梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

脱《コロナ》宣言

 今日で6月は終わる。それと同時に「新型コロナウィルス」騒ぎも終わりにしたい。為政者、専門家、テレビ・新聞・雑誌等のメディアは、未だに「感染者数」を中心(基準)にして、その拡大をどのように抑えるかを考えているようだが、それは「的外れ」であり、国民もとんだ「茶番劇」に付き合わされたことを後悔しはじめているのではないか。
 要するに、今、国民の5~6%(600万人~720万人)は感染者であり、さればこそ「他人にうつさないように」90%以上の人々がマスクを着用しているのだから、「感染者数」を数えることは、全く無意味なのである。
 数えなければならないのは、「重症者数」「死亡者数」の方だ。
 厚生労働省のホームページによれば、「重症者数」は、3月27日には60人であった。それが徐々に増え4月9日から100人を超え、5月1日には328人となった。その後6月4日までは100人台が続いたが、5日以後は100人未満となり、6月29日現在43人である。
 また「死亡者数」は、3月27日には62人であった。それが4月10日には100人を超え、22日には300人を超え、28日には400人を超え、5月2日には500人を超え、9日には600人を超え、15日には700人を超え、23日には800人を超え、6月3日には900人を超え、29日現在972人、という経過を辿っている。 
 新規死者数は、4月13日までは10人未満であったが、14日以降10人台となり、21日には91人となった。以後も10人台が5月30日まで続き、31日以降(6月20日の17人を除き)再び10人未満となった。 
 以上の数値がどのような意味を持つのか(従来の季節性インフルエンザ等と比べて、どの程度深刻なものなのか)について、為政者、専門家、メディアからの説明はない。
季節性インフルエンザの患者数は例年1千万人、死者数は3千~1万人といわれているが、「新型コロナウィルス感染症」による「死亡者数」は、まだ千人にも達していない。にもかかわらず、2月以来、「外出自粛」「営業自粛」「開催中止」「緊急事態」「大阪モデル」「東京アラート」などと《大騒ぎ》してきたのはなぜなのか。
 専門家は「新型コロナウィルス感染症」という疫病の《特質》を究明しなければならない。なぜ「感染防止」を最大の課題とするのか。《感染したら死に至る》リスクが、従来のインフルエンザと比べて、どの程度高いのか。メディアは、視聴率や購読料を「稼ぐために」この疫病を利用してはならない。「社会の木鐸」として、あくまで真実を報道しなければならない。   
 しかし、私はもうあきらめた。為政者はもとより、専門家もメディアも、何一つ「真実」を明らかにする能力を持ち合わせていない、ということがわかったから・・・。
 かくて、「新型コロナウィルス」に言及することは、もう終わりにする。ずいぶん遠回りをしてしまったが、本来の生活に戻り、本来の「仕事」に立ち返ろう。
 以上、本日を以て《脱コロナ》を宣言する。
(2020.6.30)