斯界(大衆演劇界)の名優・蛇々丸は、今頃どうしているだろうか。私が彼の舞台姿を初めて観たのは、平成19年11月、みのりの湯柏健康センターであった。「鹿島順一劇団」公演で、芝居の演目は、「会津の小鉄」。前景は小鉄の女房が自刃、「私の首を手土産に、男を立てておくんなさい」という切ない愁嘆場の景色で終わ... 続きをみる
花道あきらのブログ記事
花道あきら(ムラゴンブログ全体)-
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「鹿島順一劇団」の役者、花道あきらは、昭和40(1965)年6月25日生まれ(宮崎県出身。血液型A型)、まもなく46歳になろうとしている。文字通り(油ののりきった)「男盛り」、今や劇団の中で「なくてはならない」存在となった。かつては、蛇々丸、春大吉と並んで、劇団の「三羽鴉」と見受けられたが、他の二... 続きをみる
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JR予讃線鴨川駅下車、県道33号線を坂出方面に進み、まもなく左折すると踏切、それを渡って後は道なりに直進、ややきつい登り道になるが、一息頑張ってヘアピンカーブを曲がりきると、右手高台に「城山(きやま)温泉」は建っている。案内パンフレットには「五色台の峰が空に溶け込み遙か、塩飽の島々の姿を銀色の瀬... 続きをみる
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JR東海道本線浜松駅から豊橋、蒲郡と乗り継いで、午前9時30分、みかわ温泉海遊亭の送迎バスに乗車。蒲郡駅からの乗客は、もう一人、中年の女性のみ。曰く「お友達の話だと、今月の劇団は先月よりよくないそうですよ」。さもありなん、大衆演劇ファンの大半は、豪華で派手で賑々しければ満足するものなのだ。眉毛の... 続きをみる
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「鹿島順一劇団」が演じる「芝居」は、その主題、役者の演技力において他を凌駕している。大衆演劇の「芝居」の主題は、儒教・仏教・神道など、伝統文化に基づいた「礼節」「義理(仁義)」「忠孝」「因果応報」「滅私奉公」「報恩」といった価値観にかかわりながら、終局は「人情」(親子・兄弟の家族愛)の機微に帰結す... 続きをみる
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【鹿島順一劇団】(座長・三代目鹿島順一)〈平成23年11月公演・苫田温泉乃利武〉 芝居の外題は「武士道くずれ」。幕が上がると、そこは硝煙立ちこめる戦場、今しも飛び出してきた一人の若武者・秋月一馬(幼紅葉)が、官軍の銃弾を浴びて倒れ込む。すかさず、戦友の直参旗本・真壁孝平(座長・三代目鹿島順一)が駆... 続きをみる
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「鹿島順一劇団」の《魅力》とは何だろうか。ひと言で言えば、「レンゲソウ」の魅力とでも言えようか。俗に「やはり野に置け蓮華草」と言われるように、「大衆演劇」の《本分》をわきまえている、その《奥ゆかしさ》がたまらない魅力なのである。ある劇場での一コマ、舞台がはねてからの客席での会話。客「素晴らしかっ... 続きをみる