梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

《コロナ騒動》はいつ終息するか

 2月末から始まった日本の《コロナ騒動》は、いつ終息するのか。答は簡単だ。それは、「新型コロナウィルス感染症」による死者がゼロになった時である。為政者も、専門家も、メディアも、一様に「感染者の拡大」を問題視し、連日、意図的に「新規感染者数」を公表、その数値(の減少)で終息を判断しようとする姿勢が窺われるが、それは全くの誤りであり、国民を欺く犯罪(詐欺罪)的行為といわれても仕方がない。なぜなら「(新規)感染者」という定義が極めて曖昧なまま、その数値を基準にしているからである。
 「感染者」とはどういう人をいうのか。PCR検査で「陽性」と判定された人だろうが、その人が発症しているか否かは明確にされていない。厚生労働省のホームページでは、5月8日まで「PCR検査実施人数」「PCR検査陽性者数」そのうち「有症状者数」「無症状者数」「確認中」、「入院治療等を必要とする者」そのうち「軽中症者」「重症者」、「死者」、「退院者」という分類の枠で数値が表示されていたが、5月9日以後は、なぜか「有症者数」「無症者数」「軽中症者」が削除されている。
 6月11日現在、PCR検査実施人数332207、PCR検査陽性者数17332、「入院治療等を必要とする者」911、「重症者数」82、「退院者数」15493、「死亡者数」922という数値が示されているが、その中で「感染者数」に該当するのはどれなのか。①体内にウィルスが存在する、②ウィルスにより発症する、③通院して治療を受ける(患者)、④検査して診断される(確定患者)。インフルエンザの場合は、感染者=③+④だが、「新型コロナウィルス感染症」の場合は、それと同じ経過を辿らない。なぜなら、「陽性者」の中には「無症状」が含まれているからである。またPCR検査を受けていない人たちの中にも、症状のない「感染者」(陽性者)がどれほどいるかはわからない。さればこそ、まずは「自分は感染者かもしれない」と思って、他人にうつさないよう、「社会的距離」を求められているのではないか。
 今さら、「感染者数」を数えたところで、《増え続ける》に決まっているではないか。陽性率は5~6%だから、「感染者」は600~720万人ほどになるだろう。今はまだその中の1.7万人ほどが確認されたということでしかない。 
 「新型コロナウィルス感染症」という疫病が《不治の病》であり、感染したら《必ず死ぬ》ということが実証されれば、《感染を防ぐ》ことが最重要課題になるかもしれない。しかし、これまでの死者が「高齢者」か、基礎疾患のある人がほとんどだとすれば、むしろ「感染者を増やし」、その人たちの抗体によって高齢者、病弱者を守るという考え方(スウェーデン方式)もありうるのではないか。
 いずれにせよ、《コロナ騒動》は、「感染者数」ではなく「死者数」がゼロになることによって終息する。厚生労働省のホームページによれば、6月7日から9日までの3日間、「死者数」は916のまま推移したが以後3人、1人、2人と増え、現在に至っている。それゆえ、まだまだ当分の間は終息しそうにない。
(2020.6.13)