梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

「旧約聖書」通読・《創世記》・第14章

■第14章
・シナルの王アムラベル、エラサルの王アリオク、エラムの王ケダラオメル、ゴイムの王テダルは、ソドムの王ベラ、ゴモラの王ビルシャ、アデマの王シナブ、ゼポイムの王セメペルおよびゾアルの王と戦った。これら五人の王はみな同盟してシデムの谷、塩の海に向かって行った。彼らは12年の間ケダラオメルに仕えたが13年目に背いたので、14年目にケダラオメルは彼と連合した王とともにきて、アシタロテ・カルナイムでレバイムびとを、ハムでズジびとを、シャベ・キリアタイムでエミびとを撃ち、セイルの山地でホリ人を撃って、荒野のほとりにあるエル・パランに及んだ。彼らは引き返して、カデンへ行って、アマレクびとの国をことごとく撃ち、またハザゾン・タマルに住むアモリびとをも撃った。そこで、ソドムの王、ゴモラの王、アデマの王、ゼポイムの王、ゾアルの王は、シデムの谷で彼らに向かい戦いの陣をしいた。シデムの谷にはアスファルトの穴が多かったので、ソドムの王とゴモラの王は逃げてそこに落ちたが、残りの者は山にのがれた。そこで彼らはソドムとゴモラの財産と食料をことごとく奪って去り、またソドムに住んでいたアブラムの弟の子ロトとその財産を奪って去った。
・ひとりの人がのがれてきてヘブルびとアブラムに告げた。この時、アブラムはエシコルの兄弟、アネルの兄弟であるアモリびとマムレのテレピンの木のかたわらに住んでいた。彼らはアブラムと同盟していた。アブラムは身内の者が捕虜になったのを聞き、家の子318人を引き連れてダンまで追っていき、夜かれらを攻め、これを撃ってダマスコの北、ホバまで彼らを追った。そして彼はすべての財産を取り返し、ロトとその財産および女たちと民とを取り返した。
・アブラムがケダラオメルとその連合の王たちを撃ち破って帰った時、ソドムの王はシャベの谷に出て彼を迎えた。その時、サレムの王メルキゼデクはパンとぶどう酒を持ってきた。彼は神の祭司である。彼はアブラムを祝福して言った。「天地の主なるいと高き神がアブラムを祝福されるように あなたの敵をあなたの手に渡された。いと高き神があがめられるように」。
・アブラムは彼にすべての物の十分の一を贈った。ソドムの王はアブラムに言った。「わたしには人をください。財産はあなたが取りなさい」。アブラムはソドムの王に言った。「天地の主なるいと高き神、主に手をあげて、わたしは誓います。糸一本でも、くつひも一本でも、あなたのものは何も受けません。アブラムを富ませたのはわたしだと、あなたが言わないように。ただし若者たちがすでに食べたものは別です。そしてわたしと共に行った人々アネルとエシコルとマムレとにはその分を取らせなさい」。
(2021.9.14)