梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

「飯塚事件」第2次再審請求《棄却》

梨野礫

 《ともかくも、福岡地裁がどのような決定を出すのか、固唾をのんで見守りたい。》と書いたが、その決定は「第2次再審請求棄却」であった。
 さもありなん、と私は思った。もし「裁判をやり直す」という決定を出した場合、《ただでは済まされない》からである。これまで事件の捜査に当たった警察、男性を死刑判決にした検察官、裁判官、死刑を命令した法務大臣、執行した刑務官などなど、すべての関係者の「誤り」を認めることになるからである。そんなことが福岡地裁の裁判官にできるわけがない。まず何よりも、かつて死刑判決を下した裁判官に疑義を申し立てることになるのだから。警察も検察も法務省も、いわば裁判官の「身内」ではないか。したがって、今回の決定は、はじめから決まっていたことなのである。
 かくて、真実は再び「闇の中」、いるかもしれない真犯人は「法によって」守られたままなのである。
 今年の9月26日に予定されている「袴田事件」の再審判決もまた「有罪(死刑)」になるのだろうか。
(2024.6.6)