梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

《何が何だかわからない御時世》

 「何が何だかわからない」という文言は、昔から慣用句としてあったが、これほど今の世の中に当てはまる言葉はない。まさに《何が何だかわからない御時世》なのである。
 コロナの関連死は1日あたり30人~60人を前後している。では、国内で1日あたり何人が死ぬか。少なく見積もっても3000人だから、コロナの関連死は1~2%だということが《わかる》。つまり、毎日98~99%の人が、コロナ以外の原因で死んでいるのに、なぜ騒がれないのか。なぜコロナばかりが騒がれるのか、《わからない》。
 その理由として、コロナのワクチンを「人体実験」するために、不安感を煽り立てているという説がある。人々がコロナに感染することを恐れて、われ先にとワクチンを求めるような空気をつくりだすためか。そこまでは《わかる》ような気もするが、それでは何のために「人体実験」をするのか《わからない》。しかも「無料」で・・・。
 また、コロナに関係なく、今は世界的な「不況」が蔓延している。そのことから目をそらさせるために、あえて人々の関心をコロナに向けさせているという説もある。それも一理あるようだが、肝心の「不況」の実感がわかない。
 致死率2%ほどの「新型コロナウィルス感染症」を2類に指定し、特定の病院でしか治療できない体制をしいているのは何故か。そのために、特定の医療現場が逼迫し、崩壊しかねない状況を生み出しているのは何故か《わからない》。その治療はコストが高く、採算が合わないから、多くの病院は敬遠する?、文字通り「医は算術」に陥ったか。
 とりあえず、自分のことは自分で守るしかない、といった風潮がはびこっている。寒々とした「世の中」だ。令和ではなく《冷輪》という元号がぴったりする。
 だがしかし、このままではすまさない。「何が何だかわからない」ように、意図的に仕組んでいる連中がいることは確かだから、その正体を暴くことが肝要だ。さしあたっては、為政者、専門家、マスコミ関係者の「言動」を注意深く監視することにしよう。
(2021.4.23)