梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

一難去ってまた一難

 まったく人間の身体とはよくできたもので、3日前(抜歯の抜糸により)「身体的故障」はなくなったと記したかと思えば、何と何と、ほぼ10か月前に発症した「脊柱管狭窄症」が再発しようとは・・・。昨日から右腰に疼痛が生じていたが、今日は持続歩行がかなり困難になってきた。昨年の「急性心筋梗塞」の発症より3か月前から「間欠跛行」の症状は続いていたので、このままいくと3カ月後には「急性心筋梗塞」を再発するという計算になる。ただ異なる点は、血液サラサラにする薬、血栓を抑える薬、血圧降下剤、コレステロールの合成を阻害する薬、胃液の分泌を抑える薬、心臓の働きを回復させる薬を毎日服用しているので、同じ結果を招くとはいえない。
 不思議な点は、なぜ今ここにきて(すっかり忘れていた)「脊柱管狭窄症」が再発したかということである。心臓リハビリ、「逆流性食道炎」の回復プログラムには、適度な運動が不可欠と書かれており、努めて外出を心がけていたのだが・・・。
 それにしても「一難去ってまた一難」、よくもこう次々と症状が(入れ替わり)持続するものだと感じ入ってしまった。さもありなん、72歳までは健康そのものであったのだから、以後、相応の「病苦」を味わなければ不平等というものであろう。しかも、「病苦」は同時に押し寄せるのではなく、じわじわと、一つ一つ念を押すようにやってくるのが興味深い。まさに「笑うほかはない」のである。
 ここ半年ばかりは、息切れ、動悸、吐き気、腹部膨張感、食欲不振、倦怠感、脱力感、歯痛が次々と到来、ようやく治まりかけたと思いきや、また「間欠跛行」というスタートラインに立ち戻ったのだから・・・。だが待てよ、それは「間欠跛行」以前の段階に戻るという前兆かもしれない。吉と出るか凶と出るか、楽しみな毎日ではある。
(2019.1.16)