■第６章
・人がふえ始めて、神の子たちは人の娘たちの美しいのを見て、自分の好む者を妻にめとった。主は言った。「わたしの霊はながく人の中にとどまらない。彼は肉に過ぎないのだ。しかし、彼の年は１２０年であろう。
・そのころ、また後にも、地にネビリムがいた。これは神の子たちが人の娘たちのところにはいって、娘たちに生ませたものである。彼らは昔の勇士であり、有名な人々であった。
・主は人の悪が地にはびこるのを見た。主は地に人を造ったのを悔いて、心を痛め、「わたしが創造した人を地のおもてからぬぐいさろう。人も、獣も、這うものも、空の鳥までも、造ったことを悔いる」と言った。
・ノアはその時代の人々の中で正しく、全き人であった。ノアは神とともに歩んだ。ノアはセム、ハム、ヤペテの三人の子を生んだ。
・時に世は神の前に乱れて、暴虐が地に満ちた。地は乱れていた。すべての人がその道を乱したからである。
・そこで神はノアに言った。「わたしはすべての人を絶やそうと決心した。私は彼らを地とともに滅ぼそう。あなたは、いとすぎの木で箱舟を造り、箱舟の中にへやを設け、アスファルトでそのうちそとを塗りなさい。その造り方は次のとおりである。箱舟の長さは３００キュピト、幅は５０キュピト、高さは３０キュピトとし、箱舟は屋根を造り、上へ１キュピトにそれを仕上げ、また箱舟の戸口をその横に設けて、１階と、２階と、３階のある箱舟を造りなさい。わたしは地の上に洪水を送って、命の息のある肉なるものを、みな天の下から滅ぼし去る。地にあるものは、みな死に絶えるであろう。ただし、わたしはあなたと契約を結ぼう。あなたは子らと妻たちとともに箱舟にはいりなさい。また、すべての生き物、すべての肉なるものの中から、それぞれ二つずつを箱舟に入れて、その命を保たせなさい。それらは雄と雌でなければならない。また、すべての食物となるものをとって、あなたのところにたくわえ、あなたとこれらのものとの食物としなさい」。
・ノアはすべて神の命じたようにした。
（２０２１．９．５）