小説・センチメンタル・バラード(9)
カナリア色の電車は、止まった。おかしいじゃないか。ヘルメットと木刀と乱闘服のおまわりが、この電車を止めたのだろうか。スピーカーから、恋人の声が聞こえてきた。たたかいははじまっているのよ。たたかわなければいけないのよ。たたかいをなくすために、平和を守るために、しあわせを勝... 続きをみる
古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。
カナリア色の電車は、止まった。おかしいじゃないか。ヘルメットと木刀と乱闘服のおまわりが、この電車を止めたのだろうか。スピーカーから、恋人の声が聞こえてきた。たたかいははじまっているのよ。たたかわなければいけないのよ。たたかいをなくすために、平和を守るために、しあわせを勝... 続きをみる
あまり上手でない恋人同士が、ころげ回っている公園の、生垣のあたりを一人の兵士がかけぬけて行った。おかしいじゃないか。おかしいのです。戦争はまだ始まっていないか、あるいはもう終わったかのどちらかなのに。そうだ、彼はやはり兵士ではなかった。彼は、頭にヘルメットをつけ、腰に木... 続きをみる