梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

私の《体調管理》・6

 昨日、「吐き気」「胸やけ」「食欲不振」を主訴として、知人(医師)のクリニックを訪れた。知人といっても、正確には知人の知人であり、言葉を交わすのは初めてだ。クリニックへは、鉄道の最寄り駅から徒歩10分なので、地図を頼りに行くつもりだったが、午後の診察の前に、なんと医師みずから駅まで迎えにきてくれるという。ありがたく好意に甘えることにする。
 駅前のロータリーに着くと自家用車が待っていた。あいさつもそこそこにクリニックへ・・・。 
 午後一番で私の診療が始まった。持参した「通院歴」は以下の通りである。 


《通院歴》
・~2016年 駅前病院泌尿器科(前立腺肥大) 60日毎
・2017年11月 駅前内科クリニック(高血圧症) 14日毎
・2018年5月 駅前整形外科クリニック(脊柱管狭窄症) 運動療法
・2018年6月25日 大学病院循環器内科(急性心筋梗塞)
        ・カテーテル手術(ステント1本挿入)・10日間入院
・2018年7月~11月 大学病院リハビリ科(心臓リハビリ)
・2018年8月17日 駅前病院消化器内科(吐き気、食欲不振)
            ・胃カメラ検査(良性ポリープ、逆流性食道炎)
・2019年1月4日 駅前デンタルクリニック(抜歯)
・2019年2月~3月 中央病院(脊柱管狭窄症)
・2019年9月28日 大学病院皮膚科(浮腫性紅斑・薬疹) 7日毎
*バイアスピリン→プラビックス
・2019年10月4日 駅前病院消化器内科(下血・血便)
            ・大腸カメラ検査(大腸ポリープ切除、3日間入院)
            ・大腸憩室症
・2019年12月18日 駅前病院消化器内科(出血性大腸憩室炎の疑い)
            ・腹部CT検査、血液検査、尿検査、いずれも異状なし
            ・そのまま8日間入院(24時間点滴、休薬)
・2019年12月26日 大学病院消化器内科(痔出血)
             *プラビックス→バイアスピリン
・2020年1月6日 大学病院循環器内科
             *薬剤負荷心筋シンチグラフィ検査(異状なし)
・2020年3月23日 駅前病院循環器内科(めまい)
             ・ホルター心電図検査(不整脈なし)
             ・血液検査(貧血なし)


 医師は、通院歴に目を通し、さらに血液検査の結果をたしかめる。「ガンではないでしょう。食欲不振の原因を探しましょう」と言って、血圧測定(120台/70台)、上半身の聴診、腹部の触診、腹部エコー検査行った。
 「肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓に問題はありません。左腎臓に10ミリほどの嚢胞(水の貯まり)が見つかりましたが良性です。前立腺は肥大しています。49.6ミリの大きさです」という所見であった。
 「吐き気、胸やけはいつ起こりますか」「いつも明け方です」「体重は何キロですか」「62キロあった体重が49キロに減りました」「体力はどうですか」「筋力がなくなり、体力もずいぶん落ちました」といったやりとりの後、医師は「とりあえず、①逆流性食道炎の薬(ランソプラゾール15mg)を1錠増やして、胃酸を強く感じてしまう感受性を抑える、②胃の働きを活発にする薬(アコファイド100mg)、③体力をつける漢方薬(人参栄湯エキス細粒)を出します。2週間飲んで、様子を教えてください」ということで、診療は終わった。
 その後、またまたクリニックのスタッフが、薬局まで付添い、さらに「この薬で楽になるといいですね」と言いながら、駅まで送ってくれた。まさに「VIP待遇」で、こんなことは生まれて初めてのことだった。その「御恩」に報いるためにも、ぜひ「回復しなければならない」と心に誓い、帰路に就いたのだった。
(2020.6.27)