梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

「同じ穴の狢」

 昨年からの某国首相A、今年に入って某大学理事長T、最近の某連盟理事長Y・・・。いずれも「首」「長」と名のつく立場だが、「公私混同」「自省の念欠如」「強権主義」「恥知らず」という共通点があり、要するに「同じ穴の狢」である。
 彼らは「弱肉強食社会」の勝者であると自認し、順風時には得意満々、多弁だが、、ひとたび逆風が吹き始めると、沈黙を貫き、入院患者に豹変する。口では「美しい日本」「良き伝統」「スポーツマンシップ」を説きながら、おのれの言動は《真逆》といった醜態をさらし続ける。しかも、そのことに全く気がついていない「裸の王様」なのである。
 今の自分の立場が、多くの弱者の負担・犠牲の上に成り立っていることにも気づかず、「親分肌」をひけらかす。まことに救いようのない連中だが、「心優しき日本人」は、現状を「嘆く」ばかり、彼らを「改心」させることはできないのである。
 さもありなん、強者同様に、弱者もまた、おのれのささやかな「利」ばかりを求めて、すべてを「他人任せ」にしているからである。もはや「美しい日本」の「よき伝統」だった《義》という価値観はどこにも見当たらない。
A、T、Y・・・を筆頭に、「われら某国民」はすべてが「同じ穴の狢」ということか。〈・・・溜息〉(2018.8.4)