梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

夏が来た

 夏が来た。ちょうど1年前、私は以下のような駄文を綴った。


〈6月がやって来た。朝起きると、開けた窓からムッとした熱気が入ってくる。途端に去年の7月、とりわけ退院後の「夏ばて状態」を身体全体が想起する。「ああ、またか・・・・」。
 だがしかし・・・、である。今年は、同じ轍を踏まない。脊柱管狭窄症による間欠跛行は今のところ(テニスボール活用の)「仙腸関節ストレッチ」により軽減している。食欲も徐々に回復して、外食も可能になってきた。体重は53㎏を下回ることはない。昨日からは、福辻鋭記氏推薦の「マヌカハニー」(ニュージーランド産の蜂蜜)を空腹時に服用、早朝の吐き気や胸焼けも「治まりつつ」ある。
 だとすれば、あとは『熱中症』対策か。すでにエアコンを2台新設したので、屋内でのリスクは減ったかもしれない。体温上昇、倦怠感、頭痛、吐き気、悪寒などに注意して、この《夏》を乗り超える。(以下略)〉


 そして昨日、朝から吐き気が止まらない。巷間の「コロナ騒ぎ」に紛れて、すっかり気候の変化を忘れていたのだろう。要するに「夏バテ」(熱中症)の季節がやってきた、ということである。午前中は「いつも通り」だったが、午後から「体調」は最悪(身体のほてりと倦怠感)となり、体温は36.7℃まで上昇した。シャワーを浴び、経口補水液を飲み、室温を26℃にして「横になる」ことを続けたところ、少し楽になった。
 夕食30分後、また「横になって」、CD(朗読「蜘蛛の糸(芥川竜之介)」・市原悦子」を聴く。そのままうつらうつらして23時頃起きだし、体温、血圧測定、鼻腔のホットシャワーを行って再び「横になる」(就寝)。睡眠時間は3時間+2時間+2時間+1時間で合計8時間。モーツアルトのCD(「音楽療法」)が頼りだ。つねに「うつらうつら」の状態で、「睡眠とは、身体を横にして休むことだ」と割り切る他はない。
 今朝も食欲がない。牛乳と玄米フレーク、ヨーグルト、アロエジュースだけで済ませた。 昨年と違うところは、脊柱管狭窄症の症状はほとんどないが、外食は量的に無理、体重は3㎏減って50㎏を維持するのがやっと、時には49㎏を割ることもある。「マヌカハニー」は相変わらず服用しているが、吐き気、胸やけが完治することはない。
 一昨年より昨年の方が体調は回復していたのに、昨年より今年の方が衰えていることはたしかなようだ。それでも、私は再度、この《夏》を乗り越える。
 方法は『熱中症』対策。今年は足のツボ「三陰交」(腎・肝・脾の経絡が交わる所、内くるぶしの真上指4本)、「復溜」(内くるぶしの真上指3本、アキレス腱の前縁)、「湧泉」(足の裏)、「副腎」(足の裏)、「腎臓」(足の裏)、手のツボ「内関」(手首裏側の横紋の真中から指2本)、「郤門」(手首裏側の横紋の真ん中から指5本)にエレキバンを貼って様子を見る。後は、室温を25℃に保つこと、気温30℃以上は外出を避けること、水分補給を怠らないこと、に心がける。
(2020.6.6)