梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

新型コロナウィルス感染・《武田邦彦氏の「異論」・2》

 ようやく国内の「新型コロナウィルス」の感染拡大は終息を迎えたようである。武田邦彦氏のブログによれば、このままで終わる確率は7割、再度これまでの拡大を繰り返す(その場合のピークはこれまでの2倍以上になる)確率は3割ということである。
 今後の見通しを考える上では、これまでの経過を振り返り、その「事実」 (データ)から学ぶことが大切だ。
まず【クルーズ船事例】から、どんなことがわかるか。乗客乗員数3711人。陽性者数712人。死者数13人。陽性率は19.1%、致死率は0.3%である。豪華客船という「3密」条件、高齢者の乗客、ということを考えれば、陽性率が高いことは肯けるが、一方、それに比べて致死率が低いともいえる。つまり「新型コロナウィルス」は、それほど重篤な結果をもたらさないのではないか、ということが《まず》わかる。
 次に【国内事例】からどんなことがわかるか。5月13日現在、PCR検査実施人数223667。陽性者人数16024。要入院者人数5315。重症者人数259。退院者人数9868。死亡者人数668。確認中173。(厚生労働省ホームページ)陽性率は7.1%。致死率4.1%。治癒率61.5%。退院者は要入院者の1.85倍。
 このデータでは、PCR検査実施人数が全国民の0.18%に過ぎないので、以下の数値を「実数」と認めることはできない。今、陽性率、致死率だけを信頼すると、国民全体で約840万人が陽性者であり、死者は33万人という計算になる。
 また【クルーズ船事例】の陽性率(19.1%)、致死率(0.3%)を【国内事例】にあてはめて計算すると、全国民の陽性者数は2000万人、死者数3.2万人となる。 どちらの数値が「実数」に近いかは不明だが、季節性インフルエンザの感染者数は1000万人、死者数1万人といわれているので、今後それ以上になるか、それともすでになっているのか、冷静に見極める必要があるようだ。前出の武田邦彦氏は、最悪でも感染者は3万人、死者は2000人程度で終わるのではないか、と推測している。
 いずれにせよ、政府、メディアは決して「実数」を明らかにすることはないだろう。なぜなら、その方がすべて彼らにとって「都合よく事が運ぶ」(利得する)からである。
 「真実」を知らされることなく、右往左往している国民があわれである。 
 この感染は3割の確率で再び拡大し、ピークの感染者・死者は「倍増」する。その時のために、今から万全の準備をするようにと武田邦彦氏は警告している。やはり、医学のイロハ通り、「早期発見・早期治療」が不可欠だ。①罹ったと感じたら、その時から3日間、自分で治す、②食事量を減らし、エネルギーを蓄える。③発熱を促し、「横になる」、④ポカリスエット粉末を水に溶かして飲む(脱水症状をふせぐ)、⑤漢方薬・葛根湯を服用する。 以上を実践すれば「3日で治る」という「事実」を強調している。
 信じるか、信じないかは、自分で判断しなければならない。
(2020.5.14)