうという予言を受けるのを見て、心が大い... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・18

    《第三章 譬喩品》 一 【要点】 ・そのとき、舎利弗は、おどりあがり、歓喜して、そこで起ちあがって合掌し、世尊の顔を仰ぎ見て「いま、世尊から、この法のおことばを聞いて、心におどりあがる感じを懐き、これは未だかつてないことを得ました。なぜかと申しますと、わたくしは昔このような法をお聞きしましたときに... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・17

    《第二章 方便品》 【解説】・4・《「法華経の智慧」(池田大作・聖教新聞社・2011年)より抜粋引用)》 《二乗作仏の意義・・・十界互具》 (略) 須田晴夫:二乗とよく比較されるのが、三乗のなかの菩薩です。菩薩には「利他」の心があるけれども、二乗には「自利」しかない。だから二乗は成仏できないのだ、... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・16

    《第二章 方便品》 【解説】・3・《「法華経の智慧」(池田大作・聖教新聞社・2011年)より抜粋引用)》 《「法開会」と「人開会」》 斉藤克司:まず基本的なことを確認しておきたいと思います。「開三顕一」とは、方便品に始まる法華経シャク門の中心的な説法の内容を要約した言葉です。「三乗を開いて一乗を顕... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・15

    《第二章 方便品》 八 【要点】 ・ところが、舎利弗よ、まさに知らねばならぬ。わたくしは、仏の子たちを見ると、仏道を志して求めるものは千万億と量りしれないほどおり、かれらはことごとく、恭しい尊敬の心をもって、みな仏のところにやってきて、これまでに多くの仏から、教化の方法として説かれた法を聞いてきた... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・14

    《第二章 方便品》 七 【要点】 ・未来にあらわれる多くの世尊は、その数がどれほどになるか、量ることはできないけれども、この多くの如来たちも、また教化の方法として、法を説かれるであろう。 (略) ・未来世の多くの仏は、百千億の数えきれない多数の法門を説かれるであろうが、そのめざす真実はただひとつ乗... 続きをみる

  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・13

    《第二章 方便品》 六 【要点】 ・多くの仏のことばは、実は異なるところはないのであり、ただひとつなのであって、二つの乗りものは存在しない。 ・過去の数えきれないほど多数の劫という長い年数のあいだに量りしれない多数の仏が入滅して、その仏の種類は百千万億種類もあって、その数は量ることができない。この... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・12

    《第二章 方便品》 五 【要点】 ・舎利弗よ、まさにつぎのことを知らねばならぬ、わたくしはもともと誓願を立て、すべての生あるものを、わたくしのように同等に、異なることはないようにさせようと欲した。そのようにわたくしがむかし願ったところはいますでに満たされており、あらゆる生あるものを教化し、みな仏道... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・11

    【解説】・2・《「法華経の智慧」(池田大作・聖教新聞社・2011年)より抜粋引用)》 《「方便」について》 (略) 池田大作:要するに「方便」とは、衆生を成仏へと導く「教育」の方法であり技術です。人間の偉大な可能性を、最大に開花させる・・・ここに法華経の心があり、そのために「方便」を説く。方便とは... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・10

    《第二章 方便品》 【解説】・1《「法華経の智慧」(池田大作・聖教新聞社・2011年)より抜粋引用) 《方便・・・巧みなる「人間教育」の芸術》 (略) 斉藤克司:(略)方便品は、法華経二十八品の中でも、譬喩品(第三章)、化城喩品(第七章)についで長い章です。私たちが読誦している、冒頭から諸法実相・... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・9

    《第二章 方便品》 四 【要点】 ・わたくしは、右に述べた九つの法を、それぞれの生あるものたちにふさわしいように説いてきたが、そのことは、それらによって、この大乗に入るのに本となることから、その理由のゆえに、この経を説いたのである。 ・ここには、仏の子であって、心が清浄であり、やわらかでおだやかで... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・8

    《第二章 方便品》 三 【要点】 ・(中略) ・「舎利弗よ、多くの仏は、つぎの五つの汚れが満ちている悪い世代に出現なさった。その五つとは、時世が堕落したとき、煩悩がさかんなために堕落したとき、生あるものたちが堕落したとき、まちがった見解のために堕落したとき、寿命がみじかくなって堕落したときである。... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・7

    《第二章 方便品》 二 【要点】 ・そのとき世尊は、舎利弗にお告げになられた。 「いま、ここに集まっているものたちには、幹とはなれないような枝や葉はいなくなり、全く純粋に誠実なものだけになった。舎利弗よ、このような思いあがった慢心をいだく人々は、退いているがよい。なんじよ。いまよく聴くように、まさ... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・6

    《第二章 方便品》 一 【要点】 ・そのとき、世尊は、三昧より安らかにゆったりと起って、つぎのように舎利弗に説かれた。 「多くの仏が到達している智慧は、はなはだ深く、際限がない。その智慧の門は、理解しがたく、入りがたくて、一切の声聞(教えを聞いている修行者)も辟支仏(独りで覚る修行者、縁覚、独覚と... 続きをみる

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  • 「法華経 現代語訳 全」(三枝充悳・第三文明社・1978年)精読・5

    《「序品」解説・登場人物について》(「法華経の智慧」(池田大作・聖教新聞社・2011年)より抜粋引用)) 池田大作:(冒頭では)法華経のドラマが始まるにあたって、「舞台」と「登場人物」が紹介されているわけだね。 (略) 遠藤孝紀:「登場人物」ですが、経文の順に示すと次のようになります。 ①アニヤキ... 続きをみる

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