梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

《コロナ禍》の正体・5

 新型コロナウィルス感染症による死亡者は、12月4日現在50334人と公表されているが、これまでどのような推移をたどってきたのだろうか。
 1日あたりの「新規死者数」は以下のグラフに示されたとおりである。
*(グラフ)

 これを見ると、「第1波」「第2波」のピークはは20人前後、「第3波」「第4波」は100人前後、「第5波」は90人前後に下がったが、「第6波」は250人前後、「第7波」は300人を超えたことがわかる。では「第8波」は?。「第7波」以上に増えるか、それとも減るかは誰にもわからない。
 たしかに1日当たりの死亡者が20人前後から300人まで増えたのだから、感染拡大は「深刻な問題」としてうつるだろう。
しかし、そもそもこの人数にはどのような意味があるのだろうか。厚生労働省の「日本の1日」によれば、1日当たりの死者数は3280人で、「悪性腫瘍」968人、「心疾患」518人、「脳血管疾患」338人、「老衰」124人、「事故」111人、「自殺」87人といった内訳が示されている。
 では、新型コロナウィルス感染症による死者は、その中のどこに分類されているのだろうか。いずれにせよ、コロナによる死者数だけを取り出してカウントしてみても、全体の死者数との関連を見なければ、その「深刻さ」はわからないだろう。
(2022.12.5)