梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

今、大切なこと

 新型コロナウィルス感染症の蔓延に対する、3回目の「緊急事態宣言」が、東京都、大阪府、京都府、兵庫県、「まん延防止重点措置」が宮城県、埼玉県、千葉県、神奈川県、愛知県、愛媛県、沖縄県に発出・適用されている。為政者、専門家は、「3密」を避け、不要不急の外出をしないように呼びかけ、マスコミ報道関係者は《相変わらず》感染者数をカウントし、不安の拡大に努めている。情報は《画一化》の一途をたどり、安心材料に関するものは、ネット(ユーチューブ)からも削除されている。要するに、「依らしむべし、知らしむべからず」といった風潮が、感染症以上に蔓延している。国民は「ソーシャル・ディスタンス」を《強制》され、マスクの着用《義務》によって《表情によるコミュニケーション》を著しく《制限》されるようになった。
 結果、日本の社会は《きわめて不自由》、《きわめて不透明》、《きわめて不健全》になってしまった。コロナワクチンなるものが、きちんとした説明がなされぬまま、《意図的に無料で》施されることが何よりの証だ。従来のワクチンとは異なる薬剤であること、動物実験が済んでいないこと、だからどのような結果になるかはまだわからないことを説明したうえで、希望者に打つというのが「健全な社会」のありようなのである。「3密」や「人流」が、感染を拡大させるという根拠も、未だに不透明、マスク着用の効果も然りだ。新たに感染した人たちは「マスク着用」を怠っていたという証拠があるのか。
 今、大切なことは「緊急事態宣言」や「まん延防止重点措置」(によって人々の気持ちを萎縮させること)ではなく、人々が憲法で保障されている権利を制限されることなく、自由にのびのびと現状を打開・克服するための方法を、明らかにすることである。具体的には、「新型コロナウィルス感染症」から回復した事例を中心に、どうすれば感染を防げるか、どうすれば軽症で治まるか、そのノウハウを集約・整理することである。これまでに判明した「新型コロナウィルス感染症」という疾病の《特質》を公表することである。なぜ、未だに「指定感染症」の2類に位置付けて「医療を逼迫させている」か、その理由を説明することである。
 とはいえ、自分の地位や権益を守る事に専念している為政者、専門家、報道関係者の面々には、無理な話か・・・。
(2021.5.2)

「なぜ生きる」(1万年堂出版・2001年)・1

 新聞広告で「なぜ生きる」(高森顕徹監修 明橋大二、伊藤健太郎著・1万年堂出版)という本が紹介されている。「私は、入退院を繰り返し、ビクビクしながら生きてきました。しかし本書を二回読み終えたら、『ヨッシャ、生きるぞ。生きてやる!』と思いました。福岡県 79歳・女性」という反響も添えられていたので、興味を惹かれ、さっそく購入した。いったい、79歳(高齢者)の「生きる意欲」を駆り立てる内容とはどんなものなのだろうか。まず《一部 なぜ生きる・・・苦しくとも生きねばならぬ理由は何か・・・を読み終えた。ここでは①幸せはいとも簡単に崩れ去る、②人命は地球より重い。なぜそう言われる?、③「辛抱して生きつづけること」それが人生の目的なのか、④「なんと生きることは素晴らしいことか!」人生の目的を達成すれば、現在の一瞬一瞬が、かの星々よりも光彩を放つ、⑤生きる意味を知って働く。さすれば、苦労も悲しみも報われる、⑥幸福の歓喜のただ中に、思わぬ落とし穴が、⑦幸せなのは夢を追う過程 達成すると色あせる「目標」、⑧人類の、びくともしない壁、というタイトルで、《要するに》なぜ生きるという人生の目的は、「永遠の幸福を得るため」であり、そのためには《死を正視して苦悩の根元を知り、断ち切る》ことが肝要だということがわかった。
 二部はいよいよ《親鸞聖人の言葉》だ。私もまた「ヨッシャ、生きるぞ。生きてやる!」という意欲が沸いてくるだろうか。楽しみに読み進めたい。  
(2021.4.27)

《何が何だかわからない御時世》

 「何が何だかわからない」という文言は、昔から慣用句としてあったが、これほど今の世の中に当てはまる言葉はない。まさに《何が何だかわからない御時世》なのである。
 コロナの関連死は1日あたり30人~60人を前後している。では、国内で1日あたり何人が死ぬか。少なく見積もっても3000人だから、コロナの関連死は1~2%だということが《わかる》。つまり、毎日98~99%の人が、コロナ以外の原因で死んでいるのに、なぜ騒がれないのか。なぜコロナばかりが騒がれるのか、《わからない》。
 その理由として、コロナのワクチンを「人体実験」するために、不安感を煽り立てているという説がある。人々がコロナに感染することを恐れて、われ先にとワクチンを求めるような空気をつくりだすためか。そこまでは《わかる》ような気もするが、それでは何のために「人体実験」をするのか《わからない》。しかも「無料」で・・・。
 また、コロナに関係なく、今は世界的な「不況」が蔓延している。そのことから目をそらさせるために、あえて人々の関心をコロナに向けさせているという説もある。それも一理あるようだが、肝心の「不況」の実感がわかない。
 致死率2%ほどの「新型コロナウィルス感染症」を2類に指定し、特定の病院でしか治療できない体制をしいているのは何故か。そのために、特定の医療現場が逼迫し、崩壊しかねない状況を生み出しているのは何故か《わからない》。その治療はコストが高く、採算が合わないから、多くの病院は敬遠する?、文字通り「医は算術」に陥ったか。
 とりあえず、自分のことは自分で守るしかない、といった風潮がはびこっている。寒々とした「世の中」だ。令和ではなく《冷輪》という元号がぴったりする。
 だがしかし、このままではすまさない。「何が何だかわからない」ように、意図的に仕組んでいる連中がいることは確かだから、その正体を暴くことが肝要だ。さしあたっては、為政者、専門家、マスコミ関係者の「言動」を注意深く監視することにしよう。
(2021.4.23)