梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

新型コロナウィルス感染・《世界の動向・7》

 世界の「新型コロナウィルス感染者数・死者数」は今、どのように動いているか。「東京新聞朝刊・2面」に連日掲載されている《新型コロナウィルス感染者が多い国・地域》の表で示されている数値をもとに考えてみたい。
 感染者数の多い国を順に挙げると、4月22日現在、米国(82.4万人余り)、スペイン(20.9万人余り)、イタリア(18.3万人余り)、ドイツ(14.4万人余り)、英国(12.9万人余り)、フランス(11.7万人余り)、トルコ(9.5万人余り)、イラン(8.5万人余り)、中国本土(8.2万人余り)、ロシア(5.7万人余り)ということになる。日本は1.2万人でそれらの中では最少だ。 
死者の多い国を順に挙げると、米国(4.5万人余り)、イタリア(2.4万人余り)、スペイン(2.1万人余り)、フランス(2.0万人余り)、英国(1.7万人余り)、イラン(5.3千人余り)、中国本土(4.6千人余り)、トルコ(2.2千人余り)、ロシア(5百人余り)、そして日本(3百人余り)である。
 致死率(死者数÷感染者数)は、フランス(17.7%)が最も高く、以下、英国(13.4%)、イタリア(13.3%)、スペイン(10.3%)、イラン(6.2%)、中国本土(5.4%)、米国(5.4%)、ドイツ(3.2%)、日本(2.4%)、トルコ(2.3%)、ロシア(0.8%)という順である。
 以上の数値は、3日前(4月19日)と比べて「どの程度増えているか」(22日の数値÷19日の数値)を計算し、1倍なら不変、1倍未満なら減少、1.1倍未満なら横ばい、1.1倍以上なら増加していると考えて、感染者数の推移を見ると、ロシア(1.35倍)、トルコ(1.16倍)、米国(1.12倍)、英国(1.12倍)、日本(1.10倍)が「増加を続けている」ことがわかる。他の国は1.1倍未満で横ばい状態、感染のピークは超えたと考えられる。死者数についても、増加率はロシア(1.42倍)が最も高く、以下、日本(1.23倍)、トルコ(1.19倍)、米国(1.15倍)、英国(1.12倍)という順である。
 ロシアと日本の死者数は、他国に比べて「極端(桁違い)に少ない」が、感染者数が「拡大の一途」を辿っているので、今後、爆発的に増加するおそれが「ないとはいえない」。 《だから》、私たちは、「他人の命を守るために」、自分の行動を制限をする必要があるのだ。そのためにどうするか。メディアは、《接触8割減》を具現するために、ソーシャルディスタンスを保ち、3密、不要不急の外出を避け、室内の換気、消毒に留意して、マスクを着用、手洗いを欠かすなと訴えている。まず第一に「うつらないこと」、第二に、うつった場合には「うつさないこと」(自分を隔離すること)、そして第三に自分で治すこと、が肝要である。そのためにどうするか。あとは、各自が各自に合った方法を模索するほかはない。他人に頼れるほど、日本の社会は盤石ではないのだから・・・。
(2020.4.23)