梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

私の《病状管理》・11

 先週の火曜日、駅前病院の循環器内科を受診してから1週間経った。そのとき「ふと意識が薄れそうになる」ことを訴えたが、血液検査の結果に異状がなかったので「しばらく様子を見ましょう」ということになった。今朝もまた朝食時、「ふと意識が薄れそうになった」。もう1週間様子を見ようかとも思ったが、念のため、しつこいようだが再受診することにした。この症状について、インターネットのサイトでは、以下のような説明があった。 
《「失神しそうな感じ」「意識が遠のいていく感じ」
 脳の循環不全で引き起こされます。
 脱水や不整脈、起立性低血圧、血圧の薬の飲みすぎ、ビタミン欠乏など原因はさまざまです。ご高齢のふらつきの原因でビタミンB12が不足していたことが原因になることもあります。レビー小体型認知症や多系統萎縮症でもみられます。》(「もり脳神経外科クリニック」のHPより引用)
 したがって、循環器内科の主治医にとっては専門外、本来なら「脳外科医を受診するように」と勧めてもおかしくない。しかし彼は「いやな顔ひとつせず」私を迎え入れた。
「そうですか、まだ改善しませんか。心臓の病気ではないと思いますが」「朝の血圧が140台と90台になることがあります」「どんな時に意識が薄れますか?」「座っている時が多いです」「・・・・?専門外なのでよくわかりませんが、脳のCT検査をしてみましょう」。その結果も特に異状なし、画像を見ながら「脳出血、脳腫瘍はありません」ということだった。「ではもう一つ、念のため『24時間心電図検査』をしましょう。不整脈の影響があるかもしれません。予約をしてお帰りください」。主治医にしてみれば、私は「専門外」の患者だ。にもかかわらず、次々と適切な手立てを講じてくれる「温かさ」に感謝しつつ、帰路に就いた。この検査は3月23日・24日の両日にわたって行う。その結果が楽しみだ。
(2020.3.17)