梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

新型コロナウィルス感染・《武田邦彦氏の「異論」・3》

 厚生労働省はホームページに掲載する【国内の現在の状況について】という表のスタイルを5月9日から変更した。これまでは①PCR検査実施人数、②陽性者数、③有症者数、④無症者数、⑤確認中、⑥要入院者数、⑦軽症者数、⑧重症者数、⑨死亡者数、⑩退院者数等が示されていたが、5月9日からは①PCR検査実施人数、②陽性者数、⑥要入院者数、⑧重症者数、⑨死亡者数、⑩退院者数、⑤確認中、だけになった。なぜそうなったかは説明されていないのでわからない。
 武田邦彦氏は自身のブログで、「感染者数」をカウントすることはそれほど意味がないことを強調している。感染者とは上の分類では、②陽性者数、③有症者数、④無症者数、⑤要入院者数、⑦軽症者数、⑧重症者数、⑨死亡者数、⑩退院者数の「すべて」が含まれる。それらを十把一絡げに「感染者」と言うよりも、むしろ③有症者数、⑥要入院者数(そのうち、⑦軽症者、⑧重症者数、⑨死亡者数)⑩退院者数を「患者数」としてカウントした方がわかりやすい、ということだろう。
 事実、4月27日の表では、陽性者数が13756、有症者8223、無症者956、要入院者11389という数値が示されていたが、有症者が8223人なのに要入院者が11389人もいるのはなぜか、という疑問が生じる。要するに、国民(私)にとっては何が何だかわからない数字を並べて「煙に巻いている」としか思えなかった。
 5月9日以降は、有症者、無症者、軽症者がなくなったが、14日の数値は以下の通りである。
①PCR検査実施人数233144、②陽性者数16079、③要入院者数4886、④重症者数245、⑤退院者数10338、⑥死亡者数687、⑦確認中168。 
この数値のうち、①⑤⑥は累計数、②③④⑦は現在数と思われるが、1つの表の中に示されているので、実相が大変わかりにくい。
 要するに5月14日現在、これまで233144人のPCR検査を実施したところ、現在「陽性者」(感染者)は10338人確認され、そのうち「要入院者」(患者)は4886人(47.0%)である、と考えてよいか。だとすれば、残りの半数以上(53%)は、入院不要の「無症者」ということになる。つまり、この感染症は「半数は無症のまま終わり」「半数は発症しても、その80%は軽快する」ともいえる。そのことが⑤退院者数10338という数値に表れていると、考えてよいか。
 いずれにせよ、⑤退院者数と⑥死亡者数、は「終わった後の数値」である。その合計が11025人だから、「退院者94%、死者6%という割合で終わった」ということなのだろうか。 
 私が最も知りたいことは、今回の「新型コロナウィルス感染症」という疫病が、はたして1か月以上「緊急事態」が宣言されるような《恐ろしい》代物だったのかどうか、ということだ。前出の武田邦彦氏は「普通の風邪と変わらない」と述べている。にもかかわらず、世界全体が「大騒ぎ」をしている背景には、覇権・利権を争うグループの巧妙な謀略があるに違いないことを示唆している。本当にそうだろうか・・・。
(2020.5.15)