梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

「吉本興業」と「週刊文春」の不毛な《対立・抗争》・2

 昨年末「週刊文春」が吉本芸人Mの言動に言及してから2か月が経とうとしている。私はこれまで吉本芸人Mの「芸」など興味がないので見聞していないし、「週刊文春」の記事なども読んでいないので、どのようなことが取り沙汰されているか、詳細は知らないが、ネットを開くと、連日、吉本芸人Mの顔写真が出現してくるので、辟易としている。もういい加減にしてくれないか。吉本芸人Mがどうなろうが、「週刊文春」がどうなろうが、私の知ったことではないのである。もともと吉本芸人Mは「人気」の上に成り立っている存在だから、裁判で勝とうが負けようが、「人気」がなくなれば、消滅するほかはないのである。つまり、「週刊文春」と吉本芸人Mのどちらがシロでどちらがクロか、判定を下すのは《世評》に他ならないのだから、どちらかが謝って「損害賠償」すれば済む話ではないか。それにしても、日本の社会も地に落ちたものだ。たかだか「お笑い芸人」一人の「生き様」がそんなに面白いものなのか。ゴシップ、スキャンダルは昔から人々の興味を誘ったが、見落としてはならないのは、そのことをネタに金儲けをしている連中の存在である。
 この2か月近く、「週刊文春」と吉本芸人Mの対立をネタに、《誰が》《どのようにして》《どれくらい》儲けたか?・・・。それを明らかにすることは簡単だ。「私は第三者だ」といいながら、両者の対立に、つべこべと口を挟んでいる連中を列挙すればよい。彼らはそうすることで、しこたま儲けているのだということを、世間の「善男善女」は御存知か。
 一日も早く、当事者同士が「矛を収める」見識が求められる。
(2024.2.15)